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愛川町 映文連アワードで優秀賞 歴史動画、2作品連続受賞

タウンニュース

完成当時の木造校舎(動画より抜粋)

愛川町が製作した歴史動画「歴史ノ教室」(製作/モバーシャル(株))が、(公社)映像文化製作者連盟主催のコンクール「映文連アワード2024」でソーシャル・コミュニケーション部門の優秀賞を受賞した。

「歴史ノ教室」は、町が歩んできた歴史をたどる動画「愛川百年旅」シリーズの第3弾として、今年2月に製作。県内最古の木造校舎である半原小学校の旧木造校舎、甲斐の武田氏と小田原の北条氏による三増合戦、宮ヶ瀬ダム建設史の3部構成で、町民から集めた古写真や映像を交えながら、町郷土資料館の学芸員の解説を基に進行していく。

今年の映文連アワードには3部門に計105作品の応募があり、映画監督や広告関係者、映像評論家などが審査。歴史ノ教室は、教養を目的とする作品や社会性のあるテーマを伝える作品を評価するソーシャル・コミュニケーション部門で優秀賞を受けた。2021年の第2弾作品「復活の台地」でも優秀企画賞を受賞しており、2作品連続での受賞となった。

戦国時代からダム建設まで

1926(大正15)年に建てられた半原小の旧木造校舎をテーマにした第1部の「生きている木造校舎」では、建設に携わった「半原宮大工」や、「隅合掌」と呼ばれる高度な屋根作りの工法などを紹介。学校生活を送る当時の子どもたちを写した古写真をはじめ、卒業生も登場して「立派な図書室があって夢のような場所だった」「今後の世代に伝えていきたい」などと学び舎の思い出を振り返っている。

第2部「昔とミライの峠みち」では、小田原城攻めから甲斐の国に撤退する武田軍と、追撃する北條軍が戦った1569(永禄12)年の「三増合戦」に迫った。武田信玄が「風林火山」の旗を立てたとされる松の木の跡に建つ「旗立松蹟址碑」や、合戦の戦死者を慰霊するために行われていた「三増合戦まつり」など、現代まで語り継がれる戦国時代有数の山岳戦を学芸員が解説している。

第3部「ダムからの贈り物」では、1969(昭和44)年の建設計画発表から30年以上の歳月を経て完成した宮ヶ瀬ダムの歴史を振り返った。建設地周辺はかつて中津渓谷と呼ばれ、首都圏から近い風光明媚な観光地として旅館や食堂、土産店が立ち並んでいたという。当時を知る旅館店主は「土日は東京の竹下通りよりも混んでいるようで、1日2万人くらいは訪れた」と回顧する。

2作連続となる映文連アワードでの受賞を受け、町政策秘書課では「このような賞を受賞できうれしい。今後も地域の歴史を後世に伝えるために役立てていきたい」と話している。

「歴史ノ教室」は動画投稿サイト「ユーチューブ」の町公式アカウント「愛川町チャンネル」で公開しているほか、DVDを町役場政策秘書課で販売している。1枚1500円。

問い合わせは同課【電話】046・285・2111(内線3213)へ。

ユーチューブ公式アカウント

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