猗窩座の圧倒的な"強さ"を紐解く――『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』上弦の参・猗窩座役 石田彰さんインタビュー
待望のシリーズ最新作『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が全国で公開中。公開を記念して、アニメイトタイムズではキャストインタビューを掲載中です。
劇場版『無限列車編』で初登場し、強烈な存在感を残した上弦の参・猗窩座。その再来を描く今作に迫るため、今回は猗窩座を演じる石田彰さんのインタビューをお届けします。
今作で描かれる、猗窩座の "強さ"への執念——それをどう演じたのか。そして、竈門炭治郎や冨岡義勇との壮絶な戦闘にどのような想いで臨んだのか――石田さんの言葉から、猗窩座というキャラクターに迫ります。
【写真】「鬼滅の刃」無限城編 石田彰が"猗窩座"を紐解く【インタビュー】
圧倒的な強さを持つ悪役として
ーー『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の衝撃的な登場から5年。今作では、再び劇場版で猗窩座が登場します。
上弦の参・猗窩座役 石田彰さん(以下、石田):また猗窩座の登場するエピソードを劇場で見ていただけるのは、演じる側としても本当に嬉しいです。
前回は作品への初登場ということもあり、今回とは違った緊張感がありました。その後はテレビシリーズにも登場していますし、「今回は多少リラックスできたな」という意識があります。
ーーシリーズを通して、猗窩座を演じる際に意識していたことをお聞かせください。
石田:立ち位置的にヒール(悪役)として登場するので、前提として、敵が強くなければ、物語が面白くならない。そういう認識は私自身も持っていますし、その上でめっぽう強いキャラクターとして描かれているので、その強さを説得力のある形で表現しなければいけないと常に思っています。猗窩座を演じるにあたって、そこだけは外せないところです。
ーー「無限列車編」を受けての猗窩座の人気の高さをどう受け止められていますか?
石田:人気があるという実感もないんです。もしかしたら、「煉獄さんを倒した奴」として、大きなインパクトがあるからかもしれませんね。
ただ、圧倒的な強さを持っているキャラクターなのは間違いない。それこそ、憎い程に強い。その極端な特徴を持っているところが、皆さんを惹きつけるのだと思います。
相対する炭治郎と義勇の変化
ーーそんな猗窩座がもう一度、炭治郎たちの前に立ちはだかります。炭治郎の変化・成長についての印象をお聞かせください。
石田:炭治郎自身も実感しているようですが、猗窩座の中でも彼に対する評価が変化していく流れは面白いです。
物語の主人公として、彼には成長してもらう必要がある。その瞬間に猗窩座が居合わせられたのは、強さを追い求めるキャラクターとして炭治郎の前に立ちはだかることができたからで、ラッキーだったと思います。
ーー炭治郎の成長の場所に猗窩座がいることには、いろいろな意味がありますよね。
石田:猗窩座自身、究極まで強さを求めた結果、とんでもない強敵として彼らの前に立ちふさがっているわけです。だからこそ逆説的に考えても炭治郎は成長する必要があったわけです。
ーーまさに、ですね。冨岡義勇についてはいかがですか?
石田:義勇さんは強い人でありつつ、彼は自分に対して公平にジャッジをする人でもあると思います。自分に対する厳しさを持ち続けているのが義勇さんではないでしょうか。
ーー炭治郎、義勇、猗窩座の3人の戦闘シーンは大きな見どころになっています。映像をご覧になっていかがでしたか?
石田:文字通り、完璧な映像として作り上げていただいているなと。激しいアクション、殺陣の連続です。その最中にいる3人がなぜ優れているのか、というところまで感じられる。かなり満足度の高いシーンになっていると思います。
猗窩座を演じる面白さとは?
ーー先ほどのお話にもありましたが、猗窩座の強さを象徴するものとして、戦闘自体を楽しんでいる空気感がありますよね。
石田:猗窩座は基本、戦うことを楽しんでいます。相手が強ければ強いほど、それを楽しむ人だと思っているので、今回は義勇とやり合っている時の楽しみ加減を意識して収録しました。
ーー櫻井さんは、今回の石田さんとの戦いで「圧倒された」とおっしゃっていました。
石田:そうなんですか? 炭治郎や義勇は猗窩座とは違うスタイルで、違う熱量で向かってくるキャラクターです。
ふたりと対峙する中で、猗窩座の構え方ひとつとっても、変化しているような感覚がありました。特に戦闘の始めは炭治郎を完全に舐めきっている感覚さえあって。
ーー最期に、今後の物語を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。
石田:今回は「猗窩座再来」ということで、サブタイトルにも入れていただいています。
もちろん彼の物語も楽しんでほしいですが、エピソードが本当に盛り沢山になっていて、見ごたえのある映画です。ぜひ劇場に足をお運びいただいて、これから続いていく、二章、三章への流れに乗っていただきたい。『鬼滅の刃』のゴールへ向けて、共に向かっていければと思います。
[インタビュー/タイラ]
【ネタバレあり】のインタビューを後日更新予定!