Yahoo! JAPAN

新たな“ヴィルレ”の息吹──ブランパン、日本旅館で新作披露

THE

新たな“ヴィルレ”の息吹──ブランパン、日本旅館で新作披露

現存する世界最古の時計ブランドで創業290年を迎えたブランパンがこの秋、ドレッシーな「ヴィルレ」コレクションに新作を追加。お披露目の舞台に選ばれたのは、スイスの森を想起させる日本旅館。自然と建築、伝統と革新が調和するこの特別な空間で、新たな“ヴィルレ”が宿す美意識と精神性を見事に映し出した。

textthe rake

オパリンダイヤルにベージュのストラップがモダンな気分。クイックチェンジシステムを備えているのでスタイルチェンジも楽しめる。「ヴィルレ ウルトラスリム」自動巻き、SSケース、40mm ¥1,650,000Blancpain

 10月下旬、ブランパンは「ヴィルレ」コレクションの最新作16モデルを、ヴィルレの森を想起させる日本旅館にて披露した。

 現地を訪れるとまず、敷地の中央に広がる池が目に飛び込んでくる。静謐な水面には滝が流れ込み、そしてその自然の中に能舞台が静かに浮かぶ。部屋や廊下のいたるところからこの情景が望め、古の雅と自然の息づかいが、訪れる者の感性をゆっくりと研ぎ澄ませていく。

 その一方で、館内にはモダンで芸術的なサロンなどのスペースもあり、伝統と現代性が美しく同居する。この“古と今の共存”は、まさにブランパンが体現してきた哲学そのものだ。ブランドの工房が位置するヴィルレもまた、自然豊かな土地であり、静謐と創造性が共存する環境であることを思い起こさせる。

わずかなアップデートであっても、伝統は残しつつ、モダンさも加味された絶妙なバランスだ。「ヴィルレ コンプリートカレンダー」自動巻き、SSケース、40mm ¥2,563,000Blancpain

 今回披露された「ヴィルレ」の新作は、40mmのコンプリートカレンダー ムーンフェイズ、同じく40mmの3針ウルトラスリム、そして33.2mmのデイト ムーンフェイズを含む全16モデル。ケースは18Kレッドゴールドとステンレススティール、文字盤は細やかなグレインが美しい“オパリン”と、新色の“ゴールデンブラウン”の2種類が用意される。

 一見すると既存のヴィルレを継承した“控えめなアップデート”に映るかもしれない。しかし細部に目を凝らすと、そこにブランド290年の節目を飾るにふさわしい刷新が確かに息づいている。

主張しない、でもさりげない雰囲気があるノーブルなスタイルにマッチしそうだ。「ヴィルレ ウルトラスリム」自動巻き、SSケース、40mm ¥1,650,000Blancpain

 まず、インデックスのフォントはより彫刻的でシャープな輪郭へと進化し、12時位置には創業者ジャン=ジャック・ブランパンのイニシャルを象った「JBロゴ」が初めて採用された。このモチーフは新たにデザインされたスケルトンローターにも反映され、面取りとサテン仕上げが施された美しいオープンワークがムーブメントの鼓動を引き立てる。

 ムーンフェイズの月は、既存モデルよりわずかに膨らみを帯びた18Kゴールド製を採用し、光を受けて生き物のような温度を感じさせる。またリーフ針のスケルトン部分には新たに蓄光素材が組み込まれ、実用性とモダンな表情が加えられた。

 さらに、コンプリートカレンダーのケースは再設計され、若干の薄型化を実現。軽やかで品のある佇まいながら、腕元での快適性も向上させている。なお、既存モデルは継続となり、併売される。

新色となるゴールデンブラウンは、ニュアンスのあるカラーリングでさまざまなファッションにも馴染む。33.2mmモデルにはベゼルにダイヤモンドをセッティングしたモデルも展開される。「ヴィルレ デイト ムーンフェイズ」自動巻き、18KRGケース、33.2mm ¥4,059,000Blancpain

 緑溢れる舞台で新作に触れていると、湖面をそよぐ風や、能舞台に落ちる木漏れ日が、そのままヴィルレの美学に重なって見える。伝統を受け継ぎながら、静かに、しかし確かな変革を続ける姿勢。数百年の歴史を受け継ぐ旅館と、290年の歴史を刻む時計ブランド。その精神性は時を超えて響き合い、この日、唯一無二の瞬間をつくり出していた。

「ヴィルレ」の新作の登場とともに、ブランパンは未来に向けて新たな章を歩み始める。その幕開けを、修善寺の静寂とともに目撃した貴重な一日であった。

 

ブランパン

www.blancpain.com/ja

ブランパン

LINE公式アカウント

https://lin.ee/OA5oTwJ

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. 11月28日は何の日?

    チイコミ! byちいき新聞
  2. 初挑戦で実感!アタリを掛ける快感がたまらないムズ面白い「ティップラン」の奥深き世界

    WEBマガジン HEAT
  3. 井上芳雄「自分たちの話として、劇場で一緒に体験してもらえたら」~出演者が登壇した、『大地の子』製作発表会見レポート

    SPICE
  4. テーブルマークの『肉ごぼう天うどん』は「資さんうどん難民」の救世主となるか⁉ 福岡出身者が食べてみた結果、衝撃の展開に

    ロケットニュース24
  5. 【松山市・Maple Brick(メイプル ブリック)】仕込みに妥協なしの洋風オードブル

    愛媛こまち
  6. アイオケ、全国7都市ツアー開催&3rdアルバム発売決定!

    Pop’n’Roll
  7. 【告発】先日公開された「伊豆 vs 房総」記事の裏側を暴露する / ロケットニュース記者・中澤星児から受けた非道な仕打ちについて

    ロケットニュース24
  8. 松川星、美脚あらわなスポーティキュートなコーデでファン魅了

    WWSチャンネル
  9. 【男女兼用】AOKIの「リカバリーウェア」が絶妙な値段なので試してみた / ワークマンと比べたら全然違った!

    ロケットニュース24
  10. 原発の再稼働が、本当に地域振興に繋がるのか

    文化放送