未経験・50代・シニアも活躍!【2025年版】営業職の年収ランキング&最新トレンド|求人ボックス調査
営業職は今、変化の時代を迎えている 。
団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」。2025年は、人材不足やDX推進の影響で、営業職の求人数が増加。IT・SaaS業界や医療・介護分野など、需要の高まりとともに営業職の年収水準や求められるスキルにも変化が見られる。
また、「営業職 未経験」や「営業職 50代」「営業職 シニア」など年代別・属性別の検索ニーズも拡大しており、営業職は幅広い年代・バックグラウンドの人が挑戦しやすい職種として注目されている。
本記事では、求人ボックスに掲載された営業系職種別の求人給与データや求人検索データを基に、 営業職の従事者数推移、年収ランキング、人気検索キーワード を紹介。これからの営業キャリアを考えるうえで役立つ最新トレンドをお届けする。
2025年の営業職市場は求人数増加の兆し
2025年上半期、営業職の求人数は前年より増加傾向にある。背景には現役世代の減少による労働力不足や、医療・介護・IT業界などの営業ニーズの高まりが挙げられる。営業職従事者数は長年減少傾向だったが、2024年の313万人から2025年には317万人に回復。営業職の転職市場は活性化している。
柔軟な働き方が進む営業職
企業側では営業職の採用強化とともに、リモートワークやフレックスタイム制度、ダイバーシティ推進など「自分らしく働ける」環境づくりが進行している。これにより、営業職として働き続けること、また未経験転職のハードルが下がっていることから、求職者にとって魅力ある市場になっている。
求められる営業職のスキルと経験
若手営業職には、コミュニケーション能力や交渉力といったポータブルスキルや意欲が重視されている。一方、ベテラン層では、即戦力性やマネジメント経験が求められる傾向が強まっています。2025年の営業職市場では、柔軟な働き方と多様な人材活用がさらに進む可能性がある。
営業職で年収が高いのは?職種別ランキングTOP8
求人ボックスに掲載された求人のうち、営業関連職種(※1)の求人給与を調査した。平均年収が最も高かったのは、 「インサイドセールス」の522万円で、前回に引き続き1位 となった。SaaS業界の営業職は、分業制(インサイドセールス/フィールドセールス/カスタマーサクセス)が進んでおり、年功序列ではなく成果主義の評価制度が浸透している。
次いで、2位「反響営業」(492万円)、3位「テレアポ」(489万円)と続いた。 金融・IT・製造・流通といった成長業界における営業需要の高まり が背景にあると考えられる。 特にIT未経験者がIT営業 へ転職するケースが増加しており、成長産業への転職志向が強まっている。
「企画営業」(468万円)や「ラウンダー」(465万円)は、経験とスキルを活かして着実に年収を上げられる職種として根強い人気がある。
求人給与の集計・算出方法:求人ボックスで過去掲載した求人情報に基づいて中央値を算出(2025年6月掲載情報)。平均月収が表示される職種は、平均月収に12をかけた値を基礎給与とし、年間賞与の平均値として1.251倍した値を平均年収とする。賞与の平均値は、「令和6年賃金構造基本統計調査一般労働者 産業大分類」の「営業・販売事務従事者」に就業する人の年間賞与その他特別給与額1027.8千円と所定内給与額381.6万円(318千円*12)を合算して、所定内給与額年額で割り、年収に対する賞与の係数を算出した。(以下同様)
(※1)職種は求人ボックスの検索条件として登録されている「営業」に分類された職種及び求人数の多いワードを抽出
SaaS、証券、キャリア系が上位に。業界別営業年収TOP10
求人ボックスに掲載された求人のうち、業界・扱う商材別に(※2)の求人給与を調査した。平均年収が最も高かったのは、 「SaaS 営業」の644万円で、前回に引き続き1位 となった。SaaS業界の営業は法人向けBtoB営業が中心で、 IT知識+提案型営業スキル が求められることから、年収が高くなる傾向にある。
次いで、2位「証券 営業」(585万円)、3位「キャリアコンサルタント」(580万円)がランクイン。金融営業は、インセンティブや成果報酬が高く、高収入を目指しやすい職種である。 キャリアコンサルタントは前回11位(434万円)から大幅に増加 。人材不足とコンサルティング需要の高まりを背景に高年収化が進んだ。
年収アップには、業界選び+スキル強化がカギ。今後も 営業職で高年収を目指すなら、IT営業や金融営業が狙い目 と言える。
人気の営業職は?未経験・50代・シニア層にも選ばれている営業職ランキング
営業職 人気・関心ランキングTOP10
2024年、営業系求職者の検索動向では「 ルート営業 」が最も高い関心を集めていた。ルート営業は、新規開拓よりも既存顧客対応が中心なため、 営業未経験から挑戦しやすい営業職 として人気が高い。
次いで、「 法人営業 」「 不動産営業 」といった 高収入を狙いやすい営業職 が続いた。特に 不動産業界では、異業種からの転職ニーズが増加 している。企画営業・保険営業などコンサル型営業への関心も根強い傾向となった。
検索ワードランキングの集計・算出方法:「求人ボックス」利用ユーザーが、2024年1月1日から2024年12月31日の期間に、「求人ボックス」内で仕事探しを行う際に、「営業」と合わせて入力された検索キーワードの検索数上位500ワードから抽出。(以下同様)
出典元:Adobe Analytics
未経験・50代・シニア。“年代×職種”のリアルな検索ニーズ
未経験・50代・シニア層にも営業職の需要は高まっている 。未経験者では「不動産営業」「ルート営業」など、比較的成果が出やすく教育体制が整った営業職が人気。「海外営業」や「SES営業」などIT業界関連も注目が集まる。
一方、50代では「不動産営業」「生命保険営業」「リフォーム営業」が上位に。営業職のなかでも 成果に年齢が左右されにくい職種 が好まれていると考えられる。
シニア層でも「不動産営業」「医療機器営業」など、高単価・専門性の高い営業職が人気。 豊富な人生経験や人脈を活かせる営業職 が再就職の選択肢となっている。
営業職は多様な年代・バックグラウンドの人材にチャンスが広がる時代へ
2025年の営業職市場は、 人材不足感が強まるなか求人数が増加 し、多様な年代・バックグラウンドの人材にチャンスが広がっている。SaaSやIT関連、証券、キャリア支援業界などの成長分野では年収の高さが際立ち、未経験者の参入意欲も高まっている。一方で 50代・シニア層の検索ニーズも顕著 に表れ、経験を活かした活躍の場が求められているのも特徴である。
また、「自分らしい働き方」を求める声に応え、リモートワークや柔軟な勤務制度を整える企業が増えている。企業側は多様な人材が活躍できる営業組織の構築が鍵となり、求職者はスキルの可視化と変化対応力が重要になる。 市場変化を的確に捉えたキャリア戦略 が、営業職としての成長と高収入の実現につながる時代が到来している。