【ウイスキー教養】詳しく解説!ウイスキーの製造工程 『糖化』
前記事では、原料である麦芽をミリ単位まで粉砕したところまでご紹介しました。本記事では、ウイスキーづくりの3つ目の工程『糖化』を通し、細かく砕かれた麦芽が液体に近づいていく過程を見ていきます!
粉砕された麦芽が、どう甘さを引き出されていくのか。その次の一歩を見ていきましょう。
糖化
3つ目の工程は「糖化(マッシング)」です。
ウイスキーをつくるには、麦芽の中にあるデンプンを糖に変えなければなりません!
粉砕した麦芽(グリスト)に 温水を加えて混ぜ、発酵に必要な糖を含む「麦汁(ウォート)」を作ります!
糖化の流れ
1.グリストを糖化槽(マッシュタン)に入れる
2.温水を加え、かき混ぜながらデンプンを糖に変える
3.麦汁を底から濾過し、何度か温水を加えて糖分をしっかり抽出
4.最後に冷却して、発酵工程へ送る
このとき、麦芽の殻が自然なフィルターとなり、麦汁をきれいにする役割を果たします。
糖化後に残る「ドラフ(搾りかす)」は栄養が豊富なため、家畜のエサとして再利用されることが多いです。
この工程を温水の温度を上げながら数回繰り返すことで、麦汁を抽出することができます。
その麦汁の透明度でウイスキーの味が以下のように変わります。
透明な麦汁:フルーティーで軽やかな味わい
濁った麦汁:コクのある重厚な味わい
蒸溜所ごとに理想のウイスキーに合った糖化方法が工夫されています。
終わりに
本記事では、『糖化』についてご紹介しました。
少しずつ大麦が液体に変わり、普段目にするウイスキーに近づいてきました。
麦汁の透明度によってウイスキーの香りや味変わるほどウイスキーは繊細です。
次の記事では、より純度とアルコール度数を高めるために、蒸留をしていく『発酵』をご紹介していきます!