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情報の“森”を進むためのコンパスを手に入れる!「ICC キッズ・プログラム2025 みくすとりありてぃーず―まよいの森とキミのコンパス」が9月15日まで初台『NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]』で開催中

さんたつ

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「ICC キッズ・プログラム2025 みくすとりありてぃーず―まよいの森とキミのコンパス」が、2025年9月15日(月・休)まで東京都新宿区の『NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]』で開催されている。作家たちがそれぞれの方法で表現した、「複合的な現実」(Mixed Reality)の作品に出会うことができる。TOP画像=時里充《へんしんエクササイズ #1》「へんしんエクササイズ・シアター」より。

作品を通して「自分なりの意味の見つけ方」を見出す

平瀬ミキ 《氷山の一角》 2024年。

作品をただ「見る」だけでなく、これまでに培ってきた経験や感覚をもとに自ら作品に参加し、主体的に関わる体験を通じて、「自分なりの意味の見つけ方」を会得しようという本展。

広報担当の赤坂さんは「ICC キッズ・プログラムは、毎年異なるテーマで子供たちを主な対象として、メディア・アートに触れることを目的として開催している展覧会です。2025年は、作家たちがそれぞれの方法で表現した、さまざまな「複合的な現実」(Mixed Reality)の作品に出会い、AR Audio Guideを用いた新たな鑑賞体験やワークショップなどイベントを通じて、展示作品やテーマに関して思考を深める機会となることをめざしています」と見どころを語る。

身近なモノから生み出される空想の世界と現実の世界とを重ねる作品や、デジタル技術と物理現象とが重なる空間で人々が共有している時間や空間について考えてみる作品。映像の中の対戦相手とリアルな場でテーブルゲームを展開していく作品や、目の前の状況と配信されている映像から情報の不確かさに触れられる作品。ヴァーチュアルな身体とリアルな身体がなじんでいく過程をハイブリッドな展示空間で体験する作品など——。

情報空間と物理空間を重ね合わせて認知できる「Mixed Reality」(複合現実)という技術が生み出した「みくすとりありてぃーず」な世界で、複雑な情報のあり方を認識し、それをどう捉え、どう判断していくのか。情報過多な現代の「まよいの森」で役立つ、「コンパス」を手に入れるきっかけとなるかもしれない。

小林優希 シリーズ「はこふぃぐめんと」より「夏休み」2024年。
津田道子《あなたは、翌日私に会いにそこに戻ってくるでしょう。》2016年(参考図版) 撮影=木奥恵三。
八嶋有司《SCAN》2017年(参考図版)。

AR技術を用いた音声ガイドで多層的な鑑賞体験も

現実世界とデジタル情報を融合させた拡張現実とも呼ばれる「AR技術」を用いた音声ガイドのシステム「AR Audio Guide」を音声ガイドとして採用。鑑賞者は、耳をふさがないタイプのイヤホンとスマートフォン型デバイスを身につけて会場を探索し、デバイスの操作をせず、何も身につけていないのと近い身体の状態(聴覚体験)のまま会場内を周る。イヤホンからの音が重なる中、作品と向き合うことを通じて「Mixed Reality」を体験できる。

開催概要

「ICC キッズ・プログラム2025 みくすとりありてぃーず―まよいの森とキミのコンパス」

開催期間:2025年8月8日(金)~9月15日(月・祝)
開催時間:11:00~18:00
休館日:8月18日(月)・25日(月)・9月1日(月)・8日(月)
会場: NTTインターコミュニケーション・センター[ICC] ギャラリーA(東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4F)
アクセス:京王電鉄京王新線初台駅から徒歩2分
入場料:無料(当日入場は事前予約者優先)

【問い合わせ先】
フリーダイヤル0120-144199
公式HP https://www.ntticc.or.jp/ja/exhibitions/2025/icc-kids-program-2025-mixed-realities/

取材・文=前田真紀 画像提供=NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]

前田真紀
ライター
『散歩の達人』『JR時刻表』ほか雑誌・Webで旅・グルメ・イベントなどさまざまなテーマで取材・執筆。10年以上住んだ栃木県那須塩原界隈のおいしいものや作家さんなどを紹介するブログ「那須・塩原いいとこ、みっけ」を運営。美術に興味があり、美術評論家で東京藝術大学教授・布施英利氏の「布施アカデミア」受講4年目に突入。

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