【ラッキー・ストライク限定】紙巻きからの加熱式タバコ移行先ガイド【グロー・ハイパー編】
紙巻きタバコへの風あたりが強くなり、そろそろ加熱式タバコに切り替えようかなと考える人も多いかも。今回は「ラッキー・ストライク」限定ですが、銘柄そのまま加熱式タバコに移行できるBATジャパン「glo™ HYPER/グロー・ハイパー」専用スティックを、ヘビースモーカーの筆者が、紙巻きタバコと吸い比べながらガイドしてみます。
加熱式タバコへの移行はなぜ難しい?【その1】吸っている銘柄が無い!
BATが展開する有機ELディスプレイ搭載「グロー・ハイパー・プロ」(写真左/税込3980円)とLEDライト搭載「グロー・ハイパー」(写真右/税込2480円)。どちらも最大加熱温度300℃を実現し喫味を上げた新・加熱技術「ヒートブースト・テクノロジー」を搭載
「タバコの銘柄をちょくちょく変えるヤツは信用ならない」
なんてことも囁かれるくらい、銘柄忠誠度が高いのがタバコ。当然、紙巻きタバコから加熱式タバコへ乗り換えるときも、移行しやすいのは同銘柄のスティックです。でもマールボロを展開していたPMJ「アイコス/IQOS」は、現在のメインシリーズ「アイコス イルマ」以降は、「テリア」「センティア」の2種展開となり、同銘柄移行はできなくなりました。
グロー・ハイパー用「ラッキー・ストライク」は全9種。1箱20本入り430円は、加熱式タバコ用スティックの最低価格だ。さらに2024年8月より先端を閉じてタバコ葉を密閉する「スティック・シール」採用で、ニオイ低減、メンテも楽になった
JTは「メビウス」と「キャメル」の2種。BATはかつて「KOOL」も擁していましたが、現在は「ラッキー・ストライク」「ケント」の2本柱体制に。つまりそれら4銘柄以外を吸っている人以外は、銘柄を変更しなければ、加熱式タバコへの移行はできないという障害があるのです。
紙巻きタバコのフタ上部に、加熱式タバコへの案内が記載されている
加熱式タバコへの移行はなぜ難しい?【その2】味の違和感の秘密!
「ヒート・ブースト」テクノロジーとスティックのブレンドなどの見直しで抜群に吸いやすくなった最新「グロー・ハイパー」シリーズ
紙巻きタバコはその名の通り、紙でくるんだタバコ葉に火を付けてニコチンを吸い込みます。でもこのとき、喫煙者が欲しいニコチンだけを吸い込めるのではなく、巻紙燃焼時に発生させるタールも同時に吸い込むことになります。
ニコチン自体の味は辛みが主体。タールはいわゆる焦げ臭いニオイ(雑味/イガイガ/ツンとしたニオイなど)で、ヤニくささの主な原因です。しかし大昔から、タバコ葉でタバコ葉を包む葉巻など以外は、紙の燃焼物とともに吸い込むしか手軽な手段はなかったのです。
ただこの焦げ臭さは、どうやら人間が反応しやすいニオイの一つ。火事の兆候に反応するように、何かが燃えていると気になりやすい。もはや本能の領域です。また焦げたニオイは、衣服や髪にも付着しやすく取れにくいという特徴があります。
筆者はこうした本能的に反応しやすいことからも、紙巻きタバコの喫煙に風あたりが強いのではないかと思っています。
加熱式タバコが実現するのは、効率の良いニコチン摂取
そんななか、次世代タバコとして登場したのが、加熱式タバコ。燃焼させないことでタールを約90%程度削減して、純粋にニコチン摂取の効率を高めた製品です。通常の紙巻き版「ラッキー・ストライク」を例に取ると、ニコチン1.0mgを摂るために、タールを11mg吸い込む必要があります。みなさんが必要なのはニコチン。なのに10倍以上の別に欲しくないタールを吸い込まなければならないのです。
低タールを売りにする「ラッキー・ストライク・エキスパート1・100」などの製品もありますが、その場合タール1mgになっても、ニコチンも0.1mgと減少してしまいます。
実はタバコ葉は、火で燃やさなくても高温で加熱すると、ニコチンは気化します。ただそのままだと目にも見えないので、白い蒸気のもとになる食品添加物でもおなじみのグリセリン(脂)を添加しています。タールの源である巻紙も燃やしていないので、タール発生が大幅に減少します。
紙巻きタバコと加熱式タバコの違和感のほとんどがタール
とは言え、紙巻きタバコと加熱式タバコには大きな味の違いがあります。言ってみれば直火焼きと、蒸気で調理するスチームオーブンレンジくらいの味・風味(ニオイ)の違いはあるのです。
その違いの大きな要因がタールです。ヘルシー面でも問題視されがちなタールですが、紙巻きタバコにズシッとした吸い応え、煙の重みを与えているのも確か。ただニコチンと違い、たき火の煙を吸い込んでリフレッシュしないように、人がタバコに求める効果としては役に立つものではありません。
つまりタールによる吸っている感は、本来のタバコのリフレッシュ感とはあまり関係ないのです。実際に紙巻きタバコと加熱式タバコを吸い比べるとわかりますが、吸っている間の違和感はともかく、その後のリフレッシュ感は変わらないはずです。
またスチームオーブンレンジも進化して、焼いたようなパリッと食感を実現しているように、加熱式タバコも日々進化しています。2016年頃に始まった加熱式タバコ・ブーム初期にしか試して見たことのない人は改めて挑戦すると違った感覚を感じるかも知れません。
加熱式タバコへの移行はなぜ難しい?【その3】〜使い方がよくわからない
最新「グロー・ハイパー(・プロ)」は温度切替式で、スタンダードモードで4分30秒、喫味を最大化するブーストモードでは3分喫煙できる
買ってきて火を点ければ吸える紙巻きタバコ。手軽さは抜群。その点、加熱式タバコはデバイスが必要な上、充電も必要。登場当初はすぐ故障するなどの問題もありましたが、今ではそうした話はあまり聞かなくなりました。
「グロー」というと、細いスティックを思い浮かべる人もいると思いますが、現在は太めのスティックがメインになっています。
操作自体も簡略化されており、特殊機能を使わなければ、ワンボタン長押し(もしくは自動起動)で吸えます。最新「グロー・ハイパー(・プロ)」は温度切替式を2段階に切り替えて好みを調整できるという特徴もあります。
それでも納得いかないときの裏技としては、底部にあるクリーニング口のフタをずらして、エアフローを調整することで、好みのキツさに変えることもできる
「ラッキー・ストライク」派なら「グロー・ハイパー」で同銘柄移行ができる!
1871年生まれの「ラッキー・ストライク」は、「マールボロ」と双璧をなすアメリカン・ブレンドの代表たばこブランド。赤い円の中に白い円があり、その中心に赤い点という的イメージの「ブルズアイ(Bull's Eye)」のロゴでおなじみです。
ニコチンとともにタール値も高いことによる辛口で強い(キツい)喫味と、バージニア葉特有の旨味と焦げたカラメルのような甘みがある味わいも特徴です。
近年は青いロゴが目印の「エキスパートカット」という、辛味やワイルド感が洗練されつつ旨味が強調された製品が主流になっており、加熱式タバコ「グロー・ハイパー」用たばこスティックの「ラッキー・ストライク」はロゴも味わいも青ロゴを継承しているようです。
【吸ってわかった】紙巻き→加熱式 移行しやすいスティックガイド
大前提として、加熱式の場合、タール感は限りなく減ります。ただむしろ使用しているタバコ葉の純粋な味は、それほど変わりません。頭の中でタールの苦み、渋み、えぐみ、焦げ感を追い出して、正しい移行先を判別していきましょう。
それと、加熱式をおいしく吸うコツとしては、火ほど熱はスピーディーに伝わらないので、ゆっくりと吸い込むのがポイントになります。
あくまでヘビースモーカーの筆者の主観で選んでみた
それでは実際に、紙巻きタバコの「ラッキー・ストライク」それぞれが移行しやすい組み合わせをレビューしていこう。
「ラッキー・ストライク・FK/ボックス/ライト・ボックス/フィルター・シガリロ・スリム・ライト」→「ラッキー・ストライク・ダーク・タバコ」
基本的には青ロゴの味わいを踏襲している、グロー・ハイパー用「ラッキー・ストライク」なので、「ラッキー・ストライク・FK/ボックス/ライト・ボックス」からの移行は、スムーズではありません。
ただ現状喫味の強さは「ラッキー・ストライク・ダーク・タバコ」が最高峰。ベターな選択ではあります。「グロー・ハイパー」ならではの「ブーストモード」を使用すると、良くも悪くもマイルドにはなりますがロースト感は強く、「ボックス」から辛味を抜いたレベルには到達できます。「ライト・ボックス」ユーザーの場合は「レギュラーモード」がおすすめ。
ところが、タバコ葉を混ぜた巻紙を使用したシガー(葉巻)「ラッキー・ストライク・フィルター・シガリロ・スリム・ライト」に関しては、ちょっと話が違います。実は加熱式移行に当たって重要な役目を果たすかもしれないのです。
移行のカギはここに!? 「ラッキー・ストライク・フィルター・シガリロ・スリム・ライト」→「ラッキー・ストライク・ダーク・タバコ」
シガリロは、葉巻の仲間。素早く煙を吸い込むよりも、ゆったりとくゆらす方がおいしくなる葉巻と紙巻きの手軽さを兼ね備えた存在です。紙の比率が少ないため、加熱式タバコ寄りのタバコ葉本来の味が前に出やすいのが特徴です。
なのでいったん「ラッキー・ストライク・FK/ボックス/ライト・ボックス」から「ラッキー・ストライク・フィルター・シガリロ・スリム・ライト」に移行して、それから「ラッキー・ストライク・ダーク・タバコ」に移行するのも手。ほんわりと楽しむためには「ノーマルモード」が向いているでしょう。
「ラッキー・ストライク・エキスパートカット・14/10/8」→「ラッキー・ストライク・リッチ・タバコ」
加熱式タバコの喫味は、タール値にすると約3〜8mg程度の吸い応えが基本なので、「ラッキー・ストライク・エキスパートカット・14/10/8」を置き換えるには、やはり喫味の強い「ラッキー・ストライク・リッチ・タバコ」を選びます。
エキスパートならではのタバコ葉の旨味と華やかさが、「リッチ・タバコ」にはしっかり継承されており、バージニア葉の甘みともども、タール味をさっ引けば、かなりの再現度だと思います。どれも「ブーストモード」での使用を推奨します。
この移行は、かなりハードルとしては高くないのではないでしょうか。
紙巻きタバコも素早く吸い込まずに、くゆらすようにゆっくりと吸い込むこと(クールスモーキング)でタバコ葉の旨味を強く感じることができる
ゆっくりめに吸うことで、高熱がタバコ葉にきちんと伝わり、味が良くなる
「ラッキー・ストライク・エキスパートカット・6/3/1・100」→「ラッキー・ストライク・スムース・タバコ」
すっきりとした味わいが特徴の「ラッキー・ストライク・エキスパートカット・6/3/1・100」は、加熱式タバコへのハードルはかなり低いと言えます。これらの移行先としておすすめなのは、「ラッキー・ストライク・スムース・タバコ」。いわゆるタバコ味の中の酸味を際立たせて、シャープな喫味と旨味を実現している製品です。
「エキスパートカット・6」の人なら「ブーストモード」でも良いかもしれませんが、基本的にはタバコ葉本来の豊かな味わいを、タールの雑味を極限まで低めた「ノーマルモード」の味わいがおすすめです。
「ラッキー・ストライク・ブラック・シリーズ・メンソール・8」→「ラッキー・ストライク・ダーク・メンソール」
メンソール系統は、加熱式タバコの得意分野。「ラッキー・ストライク・ブラック・シリーズ・メンソール・8」のような、中でも苦みさえ感じる強力なメンソールを特徴とするいわゆる"ブラメン"タイプは、違和感なく移行できるはずです。というのも、加熱式タバコならではの違和感を、強メンソールが強力にマスクしてくれるから。
移行先は「ラッキー・ストライク・ダーク・メンソール」。紙巻きで「もっと強い刺激を!」と思っていた人ならば、ジャストミートするはずです。「ブーストモード」だとノックアウトレベル。
「ラッキー・ストライク・ブラック・シリーズ・メンソール・5」→「ラッキー・ストライク・メンソール」
「ラッキー・ストライク・ブラック・シリーズ・メンソール・5」はあえて、「ラッキー・ストライク・メンソール」を移行先に選びたい。強烈なメンソールの清涼感もいいけど、タバコ葉の旨味も捨てがたい人には「ノーマルモード」がいいはずです。
「ラッキー・ストライク・ブラック・シリーズ・チルベリー・8/5/1・10」→「ラッキー・ストライク・ベリー・メンソール」
フレーバーメンソールもまた、加熱式タバコの得意分野。タールの焦げた味わいに邪魔されずに、すっきりとしたフルーティーなフレーバーが味わえるから。「ラッキー・ストライク・ブラック・シリーズ・チルベリー・8/5/1・10」の移行先は、同じくベリー系の「ラッキー・ストライク・ベリー・メンソール」がぴったり来るはずです。
「ノーマルモード」でも、紙巻きユーザーならしっかりベリーを感じられると思うけれど、この「ラッキー・ストライク・ベリー・メンソール」は、カプセルメンソールという味変可能な機能のある製品。フィルターに仕込まれている円形アイコン部分を押しつぶすと、中のカプセルが弾けてさらに強烈なベリー感がほとばしります。
「チルベリー・8」ユーザーで刺激が物足りないと感じた場合には、「ブーストモード」がおすすめです。
いっぺんに切り替えないで徐々に移行する方が成功率が高い
もちろん紙巻きタバコに愛着があるユーザーも多いでしょう。従って「今日から加熱式!」というのはハードルが高いはず。それよりも二刀流で、店や喫煙所で「加熱式のみ」という場所では加熱式、吸える場所では紙巻きという作戦がおすすめです。
加熱式タバコもまた嗜好品。慣れるための期間というのはそれなりに必要なことを忘れずに。「加熱式タバコもうまいな」と感じるその日が来るまで、いかにごまかしていくかがポイントになってくると思います。
製品サンプル提供●BATジャパン