瀬谷警察署 区内丹羽さんに感謝状 女性の自死を制止
瀬谷警察署(木暮勝署長)は4月3日、区内の歩道橋から飛び降りようとしている若い女性を制止し、人命救助に貢献したとして、阿久和東在住の丹羽芳幸さん(36)に感謝状を授与した。
事件が発生したのは3月下旬。若い女性が、高さ4m以上ある歩道橋から飛び降りようとしていたところに、丹羽さんが下を車で通りがかった。「見て見ぬふりはできない」と車を近くに置き、歩道橋へ引き返した。
通報を受けて駆け付けていた警察官と丹羽さんが女性に近づくと、大声で叫び抵抗。近所の人も説得を試みる状況だった。女性が身を投げ出しそうになった瞬間を、警察官と丹羽さんが抑え、救い出した。感謝状を受け取った丹羽さんは、「光栄なこと。私の7人いる子どもにも話したい」と述べた。木暮署長は「自らの危険を顧みずに救助してくれた。とっさに行動できる人は少ない」と感謝を伝えた。
丹羽さんは、区内の横浜相原病院で勤務する看護師。事件や事故に遭った人やその関係者に接する機会が多かったという。「飛び降りようとした本人からしたら余計なお世話かもしれない。それでも悲しむ周りの人たちのことを想像したら、止めない訳にはいかなかった」と振り返る。
加えて「子どもには、困っている人や悲しんでいる人がいたら声をかけてと言っている。自分が見過ごしたら説得力がないと思った」と語った。