【謝罪案件】正直「スルーしてもいいかな~?」と思ってた『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』が超面白かったです
まずは関係各位、ファンのみなさま、そして何より作品に謝罪させていただきたい。この度は誠に申し訳ございませんでした。鑑賞するかどうかすら迷っていましたが『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』はメッチャ面白かったです。
そう、当初の期待値はかなり低かったものの『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』はかなり秀逸な作品だと申し上げていいだろう。なのでもう1度謝罪したい。本当に申し訳ございませんでした──。
・期待値ゼロ
2008年公開の「アイアンマン」から始まった「MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)」の映画作品も、本作『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』が第37作品目となる。
記者は全ての作品を鑑賞しているが、どれも「つまらない」ということはない。一方でかつてほどの勢いがないことは確かであり『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』も正直「今さら?」と感じていた。
というのも「ファンタスティック4」はマーベル最古参のヒーローチームであると同時に、過去には別の会社(ワーナー)で映画化済み。さらにヒーローの飽和状態を思えば、率直に「ファンタスティック4が割り込む余地があるのかね~?」と思っていた。
加えて4人を演じる俳優さんのことも知らないうえ、キャッチコビーの「守るのは全人類か、愛する家族か」も「今さら家族っすか(笑)」と感じていたことも正直に告白しておく。要するに期待値はゼロに等しかったのである。ところが……。
・テンポの良さがすごい
上映時間の130分はあっという間に過ぎ去り、観終わったときには「家族やな(涙)」となってしまっていた。鑑賞中に「長いな」とか「退屈だな」と感じたことが1秒たりとも無かったことは驚きだ。
その最大の理由はテンポの良さ! ファンタスティック4がどのように誕生し、どんな活躍をし、そして人々にとってどんな存在なのか? さらにその先の地球の危機 & 最終決戦までがわかりやすく、しかもテンポよく描かれていた。
またファンタスティック4は最古参のヒーローチームだけあり、その能力も実にシンプル。基本的にメンバーは「ゴム人間」「透明人間」「怪力」「火の玉ボーイ」という、非常にわかりやすい構成だ。
その能力を上手く引き出しつつ、キャラクター同士の人間関係を明確に描き切った脚本は見事の一言。初作品で複数の新キャラをわかりやすく登場させた「エターナルズ」と通じるものがある。※個人的にエターナルズ超推しです。
・よう出来とる
また一部のファンから「シルバーサーファーがなぜ女?」という声もあったが、観ればその設定も上手に利用されていた。『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は、観て損をするような作品ではないと断言できる。
1点だけあるとすれば本作の大ボス「ギャラクタス」を「もうちょっと大事に使ってほしかったな~」という気がしなくもないが、それも「家族だもんな~」と納得できなくはない。まあ、それも良しとしよう。
・万人受けする作品
総じて『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は、マーベルファンはもちろんのことヒーロー系映画を1度も観たことが無い人でも楽しめる作品ではないだろうか? 70年代っぽいノリと、当時の人がイメージする近未来っぽさも非常に良かった。
いずれにせよ『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』はメッチャ面白い! 全然期待していなかった記者が言うんだから間違いない!! 映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は2025年7月25日、日米同時公開だ。
参考リンク:『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』
執筆:P.K.サンジュン
Photo:(c) 2025 20th Century Studios / (C) and TM 2025 MARVEL.