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幼い弟の命を奪った国王‥第1話から目の離せない狂気!2月BS放送の韓ドラ「王になった男」

Danmee

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2月14日、BSフジで『王になった男』(tvN/2019)が放送を開始する。2019年に韓国で放送された人気時代劇だ。

観客動員数1,000万人越えを果たした同名の大ヒット映画『王になった男』(2012)のドラマ版で、劇場版とメインストーリーは大きく違わないものの、1話ごとに見どころを盛り込むことのできるドラマの利点を生かし、より深みのある設定に。スクリーンではイ・ビョンホンが観客を魅了したが、お茶の間ではヨ・ジングがベテラン俳優顔負けの渾身の演技でドラマファンを楽しませた。

当時なんと21歳(日本年齢)。王という重みのある役を演じるには非常に若い年齢だが、まるでキャラクターが憑依したかのような圧巻の演技で、観る者を物語の世界へといざなう。

放送開始後15分も経たずに幼い弟の命を奪うなど、一時も目の離せない衝撃のストーリー展開と彼の熱演が相まって没入不可避。BSフジでの放送に先立ち、第1話の強烈なシーンをはじめ、見どころをピックアップして紹介する。

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セリフと表情だけで魅せる崩御シーン

『王になった男』は、王イ・ホンと同じ顔を持つ道化師のハソンが、王の影武者になって繰り広げられる物語。ヨ・ジングが王とハソンを1人2役で演じており、第1話では、それぞれの背景に重きを置いたストーリーをメインに展開される。

細かな説明なしに、イ・ホンの父の崩御シーンからいきなりスタート。視聴者は何が起こっているのか想像しながら観るしかないのだが、ヨ・ジングの圧巻の演技によって、戸惑うどころか静かに見守ってしまうだろう。

状況を理解するための頼りの綱は、父子間でやり取りされる数少ないセリフと表情のみ。一言では感情を説明することができないほど、憎しみや悲しみ、不安など、様々な思いがイ・ホンに襲い掛かっていることを想像させる。

ヨ・ジングの熱演によって、イ・ホンが一体どのような人物なのか、観る者の好奇心を一気に駆り立ててくるワンシーンだ。

幼い弟の命を奪った国王

こうして父の崩御によって王位に就くイ・ホンだが、常に命を狙われる立場であることから人間不信に。弱っているところを臣下にうまく操られ、ついには弟の命まで奪ってしまう。

非常にテンポよく物語が進んでいくため、さらっと取り上げられているだけなのだが、短い分量のなかで、いかにイ・ホンが不安に駆られているのかしっかりと描写されている。ただの人物紹介の要素の1つではない、まるで1話分を視聴したかのような見応えがある。

また、兄弟の最後の会話や、優しめのどんでん返しはストーリーとキャラクター像に面白みと深みをプラスする。父の崩御シーンに続き、イ・ホンはもちろん作品自体にもますます興味を抱かざるを得ないだろう。

ヨ・ジングの熱演に尽きるシーンの数々

弟に手をかけたイ・ホンは、見方によっては非情な王だが、つい同情してしまうようなキャラクターに仕上げているのがヨ・ジング。絶妙なバランスで役を表現して、立体的な人物像を描き出している。

弟の殺害を含め、前出の父の崩御シーンも強烈なエピソードではあるものの、どちらかというと韓ドラ時代劇によくあるタイプの話。それにもかかわらず異彩を放っているのは、ヨ・ジングの熱演に尽きると言っても過言ではない。

例えば、謀反を起こした臣下を刀で一突きする一幕も、わずか数十秒の間に、焦燥感や恐怖、また切羽詰まって理性を失ったものの、一瞬正気を取り戻したかのような鬼気迫る顔をみせるなど、様々な感情が混在した表情とイ・ホン本来の人柄を垣間見せている。1ミリもわざとらしさを感じさせない、言葉で表現するのがはばかれるほど繊細な演技だ。

また入浴シーンでは、大物俳優の貫禄漂わせる重みが。まだ成人して数年しか経っていない役者が演じているとは思えないほどの重厚感を漂わせる。

もちろん、ハソン役も完璧。イ・ホンとは真逆の性格であるキャラクターになるのもお手の物だ。

本記事で紹介したのは、第1話の半分程度に過ぎない。この後、ハソンが影武者になる展開をはじめ、イ・セヨン扮する王妃が登場してロマンス要素が盛り込まれるなど、さらなる盛り上がりをみせていく。

(ライター/西谷瀬里)

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