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ホリプロ×韓国クリエイター陣がおくる、前田公輝主演の新作ミュージカル『ミセン』 制作レポートVol.2が公開

SPICE

新作ミュージカル『ミセン』制作レポート現場より

2025年1月、大阪・名古屋・東京で上演される新作ミュージカル『ミセン』。この度、本作の制作レポートVol.2が届いたので紹介する。

新作ミュージカル『ミセン』制作レポートVol.2/訳詞検討会(原文ママ)

韓国で社会現象を起こした「ミセン」をホリプロ×韓国クリエイター陣が世界初オリジナルミュージカル化! 2025年1~2月に大阪、愛知、東京にて上演される本作の創作過程をまとめた制作レポートが到着。第2弾は稽古開始前の10月末に行われた「訳詞検討会」の様子をレポート!

本日の参加者は、翻訳・訳詞の高橋亜子さん、音楽監督・編曲の前嶋康明さん、稽古ピアノ・石川花蓮さん、声楽指導・長谷川開さん、キャスト・熊澤沙穂さんの5名。

オリジナルミュージカルの制作はとにかく準備作業が膨大です。
稽古前には台本と、作中で歌われる曲のみを抜き出した譜面をまとめたボーカルブックが配られることが多いのですが、何度かの全体ミーティングや分科会、今回の「訳詞検討会」などを経てやっと初稿が完成します。完成と言っても、実際稽古をしていく中でカットや追加などの変更を繰り返し(稽古中は日々“テキレジ”と呼ばれる修正が書かれた紙が配られ、変更が共有されます)、初日までに初演版の上演台本を作っていくイメージでしょうか。今はその初稿完成間近の、稽古開始前の最終段階になります。

作業段階の台本の冒頭にはシノプシスと各登場人物の簡単な説明が書かれていることがあります
今回は2日間かけて作中の全ての曲、全20曲を実際に歌ってチェックしていきます。
検証会2日目は、主要キャラクター含め、男性パートは長谷川さん、女性パートは熊澤さんが全て担当するのでおふたりは大忙し!音楽監督の前嶋さんを中心に、その場で訳詞や譜割が適切かどうか検討していきます。台本上や譜面上問題がなくても、実際に歌ってみると「こうしたほうがいいかも」というアイディアが出ることも。

この日は前日の続き、チャン・ベッキ、アン・ヨンイ、ハン・ソギュルらインターン生ほか新入社員たちが仕事に取り掛かる様子を歌った2幕のオープニングナンバー、「M11 本当の仕事」のチェックから始まりました。

「これから 本当の社会人 失敗はしない 準備は万端だ」という歌詞に対して訳詞の高橋さんが「『これから』を『今から』に変えて歌ってみてもらっていいですか?」とオーダー。何度か聞いてみて、この箇所はこのまま『これから』でいくことに決定。1曲終わるごとに、韓国のクリエイターの確認用に最終版を録音して終了。この作業を全曲分行います。

続いてM12、チャン・グレが仕事への決意を固めるソロナンバー「僕の過去があるところ」では「どん底から 這い上がる姿 見せよう」という箇所の歌いづらさが問題に。

「『どん底』の『ど』を前の小節に入れて歌うのは?」という前嶋さんの提案に対しすぐに歌ってみせる長谷川さん。「違う言葉でもいいかしれない、劣勢という意味の言葉がいいんだけど…」としばらく考えてから高橋さんが挙げたのが「追い込まれても」というワード。何度かのチェックの後、「追い込まれても 這い上がる姿 見せよう」というフレーズで決着しました。

この後も、コーラスの確認や譜割で不明確なところはないかの細かな検証が行われていきました。「歌的にはこれでOKだと思うけど、振付が激しそうなシーンだから大丈夫かな…」という、実際に舞台で立ち上がった時に成立するかどうかの懸念も共有されていて、こうしたポイントは確かに台本と譜面だけでは気づけないことなのかもしれません。

こうしていよいよ11月から始まる歌稽古に向けての台本・譜面の初稿の準備が整いましたが、初日の幕が上がるまでの道のりはまだまだ続きます。

引き続き『ミセン』開幕までのレポートをお届けしますのでお楽しみに!

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