愛猫に会えず『猫切れ』を起こしたときの禁断症状3選 離れていても猫愛を満たす方法はない?
1.愛猫のことで頭がいっぱい
スマホだったら、充電しさえすれば、バッテリーは満タンになります。ところが、飼い主さん固有の問題「愛猫不足」に関しては、そうもいきません。フル充電するには、実際にナマの愛猫と対面し、心ゆくまで触れ合う必要があります。
飼い主さんの禁断症状が最も表れやすいのは、外出中です。重度に患っている人の場合、出かけるためにおうちの扉を開けた瞬間、すでに「早く愛猫に会いたい…」という感情が込み上げてきます。
仕事中、いつものようにきびきびと働きながらも、飼い主さんが気になるのは、愛猫のことばかりです。「今頃、何してるかな?」「たぶん、眠ってるだろな」「寂しくないかな…(本当は自分が寂しい)」。まるで恋人を想うような気持ちです。
飼い主さんの脳内には、ドアップになった愛猫の鼻先がいっぱいに映し出されています。きっと、愛があふれるあまり、フォーカスが誤作動を起こしたのでしょう。
「愛猫不足」は、愛猫で満たすしかありません。仕事などの予定が終わるや否や、飼い主さんは、友人からの甘い誘いも振り切って、すぐさまおうちへすっ飛んで帰ります。
おうちの扉を開けるなり、飼い主さんはお出迎えしてくれた愛猫に語りかけます。「寂しくなかった?(本当は自分が寂しい)」。早速、愛猫のモフモフに見えないコンセントをつなぎ、ひと桁台になった愛猫バッテリーをフルチャージします。
飼い主さんにとって、愛猫と終日いっしょにいられる、何も予定のない休日ほど、身も心も満たされるものはないかもしれません。
2.愛猫の写真や動画をチェックしまくる
仕事中はもちろん、旅行や入院などで留守にすると、愛猫に会いたくても会えません。物理的な距離が離れている以上、飼い主さんが唯一、愛猫に近づける方法と言えば、ふだんから撮りためた愛猫の写真や動画を振り返ることです。
子猫時代から現在に至る愛猫ヒストリーを今まで何度たどり直したかわからないほどです。仕事の移動中、休憩中、できれば手術中でさえも、写真や動画を通して、飼い主さんは愛猫を感じていたいと考えます。
ただ、困ったことに、愛猫の写真や動画を見れば見るほど、愛猫に会いたいという気持ちが高まっていきます。かわいい声、触り心地のいい毛並み、何とも言えない重み。飼い主さんの頭には、ピーンとしっぽを立てて、甘えてくる愛猫の姿が浮かびます。
「強烈な頭ゴッチンでわたしをノックアウトして―」
出張中のホテルで、白昼夢にも似た妄想に耽る飼い主さんの枕元には、抜け落ちた愛猫のヒゲとモフモフ毛の入った専用ケースがお守り代わりに鎮座しています。やはり、「ブツ」がそろわないと、どこかしら落ち着かないのも飼い主さんの特徴でしょう。
愛猫の不在がどれほど深刻な禁断症状をもたらすか、飼い主さんは自分でもよくわかっています。なるべく旅行に行かないのもその影響です。同じ理由で、何かの病気で入院しないように、日頃から健康管理にも気を配っています。
逆説的な言い方になりますが、飼い主さんが日々、健康でいられるのも、ディープな禁断症状のおかげです
3.よその猫が気になってしかたがない
番外編としては、愛猫への想いが高じて、外出先で見かける猫のことが気になってしょうがない飼い主さんもいるかもしれません。
たとえば、道すがら、見知らぬ猫に出会うと、つい赤ちゃん言葉で話しかけてしまいます。毛並み、肉づき、目ヤニの有無(色)など、さりげなくチェックするのは、いつものクセです。そのやさしい眼差しは、愛猫に向けるものと何ら変わりがありません。
元気な子を見ると無条件でうれしくなり、ケガした子や栄養不足の子にはわけもなく心が痛みます。愛猫愛にとどまらず、ネコ愛に満ちた飼い主さんにとっては、よその子たちもネコ・ファミリーの大事なメンバーです。
もともと猫好きとは言え、愛猫暮らしでネコ愛がより深まったのは、まぎれもない事実でしょう。通りすがりの猫も、ペットショップの猫も、地球規模で考えれば、「愛猫」です。
本家に会えずに悶々としているとき、禁断の恋とわかっていながら、寂しさのあまり、妙に人懐っこい猫にぬくもりを求めてしまうこともあります。
そんな日の夜は、帰宅後、決まって愛猫から冷たくあしらわれます。100%の確率でよその子との「浮気」がバレているからです。
愛猫に会えないときはどうすれば…
外出中にあふれてくる愛猫への想いにどう折り合いをつければよいのか、みなさんも思い悩んでいることでしょう。いちばん最適なのは、おうちにペットカメラを設置することです。
機種によって性能は異なりますが、録画機能をはじめ、360度の広範囲画角、自動追跡機能、リアルタイム視聴、自動給餌機能などがそろっています。たとえば、リアルタイム視聴を使えば、出先でも愛猫の寝顔をじっくり鑑賞できるので安心です。
上級者になると、現代ツールを活用しなくても、愛猫への想いを満たすことが可能です。念を飛ばしながら、「エアなでなで」を繰り返せば、遠くにいる愛猫もうっとり顔で「ニャー」と応えてくれます。離れているからこそ、より身近に感じることもあるはずです。
テクノロジーをいっさい使わない愛猫との交信も、今度ぜひ試してみてください。
まとめ
街を歩けば、あちこちから「愛猫が足りない…」とこぼす飼い主さんたちの悲痛な嘆きが聞こえてきます。今回は、愛猫に会えないもどかしさを3つのパターンに分けて紹介しました。
本文で解説した通り、禁断症状を緩和させる方法はありますが、言うまでもなく、リアルな愛猫に勝るものはありません。今日もまた、世界各地で、友人からの会食を断って、愛猫に会うため、全速力で帰る飼い主さんの姿があります。