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【八王子市】八王子芸術祭が幕開け 産業遺産に息吹く46の催し

タウンニュース

2人組アーティスト「TATTA」による木造作品。球体内部には、使用した木材の「以前の姿」である木造寮の画像が収められている

地域とアートが融合した広域多発イベント「八王子芸術祭」が、先週11月8日から北八王子エリアでスタートした。12月7日(日)までの開催で、期間中、約30の施設で美術展示や音楽ライブ、観劇、まち歩きツアー、ワークショップなど全46の多様な催しが行われる。

八王子市と(公財)八王子市学園都市文化ふれあい財団による共催。八王子市内5つの地域を舞台に、10年をかけて行う大型イベント八王子芸術祭の第2弾で、2年前に行われた第1弾は、高尾・恩方地域で45日間、各所で自然を生かした芸術関連イベントが行われ、盛況のうちに幕を閉じた。

第2弾の舞台は、ものづくりの産業文化が残る中野・大和田・小宮・石川地域。アーティストたちが歴史や文化に触れながら制作した作品を、旧工場跡や古民家、屋外施設、野外公園などで一般公開する。

織物工場を会場に

展示のメイン会場の一つである、中野上町の旧織物工場内に木造フォリー(建築物)を制作したのは、同じく中野上町に事務所を構える「TATTA(タッタ)」。タッタは建築家である富永大毅氏と藤間弥恵氏による2人組アーティスト。今夏、同町にある歴史ある製糸工場の木造寮が解体されると聞き、「木材が廃材として処分されてしまうのはもったいない」と作品に使用することを立案。100本ほど譲り受け、虫食い跡や割れをそのままに、球体作品を完成させた。

同会場では他にも、八王子市内在住のアマチュア作家などが描いた105点の絵画作品展示が行われている。中古画材専門店のReartsgarden(リアーツガーデン/練馬区)が一般参加者から事前に募集したもの。不要となり眠っている作品を多くの人に見てもらい、芸術祭終了後に希望者に作品を譲渡することで次の持ち主を探しながら「アートの裾野を広げたい」(有澤紗生代表)と実現させたものだ。

(問)同財団【電話】042・621・3005

旧織物工場の壁にアマ作家の力作105点が飾られている

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