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山岸凉子の『日出処の天子』が、野村萬斎の演出・出演で2025年夏に能 狂言化

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−能 狂言−『日出処の天子』

2025年夏、山岸凉子による漫画作品『日出処の天子』が、「−能 狂言−『日出処の天子』」として上演されることが決定した。

『日出処の天子』は雑誌「LaLa」にて1980年4月号から1984年6月号まで連載された山岸凉子による漫画作品。単行本(花とゆめコミックス)は全11巻、1983年第7回講談社漫画賞少女部門を受賞。1994年白泉社文庫立ち上げの作品として刊行、2011年メディアファクトリー『日出処の天子 完全版』が刊行されている。

ときは飛鳥時代前夜、権勢を誇る蘇我氏の後継者たる毛人。父に連れられて出仕した朝廷で、厩戸王子と出会う。毛人と厩戸、ふたりの激動の物語。日本の漫画界を代表する山岸凉子の最高傑作だ。

そんな本作が能 狂言化される。能は室町時代に成立し、600年を越える歴史を持つ日本の代表的な古典芸能で、芝居、舞、歌の要素を持つ歌舞劇。狂言も同じく600年以上の歴史を持ち、主に対話を中心とした台詞劇で「笑い」の芸能でもあることが大きな特徴。能と狂言合わせて「能楽」と呼ばれ、1957年に国の重要無形文化財(芸能)に指定、2008年にユネスコ無形文化遺産に登録され、現存する最古の舞台芸術といわれている。

本公演は、演出・出演を野村萬斎が務め、監修は人間国宝の大槻文藏が担当する。なお、能 狂言化にあたり、原作者山岸凉子、野村萬斎のコメントが届いた。どんな公演になるのか楽しみにしよう。

原作者 山岸凉子 コメント

サブカルチャー、ポップカルチャーに位置づけられているマンガを、日本で最古の伝統芸能である“能・狂言”で舞台化する!?
それも私の作品『日出処の天子』を!
最初にお話をいただいたときは、ただただ驚き、次に大きな嬉しさに包まれました。あの極限まで削ぎ落とされた舞台で、どのように演じられるのか!?
“能・狂言”に全くの素人の私としては正直ハラハラ、ドキドキ。
そしてワクワク♫なのです!
幽玄(奥深く、はかりしれない)の世界を極める“能”、人間のおかしみを暖かく笑う“狂言”。
ほぼ異業種とも思えるマンガを“能・狂言”で表現しようと挑戦してくださる大槻文藏さん、野村萬斎さんに深く感謝するとともに尊崇の念に耐えません。
また、この新しい“能・狂言”で、大槻文藏さん、野村萬斎さんとともに重要な役を担ってくださる若手の皆さんにも期待しています!

演出・出演 野村萬斎 コメント

中学生の時に大変興味深く読ませて頂いた「日出処の天子」を舞台化できるというお話に驚きと喜びを噛み締めました。
壮大な大河ドラマであり、能舞台という最小の空間で最大のドラマをおみせすることは、一つの挑戦であり大きな楽しみでもあります。
皆さんのご期待に添えるよう能狂言の叡智を尽くして挑みたいと思います。
物語全体が持つ超自然的な、かえって超自然的であるからこそそれを具現化してきた能狂言の手法が生きるのではないかと思っています。

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