【住宅ローンの現実】43歳、世帯年収600万。住宅ローン4,500万で貯蓄できますか?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細から年収を大公開。今回は、住宅ローンのお悩みにフォーカスを当て、借入可能額や毎月の返済額の目安、家計の改善点についてファイナンシャルプランナーが解説します。【43歳 医療情報技師】
【住宅ローン】43歳、医療情報技師の場合
プロフィール
43歳、女性
医療情報技師
▼現状
夫婦の手取り:月38万円
住宅ローン:4,500万円
家族構成:夫(会社員)、子ども3人(小学生〜高校生)
地方在住
【相談内容】夫婦の手取り40万円で住宅ローン4,500万円は妥当?
「夫婦の手取りが月40万円です。住宅ローンの支払いをしながら、子どもの学費の準備もあるためやりくりが難しいです」
世帯年収600万の住宅ローンをシミュレーション
まずは、年収に対して何倍の借り入れをしているか確認してみましょう。
住宅金融公庫の「2023年度 フラット35利用者調査」によると、全国のフラット35利用者が実際に借り入れしている平均年収倍率は6.7倍*です。
世帯年収600万円の相談者さんの場合、借入額は4,500万円で年収倍率は7.5倍。
現在の収入に対する住宅ローンの負担は大きく、貯蓄がなかなか難しいと感じるのも無理はありません。
*……参考:住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」(p.18)
毎月の住宅ローン返済額の目安は?
一般的に、居住費が家計を圧迫しすぎないようにするには、収入の25%程度までにするとよいとされています。
例えば、年収700万円の世帯であれば、住宅ローンの借り入れ合計額の目安は相談者さんとほぼ同じ約4,476万円。
夫婦での収入が今より年間100万円増えれば、余裕が出てきそうですよ。
支出の見直しをしてやりくりすることも大切ですが、相談者さんの場合、収入を増やすことが家計改善のカギとなるでしょう。
収入を年間100万円増やすには?
年間100万円の収入増を達成するには、逆算して月収を8万円増やす必要があります。
夫婦で考えると、1人4万円増になりますね。
収入を増やすには、本業で増やす方法と、副業に挑戦する方法があります。
本業で増やすには、具体的に①資格手当をもらう、②役職手当をもらう、③業務量を増やすなどが挙げられます。
もし現在のお給料に不満があるのであれば、給与交渉や転職も選択肢となるでしょう。
また、通勤時間や休みの日を使って副業をするのもおすすめです。
例えば、PC関連の保守作業やアプリ管理の知識を活かして、プログラミングなどのお仕事をするのはいかがでしょうか?
在宅でできるので、身体的負担も比較的少ないでしょう。
副業では、個人で稼ぐスキルを身につけることもできます。
収入の柱が増えるので、今後の働き方を変えるきっかけになる可能性もありますね。
まとめ
・相談者さんの住宅ローン借入額の年収倍率は7.5倍で、家計への負担は大きい。
・夫婦で収入を年間100万円程度増やすと、ゆとりができそうです。
※この記事では媒体で募集した情報に編集を加えて掲載しています。
◆ゆきFP
FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。 特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。