<小1の壁>保育園との違いに驚く。小学生の子どもがいる親が最も負担が大きいと感じたことは?
新学期シーズン。子どもの入学や進学だけでなく、親も仕事復帰や異動などが加わると家庭内はバタバタしがちですよね。子どもが小学校に入学したタイミングで、子育てと仕事との両立が難しくなることを指す「小1の壁」を懸念するママもいるのではないでしょうか。先日、オイシックス・ラ・大地株式会社は現在小学生の子どもがいる共働きの男女489人を対象に、春の入学シーズンに向けて、食卓の「小1の壁」に関する実態調査を実施しました。今回はその調査結果を詳しくご紹介します。
小学校入学以降も時短勤務を使えるのはたった26%
「育児・介護休業法」では、子育てと仕事の両立のための「時短勤務(短時間勤務制度)」は3歳未満の子どもを育てている人が対象。3歳以降の時短勤務は各事業所の判断に委ねられているのが実情です。実際に厚生労働省の「令和4年度雇用均等基本調査」によると、時短勤務が認められている事業所のうち、小学校入学以降も時短勤務を使えるのは26%にとどまりました。時短勤務が認められていない事業所を含めた全事業所では、81%が子どもの小学校入学以降、時短勤務がないなかで仕事と育児の両立が求められている実態があります。
今回の調査対象者も52%が小学校入学後に「小1の壁」を感じたと回答しました。それだけでなく57%が小学校にあがってから負担が増えたと回答し、61%が小学校にあがってから「時間が足りない……!」と感じることが増えたと回答しています。
また職場や周囲の理解やサポートを得づらいと感じると回答した人は47%に。多くの親が子どもが小学校に入学したタイミングの負担の大きさを実感していることがうかがえます。コロナ禍で増えた在宅勤務も、今では在宅勤務と出社のハイブリッド勤務や在宅勤務の廃止など、出社回帰の波が起きています。この流れは小1の壁にも大きく影響すると見られ、今回の調査でも56%が出社回帰で「小1の壁」がより高くなると思うと回答しました。
問題は食事作り。どう変化した?
育児と仕事の両立のなかでもとくに負担となるのが食事づくりでしょう。今回の調査でも対象者に食事づくりの負担の変化を聞くと、53%が小学校にあがってから日々の食事づくりの負担が増えたと回答。 具体的に感じた負担としては、「買い出しに行く時間が取れない」(49%)、「やることが多く食事づくりに時間がかけられない」(43%)、「栄養バランスを考慮した食事づくり」(43%)、「子どもに合わせた食事づくり」(41%)といった回答が得られました。毎日の時間がないなかで、子どもに栄養バランスのいい食事を作ってあげたいと葛藤している親の悩みがリアルに感じられますね。
長期休暇の食事づくりがとくに大変!対策は?
先述の質問で実際に「小1の壁を感じた」と回答した人に具体的に感じた壁を聞くと、31%が「長期休暇の対応」と回答しました。夏休みや年末年始などの長期休暇では小学校の給食がなくなるため昼食は家で用意することになり、学童保育に預けていてもお弁当を持って行かなくてはならないケースがほとんどでしょう。
実際に長期休暇の対応で大変だったことを聞くと、71%が「自宅での食事づくり」と「学童などに持参するお弁当づくり」と回答。日々の負担に加えて長期休暇はさらに食事づくりの負担が増すことがわかりました。 仕事をしやすかった保育園時代とは違って、小学校に入ると持ち物の準備や毎日の宿題、プリントのチェックなど親の負担は一気に大きくなります。子どもにとっても小学校入学は大きなイベントなので、できるだけ寄り添ってあげて栄養バランスの取れた食事を用意してあげたいとも思いますよね。長期休暇も保育園時代のように毎日給食があるわけではないので食事づくりはかなり大変です。とくに実家や義実家が遠かったり近所に頼れる人がいなかったりするとなおさら。小学校入学以降に時短勤務を使えないというママは、小学校にあがってからのタイムスケジュールや食事づくりの対策を想定しておくといいのではないでしょうか。週末の作り置きや毎日の買い物方法だけでなく、便利家電や家事代行サービス、ミールキットなどの調達も視野に入れてもいいでしょう。今のうちから準備をしておけば夏休みや冬休みにも上手く対応できるのではないでしょうか。