えむの森fest.(2024年4月28日開催)~ 福山城の下で初めて開催された心をつなぐマルシェ
新緑の香りが爽やかなゴールデンウィーク。福山城の天守閣前広場でマルシェが開かれると聞いてやってきました。
福山城は2022年に築城400年を迎えた歴史ある城です。JR福山駅北口から徒歩5分というアクセスの良い場所にあります。
2024年4月28日(日)に開催されたえむの森fest.では、大人も子どもも笑顔になれる、あたたかな空間が広がっていました。
えむの森fest.とは
えむの森fest.とは、今回初めて開催された人と人とのつながりを大切にするイベントです。「価値のある一瞬の共有」をコンセプトとしており、飲食のブースや物販、ワークショップのブースなど、楽しいお店がところ狭しとテントを連ねています。
福山駅から出てすぐ、福山城の階段を上ると、天守閣前広場にたどり着きます。福山駅周辺に遊びに来た人が、興味を惹かれてマルシェに立ち寄る、といった動きも見られました。
当日のようす
えむの森fest.は、飲食のブースやワークショップ、雑貨のブースなどが賑わいを見せていました。小さなお子さんも楽しめるテントもあり、家族揃ってのお出かけにもぴったりです。
この日は、少し汗ばむくらいの陽気で、アイスクリーム屋さんは長い列を作っています。
お城の真下でパフォーマンスもおこなわれていました。パフォーマーと観客との距離が近く、一体感を楽しめる工夫がこらされています。
広島弁のシンガーソングライター会社員みかんさんは、福山でライブをするのが初めてだそう。東京から駆けつけたファンもおり、広島弁の柔らかな歌声が会場を温めてくれました。
関西から参加した書家の佳奈さんは、圧巻の書道パフォーマンスを披露してくれました。
音楽に合わせて力強く大きな筆を操るたび、会場からどよめきが生まれます。書き上げた作品を破り捨てたり、ブロックでできた落款(らっかん:作者が捺す印)を使ったりと次の行動の予測がつかず、最後まで目が離せませんでした。
わらびの華
オレンジの幕に引かれてやってきたのは、わらび餅専門店わらびの華です。わらびの華は、岡山県倉敷市と総社市にお店を持つ本わらび粉を使ったお菓子のお店です。
今回は、お土産用に華やきを購入しました。華やきは、生地にわらび粉を練り込んだオリジナルの大判焼きです。あんこは岡山市の老舗餡子屋さんに生地に合う配合で作ってもらっているのだそう。
モチモチとした生地にも甘みがあり、ぜいたくなどら焼きを食べているかのような満足感があります。本わらび粉のおかげで冷めても固くならず、最後までおいしく楽しめました。
匙と鼎(さじとかなえ)
楽しそうな笑顔に連れられて訪れたのが、米粉のおやつを展開する匙と鼎です。店舗を持たず、普段は尾道市でお菓子を作っているのだそう。
バターや白砂糖を使わない、からだにやさしいおやつを提供しています。
今回購入したのは、1番人気のプレーンシフォンです。
シフォンケーキは、手に持つと崩れそうなほど、ふやふやな柔らかさ。フォークを食い込ませても、跡が残らないほどの弾力がありました。
小さく切り分ける際には、すぷすぷと空気が弾ける音が聞こえます。口に入れると、やさしくほどけるような柔らかさです。きび砂糖のコクのある甘さがおいしい一品でした。
小人のギャラリー
数々のお店が並ぶなかでひときわ目を引いたのが、小さな絵画を飾っているお店でした。小人のギャラリーでは、アーティストの春子さんが手かけた絵を販売しています。
やさしいタッチで描かれた手のひらサイズの絵画が並べられていました。1枚1枚ていねいに仕上げられた絵画にはぬくもりがあふれています。
筆者はすぐに花を枯らしてしまうため、枯れることのないお花の絵を購入しました。
これで、いつでも花のある生活を楽しめます。
おわりに
第一回えむの森fest.は大盛況のうちに終わりました。コンセプトである「価値のある一瞬の共有」には、100件近いお店が共感し、出店しています。
会場には大人から子どもまで幅広い年代のかたがたが訪れており、見事につながる空間が生まれていました。
筆者も会場の空気に後押しされ、さまざまなお店に顔を覗かせました。どこもあたたかな空気が漂っており、誰かを応援したい気持ちにあふれているマルシェでした。
次回のえむの森fest.は、2024年8月24日(土)午後4時〜9時開催の予定です。テーマは「淡く・儚い夏の贈り物」。
夜のえむの森fest.は、今回とはまた違った魅力を見せてくれるでしょう。ぜひ足を運んでみてください。