【韓国ドラマ】ミステリーから復讐劇まで、多彩な“三角関係”ドラマのおすすめ5選
2人の女性が1人の男性を巡って火花を散らす!三角関係【韓国ドラマ】5選
ミステリーロマンスから復讐劇まで、多彩なジャンルの【韓国ドラマ】のなかでも、タイプの違う2人の女性が1人の男性を巡ってバトルを繰り広げる作品をクローズアップ。独身同士の恋や既婚者のドロ沼まで、オススメの作品をご紹介します!
2人の女性の10代から40代までの愛憎劇『ウンジュンとサンヨン』
10代から40代までの愛憎劇であるヒューマンストーリー『ウンジュンとサンヨン』(2025年)。
42歳となった脚本家のリュ・ウンジュン(キム・ゴウン)は、ある出来事から絶縁状態となっていた映画プロデューサーのチョン・サンヨン(パク・チヒョン)とカフェで再会する。サンヨンは末期がんであることを告白し、安楽死をするために人生を締めくくるスイスへの旅に付き添ってほしいと懇願するのだが、10年ぶりに連絡してきて到底容認できない依頼に「これはとんでもない暴力だ」と断るサンヨン。
2人の出会いを振り返ると、時は1992年。小学生の時、貧しい家庭に育ったウンジュンは、同じクラスに転校してきた裕福で才能あふれるサンヨンに憧れとどこか嫉妬心のようなものを抱くも、いつしかかけがえのない親友となる。しかし、中学生の頃引っ越しで縁が途切れ、大学の写真サークルで再会。サークルの先輩キム・サンハク(キム・ゴヌ)と交際していたウンジュンだったが、そこにサンヨンの影がちらつくようになる。
映画『破墓/パミョ』(2024年)で韓国のゴールデングローブ賞といわれる百想芸術大賞の最優秀主演女優賞を受賞した実力派キム・ゴウンと、ドラマ『財閥×刑事』(2024年)のパク・チヒョンが演じる2人の女性の複雑な心のコントラストが見事。
ストレートに気持ちを表現し周りからも親しまれるウンジュンのことを、サンヨンはずっと心の内で羨んでいた。大学を卒業し大人になってからも、サンハク先輩を巡り、火花を散らす2人。自分を汚い手で陥れたサンヨンと決裂したウンジュンだったが、過去を振り返るにつれて、親友であり人生のライバルでもあるお互いの存在がどれほど大事なものだったのかと気づく。秀逸なストーリーで、じっくりと堪能したいドラマだ。
2人の女性の友情と初恋を描く『100番の思い出』
『100番の思い出』 U-NEXTにて独占配信中 © SLL Joongang Co.,Ltd all rights reserved.
母親との生活を支えるために、乗り物酔いに苦しみながらも、チョンア運輸の100番バスで案内員として働くコ・ヨンレ(キム・ダミ)。会社の寮で共同生活を送るなか、不幸な家庭環境からの脱出を夢見る、新人案内員ソ・ジョンヒ(シン・イェウン)が入社。コミュニケーション能力の高いヨンレとは真逆で、先輩や上司であっても、意に沿わないことには逆らう勝ち気なジョンヒは、正反対の性格ながら仲良くなっていく。
バスのトラブルがあった際、ハン・ジェピル(ホ・ナムジュン)に助けてられたヨンレは、彼を好きになる。ジョンヒとジェピルは惹かれあっていたものの、ヨンレの想いを知り、あえて彼と疎遠になるジョンヒ。ある日、暴力をふるう兄から逃げていたジョンヒは、執拗に追いかけてきた兄に見つかり、姿を消すのだった。
大ヒットした『梨泰院クラス』(2020年)や『ナインパズル』(2025年)など、確かな作品選びと演技力を見せているキム・ダミと、女性国劇団員たちの成長を描いた『ジョンニョン:スター誕生』(2024年)でのエリート研修生役でも注目を集めたシン・イェウンによる、2人の女性の友情と初恋を描く青春ラブストーリー『100番の思い出』(2025年)。
裕福ながらも幼い頃に母を亡くし、父への憎しみに燃えるジェピルに想いを寄せるヨンレとジョンヒ。時は経ち、ヨンレは美容師に、ジュピルは研修医になり、友達以上恋人未満の関係に。そこに財閥令嬢の養女となったジュピルが現れ、3人は再会する。彼を巡って醜い争いをするのではなく、それぞれが相手のことを思いやりながら身を引いたり、主張したり。1980年代を舞台に、ほのかな想いをまっすぐに育み、ぶつかりあう2人の姿がノスタルジックに響く本作は見逃せない。
現妻と元妻の火花散る諍い『トランク』
Netflixシリーズ『トランク』独占配信中
音楽プロデューサーのハン・ジョンウォン(コン・ユ)は、過去のトラウマを抱えて苦しむなか、30年の付き合いだが結婚生活は2年という短期間で終わった元妻イ・ソヨン(チョン・ユンハ)との復縁を夢見ていた。しかし、よからぬこと画策するソヨンは、別の女性と1年の期間限定で夫婦になることを提案。ジョンウォンはしぶしぶ承諾するのだった。
秘密の配偶者探しを行う会社NMから、新妻ノ・インジ(ソ・ヒョンジン)が派遣され、一緒に暮らしはじめるジョンウォン。なかなか馴染まなかった2人だったが、次第に心を許す存在へと変化していく。2人の期限付き夫婦生活が順調になってきたある日、湖岸にトランクが打ち上げられ、彼らが隠してきた奇妙な結婚生活が浮き彫りになってしまう。
韓国の芸能界を舞台にした最新作『ゆっくり強烈に』(2026年Netflixで配信予定)を控える、韓国を代表する俳優、コン・ユ。現妻と元妻の火花散る諍いを描くミステリーロマンス『トランク』(2024年)で、同じ事務所の後輩ソ・ヒョンジンと共演し、これまでにない薬漬けの音楽プロデューサー役を演じ、新境地を拓いて話題を呼んだ。
本作ではサイコパス気質の元妻ソヨンの捻じ曲がりすぎた想いが強烈で、芽生えた愛の灯火を絶やさないように密かに闘うインジとは対照的。2人が揃うとマウントを取り合い火花が散ること必至なのだが、ソヨンが再婚した年下の男ユン・ジオ(チョ・イゴン)もまた、元夫ジョンウォンを挑発する厄介さのうえ、インジのストーカーまで登場する。
ただ、ドロドロとした展開をよそに、登場する景色やインテリアや音楽などは美しい。デカダンスな世界のコン・ユから溢れる色気に惹き込まれる。謎めいた本作は必見だ。
夫と親友への復讐劇『私の夫と結婚して』
ステージ4の胃がんを患う余命わずかなカン・ジウォン(パク・ミニョン)は、夫のパク・ミンファン(イ・イギョン)と、世界中を敵に回しても自分の味方だと信じていた親友チョン・スミン(ソン・ハユン)の不倫現場を目撃。大ショックを受けたジウォンは、さらに衝撃的な出来事に遭うのだった。
ジウォンが目を覚ますと、2013年の会社にいた。目の前には、優しく微笑むミンファンの姿があり、混乱するジウォンを上司のユ・ジヒョク(ナ・イヌ)がなだめる。なんと過去にタイムスリップし、2度目の人生を生きることになったジウォン。今度こそ自分の人生を生きようと決意したジウォンは、ジヒョクに助けられながら、夫と親友に復讐して運命を変えるために立ち上がる。
日本の人気ドラマ『コンフィデンスマン JP』シリーズを韓国版としてリメイクした『コンフィデンスマンKR』が注目を浴びている、韓国ドラマの“ラブコメの女王”パク・ミニョン。下劣な夫と親友に仕返すこのロマンス復讐劇『私の夫と結婚して』(2024年)は、ドラマの原作となった同名ウェブ小説をもとに、小芝風花と佐藤健のダブル主演による同名のAmazon Original日本ドラマが今年配信されたのも記憶に新しい。
夫のミンファンは密かにジウォンに保険金をかけるクズ男で、妻の親友スミンはジウォンより優位に立つために優しいふりをする人でなし。対立するような考えのないまま“仲良し3人組”として過ごすなか、2人が親密な関係になっていると気づかないまま、騙され続けるお人好しのジウォンだが、2度目の人生でどのようにスミンたちを捌いていくのか。悪縁の結末がどうなるのか、その目で確認しよう。
初恋相手と年下女子の対立『梨泰院クラス』
高校三年生のパク・セロイ(パク・ソジュン)は、飲食業界のトップの大企業・長家(チャンガ)グループに務める父親の転勤にともない、田舎町へ。転校当日、同級生のいじめ現場を目撃したセロイ。正義感が強く理不尽な暴力が許せないセロイは、チャン・グンウォン(アン・ボヒョン)を殴ってしまうが、彼は長家グループ会長の息子だった。会長から土下座で謝罪することを要求され拒否するセロイは退学、父親まで辞職となり、グンウォンの起こした交通事故で父親を失う。
怒り心頭のセロイはグンウォンに暴行し刑務所へ。しかし、再起を目指し、出所後セロイはソウルの梨泰院に居酒屋「タンバム」を開店。店には、ソシオパス(反社会性パーソナリティ障害)でIQ162の人気インフルエンサー、チョ・イソ(キム・ダミ)などが集まる。イソは、セロイの初恋の相手で長家グループに就職したオ・スア(クォン・ナラ)と、セロイを巡って度々ぶつかることとなる。
最新作『ギョンドを待ちながら』(2025年12月配信予定)が控える、売れっ子俳優パク・ソジュン。日本の韓国ドラマ好きには“ラブコメの神”として知られる彼の名を一般層まで一気に知らしめた本作は、竹内涼真主演の日本オリジナル版『六本木クラス』(2022年)を生み出すほどの人気を獲得したことは周知の通りだろう。
セロイは何度も壮絶な出来事に巻き込まれるが、何事にも屈せず、会長親子に復讐していく姿が痛快。仲間たちとの絆や成長、復讐が醍醐味となるストーリーながら、セロイをそばで支えるイソと、店としては敵同士となったが彼を見守るスアの、どちらも引かない姿勢も見もの。初恋相手と年下女子が対立するヒューマンサクセスストーリー『梨泰院クラス』(2020年)。イソとスアの愛の表し方を見て、その違いがどのような結果になるか、味わってほしい。
*
今回は、ミステリーロマンスから復讐劇まで、さまざまなジャンルの韓国ドラマをお届けしました。そのなかでも、タイプの違う女性同士が恋のバトルを繰り広げる作品をクローズアップ。気になるキャストや興味を持ったストーリーなど、あなたの心を動かすドラマをぜひ見つけてくださいね!
(mimot.(ミモット)/かわむら あみり)