初冬のかかり釣りで本命クロダイ複数枚をキャッチ【三重・海香渡船】
長かった今年の夏も終わり、季節は冬へ。寒さを感じる日々ですが、海の中はまだまだ活気に満ちているはず。そんな期待を胸に、12月2日に鳥羽のカセでかかり釣りを満喫しました。穏やかな天候にも恵まれ、複数枚のクロダイをゲット。充実の釣行となりました。
海香渡船でかかり釣り
今回もお世話になるのは鳥羽市浦村の海香渡船さん。ファミリーからベテラン釣師まで幅広く人気の渡船屋さんです。2人の若い船頭さんが親切丁寧に対応してくれる上、管理の行き届いた筏やカセで安心して釣りを楽しめます。沖のカセに渡してもらい、意気揚々に元気なクロダイに挑みます。
当日のタックルとエサ
カセのポイントの水深は10m弱、浅場でダンゴが沈む時間が短いので手返しよくアプローチできます。しかし考慮すべきは鳥羽ならではの速い潮流。太い糸では流されて釣りづらいのですが、ここは大物とのやりとりも加味して1.5号のフロロカーボンラインを使用。これにオーナーの沖アミチヌ3号を結び、ガン玉をつけ外しして潮の流れに対応します。
とにかくクロダイを掛けていきたい、そんな思いを込め選んだ竿はダイワの飛竜イカダ150V先調子。より繊細なグラスソリッド穂先で積極的にアタリを捉えることが可能です。
使用するエサ
ダンゴは信頼できるえさきちのブルーステージに、持参した米ヌカをプラス。それに押し麦も配合します。つけエサはオキアミとシラサエビ、それに激荒のさなぎミンチとコーンも用意してローテーションします。
米ぬかを用意
お土産の期待十分のかかり釣り。堤防とは違い、釣り座の確保の心配もなく、思い通りの釣りができるのも魅力です。
一方で費用は多少かかります。そのため、釣行前に少しでもエサ代を抑えるため、自宅近くのコイン精米所で米ぬかを収集。タダでダンゴの量を増やせるので、とても助かります。苦手な虫もこの時期湧いていなくて安心。ぬかをぬかりなくゲットして準備万端、いざ釣行へ!
初めからダンゴを投入
いつもなら、ダンゴを使わない「モーニングサービス」でスタートし、そのドキドキ感を楽しむところですが、今回は早く本命に出会いたい気持ちが勝り、初めからダンゴを投入しました。海の中は活気があるようで、さっそくダンゴにアタリが出始めます。最初にアジがヒットし、続いてメスのキュウセンが登場。この朝イチのパターンは非常に重要です。その時々の状況から、その日の釣りの流れを予測し、戦略を立てる指針になります。次々と訪れるゲストの魚たちに期待感は十分。あとは本命の登場を待つばかりです。
1時間足らずでクロダイ登場!
インターバルを短く取り、テンポよくダンゴを投入。投入するたびにアタリがあり、シラサエビは瞬殺、オキアミも針に残らない状態。どうやらエサを選ばない状況のようです。そこで、激荒のサナギとコーンのミックスを試すことに。
釣り開始から1時間も経たないうちに、穂先を弾くようなアタリが続き、ついに穂先がもたれたまま戻らない状態に。ここがチャンスと大アワセ!手応えのある引き込みが続き、直線的な突っ込みから本命と確信。二度三度の強烈な突っ込みをかわし、現れたのは紛れもないいぶし銀。絶対にバラせない一枚目。緊張しながらタイミングを見計らい、ついにネットイン!この瞬間の喜びは格別です。
最初に釣れたクロダイは26cm。小ぶりながらも丸く肉厚なボディで、幼魚班がわずかに残る美しい体色。吐き出された押し麦が、今回のダンゴワークの成功を物語っています。この1枚で満足することなく、次の投入でコーンエサにて2枚目をキャッチ。サイズアップの30cmに気分も上がります。
お決まりのボラも登場
天気が良く、寒さをほとんど感じない快適な環境の中、海の中は引き続き高活性。アジは無限に釣れ続け、お決まりの例の魚も…はい、ボラの登場です。強烈な引き込みで期待したものの、横に走り出した時点で正体に気付きます。大きな頭と長い体が水面に浮かび、針を外して早々にリリース。このボラが3匹も釣れたことで、クロダイの存在を信じ、前向きに釣りを続けます。
煉炭火鉢で温まる
ここで一息つき、冬の釣りに欠かせない煉炭火鉢で体を温めます。海香さんでは500円で火鉢をレンタルでき、火のそばにいるだけで暖が取れるのはありがたい限り。お湯も常に沸かせるので、直接火にあたらなくても暖を取ることが可能です。
切りの良いところで、コーヒーを淹れて一服。心も体もあったまります。冬の釣りは、ラーメンや温かい飲み物を楽しむのも醍醐味の一つですね。
午後からさらに追加
午後になると風も治まり、穏やかな天気に。寄せエサと併用していた激荒も減ってきたため、オキアミメインに切り替えます。それでも海の活性は衰えず、間隔を置きながらもいぶし銀を4枚追加。アタリを見極めるのが難しい場面もありましたが、本命を釣り上げるたびに異なるファイトを楽しめました。16時の納竿までしっかりと釣行を満喫しました。
まとめ
結果は6枚のクロダイをゲット。デカチヌには届きませんでしたが、コンディションの良い魚を揃えられたことに満足しています。釣り上げた魚の多くが、アタリは小さいものの、しっかり針を飲み込んでいた点が印象的。元常連客である若船頭さんによれば「居食い」の可能性が高いとのこと。まだアタリへの対応に迷いがある自分への課題が見つかりました。常連の二桁釣果の秘訣についても、若船頭さんが教えてくれて「アプローチの多さと見極めの力、ここぞというアタリで聞き合わせしてみる」とのこと。
ふむふむ、メモしておこう。トライするのが重要なんですね。ここは磨いていきたいです。反省よりも次回の期待、さらなる満足へと思いは募るのでした。
寒風の中でも気持ちは激アツ!釣行のたびに新たな発見と学びを得られるかかり釣り。釣果以上に得られるものがあるという充実感が、次回への期待を膨らませます。
<かにおけ/TSURINEWSライター>