今年の花粉は多い!ペットの花粉症にもご注意を!
今年は、早々とスギ花粉が飛び始めています。しかし、早いだけじゃないんです!
早いだけじゃなくて、量も多い、今年のスギ花粉!!
聞く前から嫌な予感がしますよね。気象予報士の森田正光さんのお話です。
「今年は量もめちゃめちゃ多いと思いますね。特に西に行けば西に行くほど多いと思います。
花粉の量は前年の夏に決まっているんですよ、だいたい。もちろん当たり年ハズレ年があるんだけれども、今年は当たり年のほかに、加えて去年の夏がめちゃめちゃ暑かったじゃないですか。だから暑いということはそれだけ花芽が育ったということで、花粉の量も多いと。
まあ東京あたりでも去年に比べて160%。だからとても多いっていうことは言えますよね。で、西日本どうかというと、四国に関して言うと去年に比べると、なんと840%!8・4倍!とにかくめちゃめちゃ多くて。信じられないくらいの多さ。
去年も多かったの。去年も多かったけれども、それ以上に花芽がもうくっ付いてるから。花粉情報っていうのは、変な言い方だけど、結果なんですよ。もうすでにくっついちゃってるから。花粉がいっぱいあることが確認されてるから、この後ハズレない予報って言うのかな、飛んでくることは間違いないんですよ。」
早くから始まった上に、量も多いんです。今年は花粉の当たり年。それに加えて、去年の夏のあのものすごい暑さ!これで、スギの花芽の付きがとても良く、花粉がいっぱい出来ている、ということなのです。
実際、神奈川県自然環境保全センターが花粉を飛ばすスギの雄花の生育具合を毎年調べていますが、今年は、着花状況が過去5番目に多い、と発表しています。
去年に比べて840%の四国と比べると、東京は160%。しかし油断するなかれ。実は去年も花粉は多く、一昨年の150%だったので、今年は、その160%・・・多いです!
ワンちゃんネコちゃんにも花粉症があるんです!!
というわけで、今年の花粉症は大変。対策をしっかりして乗り切らないとですが、実は、花粉症に苦しんでいるのは我々人間だけではないの、ご存知でしたか?アニホック動物病院グループ総院長、藤野洋先生のお話です。
「花粉症、正確に言うと花粉によるアレルギー症状になりますが、一般に言われてる花粉症というのはあります。私たちの調査だと、花粉症というものがワンちゃんにあるというのはやっぱり知らないっていう方が結構多かったですね。
基本的には人と同じような症状が出るんですけど、例えば人も花粉症になって目が痒くなる。ワンちゃんも同様に目に症状が出れば痒くなりますし、あとはくしゃみで鼻がつまっちゃったりとか、呼吸が苦しいというようなことは出てきますね。あとは、ペットの場合、直接、体に花粉が触れるので、湿疹や痒みが出たりとか、そういう皮膚の症状も出ますね。
症状の強さだと思うんですけど、やっぱり鼻が詰まったりとか目がショボショボしたり痒かったりすると倦怠感、人もそういった症状から倦怠感を感じたりしますし、体の中ではアレルギー反応が起きてるので、ちょっとはっきりはね、分からないとこありますけど、だるさっていうのはワンちゃんもネコちゃんもあると思います。」
犬はスギやブタクサの花粉のアレルギーがあり、しかも症状は人間と同じ。目のかゆみや鼻のつまり、くしゃみ、体の湿疹なども。
ところが、藤野先生たちの動物病院グループが行ったアンケート調査では、飼い主さんたちの多くは、ペットの花粉症があることを知らなかった、という結果が出ました。
『犬やネコにも花粉症がある』ということを知らないと、花粉症かも?と疑うこともないので、飼い主さんは気付いていませんが、わりと多いんですよ、と藤野先生。犬やネコの花粉症は増えて来ているそうです。
ペットは自分で言わないので、どうしても気づくまでに時間がかかってしまうが、いつもより寝てるなとか、少し食欲が落ちてるなとか、くしゃみしてるなとか、花粉症だとは分からなくても、何かこれはあるなというのは分かると思いますよ、ということでした。
ちなみに、動物病院に行くと、アレルギー検査は血液検査で調べることができます。
花粉を家の中に入れない。人のためにもペットのためにも!
そして、なにしろ量が多い今年のスギ花粉。手軽にできる対策を教えていただきました。再び、藤野先生のお話です。
「ペットの場合やっぱり地面に近いという所と、草むらに入って行ったりすると、直接体に花粉が当たったりすることもあるので、お散歩の後はしっかり体から、外の、付けてきてしまった花粉とかを、洗い流すか拭いて取ってあげる。
あとは目ですね。目の中にやっぱり花粉入ってる可能性あるので、例えば一般的に使えるような目薬を用意しておいて、お散歩の後は目薬で一回目を流してあげるとか、そういったことをしてあげると、症状は落ち着くと思います。
そうですね、ワンちゃんが持ってくるということもありますし、人のコートに付いてきたもの(花粉)を家の中で撒いてしまうと、ワンちゃんに影響があるということがあると思うので、お互いに、花粉の時期とかは注意して家の中に持ち込まないようにしてあげるのがいいかなと思います。」
家の中で飼っている方がほとんどですから、外にお散歩に行ったら、人もペットもしっかり花粉を落として、家の中に花粉を持ち込まないように。
あまり神経質になって注意しすぎる必要はないですよ、と藤野先生もおっしゃっていましたが、でも、あの花粉症の痒さ、苦しさ、倦怠感などのしんどさをペットも黙って抱えてると思うと、気の毒。
飛散量が多いと花粉症デビューしてしまう人も増える、とも言われます。ペットにも花粉症があるんだと知って、変化に気づけるようにはしてあげたいですね。
(TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』取材・レポート:近堂かおり)