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これは3年前のお話です。わが家は、私（ナオコ）と旦那（マサシ）と2人の息子の4人家族です。私の実家、義実家ともに新幹線を使わないといけない距離にあります。父は6年前に他界しており、母は現在一人暮らし。毎年1月1日は義実家で過ごし、2日か3日に新幹線で実家に移動しています。今年もその予定でいたのですが、12月初旬のある日のこと――。

旦那はとても優しく、義実家もいい人たちばかりなので別にお盆や正月に義実家へ行くこと自体は、嫌ではありませんでした。しかし母がひとりで年越しをすることが気になっていたことは事実です。私は早速、母に連絡することにしました。

私は久しぶりに母と過ごせる年末年始に気持ちを晴れやかにしていました。

弟・ヨウイチ（25才）のお嫁さんはルミさん（28才）と言って、私と同い年です。両家の顔合わせなどは親と当人だけで行っていたため、実際にはじめて会ったのは結婚式のときでした。少し大人しそうな、でも何となく主張が強そうな、そんな雰囲気のする人でした。 私は久しぶりに会ったルミさんの発言に若干イラっとしてしまいました。しかし空気が悪くなるのも嫌だったので気にしない素振りを見せ、家の中へ促します。

ルミさんにひとこと言ってやりたい気持ちに駆られましたが、必死で堪えます。家の中に入るとルミさんはずっとスマホをいじっているだけ。私と母が料理をしていても、一向に立ち上がる様子もありません。

私も義実家では「嫁」の立場なので、極力、ルミさんの対応には気を付けていたつもりでした。しかし何かにつけてマウンティングしてくるようなルミさんの口ぶりに、何とも言えない違和感を覚えたことも事実です。まぁ緊張しているのかな……ということにして、自分を納得させていました。

豪華なお節と料理の数々に、旦那と子どもたちも歓声をあげます。するとまたもやルミさんが、「信じられない」と言ったような表情で浮かべます。 ルミ：私の母は「家族が1年健康に過ごせますように」って愛情を込めながら、毎年お節を作ってくれていたんです。お母さんの愛情って、そういうところから感じられるものだって思っていたので、ビックリしちゃいました。 悲しそうな母を横目に、ルミさんは続けます……。

ルミさんが家族になってくれて最初のお正月です。母はみんなでワイワイ話しながら食事をするのを、とても楽しみにしていました。その気持ちを台無しにしちゃダメ……。そう言い聞かせていたのですが、もう我慢の限界です……！

積み重なるルミさんのマウンティング発言に、ずっと、ずーーーっと我慢していた気持ちが爆発してしまいました……！　でもまだまだ言ってやりたいことは止まりません。

ルミさんは、泣きながら弟の部屋に行ってしまいました。 弟は「ゴメン」というポーズをしながらルミさんを追いかけて、残された私たちはシーンとしていました。

結局、ルミさんはその日はヨウイチの部屋にこもりっきりで、出てきませんでした。私自身、「言ってしまったー」という気持ちと、「言ってやった」という気持ち、両方が入り混じった複雑な感情が残りました。あれほど「イヤな小姑」にはなるまいと思っていたのに……。これで私もルミさんから見れば「嫌味な小姑」かもしれません……。

私は昨日の出来事を兄夫婦に話しました。すると……。

義姉の優しい言葉に、私の気持ちも少し落ち着きました。義姉は昔からとても聡明で、私は尊敬しています。本当ならみんなで仲良くしたかったのに……もう難しいのかな……と感じていました。

そろそろ夕飯の準備をしようとした頃、ノドカさんが弟の部屋にこもるルミさんの様子を見に行ってくれました。部屋に入ると、ルミさんはまだ泣いていました。

ノドカさんはルミさんに優しく諭してくれました。しかし……。

結局、私もルミさんに謝る機会を失い、未だに会うことはありません。まぁもともと「嫁」という立場は、実家においては「他人」にあたります。ルミさんがそう決めて、弟が納得しているのであれば、これからも見守っていこうと思います。