釣りをきっかけに新たな世界が広がる! 「魚さばき方教室」で学んだテクニックと私の成長(?)
釣りを始めて約4年、なかなか上達せずまだまだ初心者レベルで、釣りに関してはほかのベテランアングラーの方々と比べるとお恥ずかしい限りの私。しかし、釣りを始めたお陰で釣りに関連する別の世界にもどんどん興味が広がり、これまで知らなったいろいろなジャンルを還暦手前にして初めて経験。一気に世界が広がりました。
そのなかで今回は、魚をさばいて姿造りを作れるようになったその経緯と、学んだテクニックをご紹介したいと思います。
釣りをきっかけに新たな世界がどんどん広がった
まず、以前の記事でもご紹介しましたが、船釣りに挑戦するため「船舶1級免許」を取って、船の操縦ができるようになりました。これで世界中どこにでも(?)釣りに行けます(笑)。
「手前船頭」を目指して船舶1級免許にチャレンジ! 講習会の実のトコロ&試験突破のコツを伝授!
ワイン教室に通ってみた
次に、魚料理に合うお酒を勉強しようと「ワイン教室」に通い、そこでワインの種類や歴史などの基礎知識を学びました。知識だけでなく、実際にテイスティングも毎回やって、少しはワインのうんちくを言えるようにもなりました。そして、白身魚にはスパークリングワインがよく合う、ということも発見しました。
「うつわソムリエ」にもなった
さらにお次は、魚を盛り付ける食器にも関心が出てきて、和食器についての専門家である「うつわソムリエ」なる資格も取りました。
また、夜釣りが多いアジング釣行のため、宿泊先を手軽に確保できるようにとリゾートクラブの会員になって、南房総のいろんなホテルを泊まり歩いたりもしています。
さらに、これまでは包丁すらロクに握ったことがなかったのですが、釣った魚を自分で調理したくて「魚のさばき方教室」に通い、アジやタイの姿造りや舟盛を作れるようになりました。
このように、釣りをきっかけとして短期間でいろいろなことに関心がわき、それらを1つ1つ学んできたワケです。今回はその経験を活かして、「魚のさばき方教室」で学んだことについてご紹介します。
包丁セットなどをそろえて自己流で魚をさばいてみたが…
せっかく釣りを始めたのだから、どうせなら釣った魚を自分でさばいて新鮮な刺身を食べてみたいと思い、2年ほど前に自分専用の包丁セットをネットショップで買いそろえました。出刃包丁と刺身包丁、まな板、ウロコ引き、それと骨抜きが一式そろっている初心者向け? のリーズナブルなセットです。
自分専用の包丁セットをそろえた
さらに、最近話題のアニサキス対策として「アニサキスライト(Hapyson×津本式)」も買いました。ただのライトではなくちょっと高級な「津本式」にして、なぜかここだけ通っぽいですが(笑)。ただ、幸いにも? 今のところ一度もアニサキスを発見したことはありません…。そして舟盛用の「舟」もネットで見付けて買いました。1人用の小さなヤツですが。
Hapyson×津本式のアニサキスライト。これだけ高級品(?)
これで刺身を作って食べるのに必要な道具は全てそろいました。あとは腕だけです。
しかし、自己流でやっていると、どうしても切り身の角がキレイに残らないし、刺身が立たずにベチョっと寝てしまうのです。何度も実験台の魚をスーパーで仕入れては失敗作を量産しましたが、なかなか上達しません…。そこで独学では無理だと諦め、魚のさばき方を専門に教えてくれる教室が築地にあったので、そこに行ってみることにしました。
築地の「魚さばき方教室」に通って姿造りが作れるようになった!
アジの3枚おろし(中級編)
料理教室では、まずは「アジの3枚おろし」コースからスタートしました。一応、アジングをメインとしている私としては、自分で釣ったアジをキレイにさばきたかったので、最初はこのコースを選んだわけです。
ここでは魚さばきの全ての基本となる「包丁の構え方」から始まり、ウロコ取り、ゼイゴ取り、水分の拭き取り方、といった基本的なことをまず学びました。そしていよいよ、3枚おろしのやり方、皮の引き方、骨の取り方、刺身の切り方、そしてアジの姿造りまで一通りを教わりました。
まずはアジの姿造りを作れるようになった
まず驚いたのは、まるでゴルフスイングの構えのように、包丁さばきにも基本の構えがあることです! まな板からこぶし1個分身体を離して台と平行に立ち、両足は肩幅に開く。そこから右足をうしろに引いて、まな板に対して45°の角度で立つ。そうすることで、包丁を手元に引いたとき、腕が台や身体に当たらずスムーズに引けるそうです。まずはこの基本の立ち方で包丁を手前に引く練習をしました。
次に大事なのは、魚に触れるときは必ず、小さく折りたたんだキッチンペーパーの上から指を置くということです。人間の手の体温で魚がどんどん傷むので、魚に直接触れるのは極力避けた方がよいからだとのこと。
また、アジ特有の「ゼイゴ」を取るには、力を入れて切るのではなく、包丁を水平に当てて大きく上下に軽く動かせば、自然と切れていくことも体験しました。
そして姿造りにするときは、できるだけ頭の硬い部分に串を刺して、しっかり尻尾を固定することが大切なのだそうです。尻尾をなるべく上に高くピンと張ると、立体感が出て立派に見えます。確かに、尻尾がダランと垂れていると活きが悪いように感じられ、美味しくなさそうですよね。
タイの姿造り(上級編)
次は、上級コースとなる「タイの姿造り」に挑戦。「アジでできたんだから、タイでも同じだろう」とナメていたら、ウロコ取りの段階で違いを痛感させられました。
プラスチック片のような大きくて硬いウロコを「ウロコ引き」で剥がしていくと、台所のシンク内に溜まらずあちこちに飛んで行ってしまいます。なのでビニール袋の中に魚を入れて、その中でウロコを引くと後片付けがかんたんです。とくにアジと違い苦労したのは、頭を落とす工程。骨も皮もアジとは段違いに硬いので、うまく背骨と頭の継ぎ目に包丁を入れないと、力任せではなかなか頭を落とせません。
また、アジと比べて取れる身の量も多いので、盛り付けるときも「そぎ切り」にしたものだけでなく、「平造り」にしたものや、身を巻いて重ねたものなど、いろいろな種類の刺身を作ることができ、見た目に変化を付けることができます。すべてにおいてアジとはスケールが違うので、悪戦苦闘しながら先生に手ほどきをしてもらいつつ、なんとかお頭の付いたタイの姿造りを無事に持ち帰ることができました。
なんとかタイの姿造りが完成刺身の切り方、盛り付け方(マニアック編)
そして最後は、「刺身の切り方、盛り付け方」に特化したコースに参加しました。なんとか3枚におろすことはできるようになったのですが、それを刺身にする段階で上手くいかず、どうしても見た目が悪くなってしまうのです。それを克服したくて、「サクから切るだけ」「切ったものを見栄えよく盛り付けるだけ」という、ややマニアックな(?)コースにも行ってみました。
最初は魚ではなくカマボコで「平造り」や「そぎ切り」の練習をひたすらやって、少し慣れてから本物の魚のサクを切って盛り付けまでやることに。
盛り付けの知識として、盛り付ける皿を選ぶ際、赤身の魚なら皿は淡色系に、逆に白身魚なら皿は濃厚色系にすると、魚が映えるというようなことを学び。そして、皿に盛り付けるときには「左奥を高く、右手前を低くする(日本人は右利きが多いのでそのほうが食べやすいからです)」「大葉は敷き物ではなく、立てて仕切るためのもの」「皿には魚を載せ過ぎず3割空間を残す」といった、盛り付けの基本も習いました。
刺身盛り(角皿)
刺身盛り(丸皿)
次は包丁の研ぎ方を習いたい!!
ここまでできるようになれば、見た目もバッチリの舟盛ができるぞ! と張り切って自宅で夕食に出してみたのですが、家族の反応は「…」。仕方がないので、「あとは包丁の研ぎ方を習って、よく切れる包丁になればバッチリだな!」と、腕ではなく道具のせいにしておきました(笑)。
夕食で成果を披露してみたが…
実際に、魚のアブラは想像以上に強いので、包丁も研がないとすぐに切れなくなってしまいます。とくに、タイのような骨や皮が硬い魚をさばくとてきめんです。今は簡易的な砥石を使って我流で研いでいますが、次はぜひ、ちゃんとした「砥石の選び方と研ぎ方」も含めて習ってみたいと思います。
釣りの腕前はまだまだですが、釣りを始めたお陰でいろいろなことに興味がわき、やってみることができました。しかし、それぞれが奥深い世界なので、今後はそれら1つ1つを深堀りしていければいいなと思っています。
今回は初めて「魚のさばき方」を教わった私の体験をご紹介しましたが、料理の世界もとても奥深いので、これからさらに研鑽したいと思います。そして、これからも釣りをベースとしながら、さらにいろいろ新しいことに挑戦していきたいと思います。
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レポーター
プロフィール:アジンガーZ
地元の千葉県を中心に、釣り・キャンプ・ゴルフなどのアウトドアライフを満喫中の熟年オヤジ。最近始めた釣りはアジング中心ですが、釣れずに苦戦中。それらの様子を自身のブログでも掲載中。
ブログ:ベストヒルズ倶楽部 (URL: https://best-hills.com/category/fishing/)