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へらずぐち 目指すは「テッペン」 ”母ちゃん”2人がラップコン決勝進出

タウンニュース

ポーズを決める亀井さん(左)と宮本さん

社会や学校、家族、ビジネスシーンに対して思うこと、訴えたいこと、日常で感じることをラップで表現する「ココロラップコンテスト」が23日(日)、逗子文化プラザさざなみホールで開かれる。市内で活動するラップユニット「へらずぐち」が応募108組の中から予選通過を果たし、決勝進出。”母ちゃん”2人のリアルな声をステージから届ける。

コンテストに出場するのは、コーヒー店を営む亀井里美さん(45歳・菖蒲沢在住)と環境教育事業に携わる宮本陽子さん(40歳・辻堂在住)。

亀井さんは子どもとの散歩ついでに海岸清掃を10年ほど続けたが、ごみは増える一方だった。元小学校教諭の宮本さんは児童に環境問題の現状を教えようとした時、壁にぶち当たった。「根本的な解決を図るためには目の前にある課題を一から学ぶ必要がある」と感じた2人は2021年の夏、NPOが主催する環境活動家の養成講座を受講。すぐに打ち解けた。

社会に投げ掛けたい問題を分かりやすく、簡潔に多くの人へ発信する方法を模索する中で、ラップという手段に行き着き、翌22年の秋にユニットを結成。「尽きてもまたあふれ出す言葉。他人から厄介だと思われても言いたい」という意味でへらずぐち(減らず口)と名乗ることにした。亀井さんは「リリック」(歌詞)を、宮本さんは雰囲気や情熱、気合などを表す「バイブス」を担当。「磁石で言えばN極とS極。落ち込んだり、励ましたり、お互いに表と裏を回転している感じ」と宮本さん。亀井さんも「ほど良い距離感」と関係性を明かす。

脱炭素化や気候変動対策の推進を求めて活動する市民団体「#5年後も本当に住みやすい街大賞1位とるぞ藤沢プロジェクト」でも共に活動し、「藤沢のミライどんな街にしたい?」をテーマに市民が困り事をラップにした動画を鈴木恒夫市長に視聴してもらうなど、環境保全にまつわる取り組みも進めてきた。

大舞台で伝えたいことは「大人は楽しい、社会は楽しい」(宮本さん)、「皆誰かの子ども。地球の反対側でも。そう思う人が増えれば世界は優しくなれる。愛です」(亀井さん)とし、目指すは「絶対優勝」。顔を見合わせた2人が笑った。

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