「陸から大型狙うなら今!」春のルアーヒラメ釣り入門解説【ベイトの種類・ポイント・タックル】
高級魚のイメージが強いヒラメだが、陸っぱりからも狙うことができる。中でも大型キャッチの確率が高まる春のルアーヒラメ釣りを紹介しよう。
春ヒラメの行動パターン
一般的にヒラメのシーズンは春と秋の年2回あると言われている。特に春のヒラメは、春から初夏にかけての産卵を控え、体力をつけるために積極的にベイトを追い、シャローエリアまで入ってくる。
もちろん、春といっても2月末の早春から5月末の晩春とかなり幅が広い。春の中でもタイミングによってヒラメの行動は大きく変わる。
ベイトの種類
ここからは、ヒラメのベイトとなる魚について解説する。
サッパ
春の終わり頃、GW辺りで接岸し始め、主に瀬戸内エリアでは「ママカリ」と呼ばれ、堤防などでサビキ釣りの人気ターゲットでもある。
堤防でサビキのコマセに集まってきたサッパを狙って、ヒラメが堤防の真下に居着いていることもある。
ハク(ボラの幼魚)
晩秋頃に沖でボラが産卵し、春頃になると数cmほどに成長し、河口付近の浅場で群れているのが見られるようになる。その群れを狙ってヒラメも接岸してくることがある。
キス
投げ釣りなどで人気のキスは、4月中旬から接岸し始め、ちょい投げでも釣れるようになる。
それに伴い、ヒラメやマゴチがキスを追って浅瀬に入ってくる。キスが釣れ始めると、春の中でもヒラメが活発にベイトを追う時期になる。
ポイント選び
ここからは、陸っぱりからヒラメを狙う際のポイントについて解説する。
河口周辺
河口域は1年を通して多くの魚が集まる。河口は常に上流から新鮮な水が流れ込み、餌も豊富なのでベイトも多く、それに伴いヒラメも河口域に入ってくる。
春先の河口域は、上流からの冷たい水が流れ込み、低水温の影響で魚の活性が低くなることがある。
ただし、体力のある大型の個体は少し水温が低くてもベイトを追ってシャローエリアに入ってくることもある。
ワンド
春になると、遊泳力の弱いハクなどが多く集まり、それを追って他のフィッシュイーターやヒラメもワンドの奥まで入ってくる。
特にワンドはベイトが豊富で比較的水温も安定し、ポイントを絞りやすい。それに加え、狭いワンドに大型のヒラメが多数入ってくることも珍しくない。
河口域から少し離れた護岸沿い
瀬戸内海の冬はとても厳しく、春でもかなり水温が低い場所もある。特に河口域の早春は、北から流れる雪解け水でかなり水温が低い。
河口域から少し離れたシャローの護岸沿いやワンドには、ベイトやヒラメが固まっている可能性がある。河口域で反応がない時は、少し離れた比較的潮流が速くないシャローが好ポイントになることがある。
ヒラメを狙うおすすめのタックル
ここからはヒラメをルアーで狙う際のタックルについて解説する。
ロッド
ヒラメ狙いでは基本的に遠投を重視したサーフキャスティング用のロッドが適しており、なおかつサーフではゲストとしてよく見られる魚も多い。
青物や大型のヒラメを相手にするためにも、それなりのパワーを持つ10ft前後のM~MHクラスのロッドがおすすめだ。
瀬戸内エリアには、アカエイやナルトビエイといった力の強い厄介な外道が多くいる。底に張り付かれたエイや大型ヒラメを引き剝がすパワーのあるロッドを選ぼう。
リール
遠投が多い釣りなので、十分なラインが巻ける3000~5000番のリールがオススメ。なお、大型の魚を相手にしても安定してやり取りできる剛性の高いリールを選ぼう。
ライン
飛距離を重視しつつ強度も確保できる1~1.5号のラインがおすすめ。慣れてくると0.8号などでより繊細な釣りができるが、まずは最低でも1号以上が望ましい。
特にリーダーは、太めのものを選択したい。ヒラメの歯はとても鋭く、マゴチの歯もヤスリのようにザラザラしている。
細いリーダーでは切られる可能性があり、せっかく掛けた魚を逃してしまう恐れがある。しっかり魚をキャッチするためにも、16lb~22lb(4~6号)のリーダーがおすすめだ。
<押田利一/TSURINEWSライター>