猫が快適に使える『良いトイレ』とは?実現すべき7つのポイント
『良いトイレ』のポイント~設置状況編~
1.風通しが良い
猫が快適に使えるトイレは、風通しの良さがポイントです。密閉された空間は排泄物のにおいがこもるため、猫にとってはマイナスポイントに…。
しかし風通しが良い場所は、こうした不快な臭いを軽減するので、猫は快適にトイレを利用できます。
また細菌の繁殖を抑制する効果もあり、衛生的にも管理がしやすくなって飼い主的にもハッピーです。
ただし、外から臭いが入ってくる場合だと猫にとって気になる臭いがトイレに流れ込んできて、集中できない場合もあります。風の流れなどについても配慮しましょう。
2.壁際
猫のトイレは、なるべく壁際を選びましょう。
壁際は猫にとって比較的安心できる場所であり、背後が壁で守られていることで外敵からの攻撃や不意の視線を防げます。
排泄をしているときは無防備の状態なので、360度どこからでも外敵に襲われるリスクを考えれば、壁際のほうがマシなのです。
3.トイレの数は「頭数+1」
一般的に、猫のトイレの数は「猫の頭数+1」が理想と言われています。
これは、猫がストレスなくトイレを使用するための基本的なルールで、なるべく1匹の猫には2つ、2匹の猫には3つのトイレを用意しましょう。
もし一個しかないトイレが汚れてしまっていると、猫は排泄を我慢したり、本来の場所以外で排泄してしまう場合もあります。
ただトイレを複数設置しておけば、常に清潔なトイレが使える・トイレのとりあいを防ぐ・トイレをしたいときにすぐできるため、猫のストレスを軽減できます。
もちろん住んでいる家の広さや、猫の性格によっても、必要なトイレの数は変わってきますが、「頭数+1」を目安にして、猫が快適に過ごせるトイレ環境を整えてみましょう。
猫たちの関係性や性格によってはもっと数を用意した方がより快適にできる可能性もあります。
愛猫たちの関係性や性格を考慮しながらトイレの数や場所を決めましょう。
4.人の動線ではない
猫が快適にトイレを使える環境を整えるためには、人の動線に位置しない場所を選ぶことが重要です。
猫は静かで落ち着ける環境を好むため、頻繁に人が通る場所にトイレが設置されていると安心して用を足すことができません。
たとえばリビングや玄関の近くなど、人の出入りが多い場所は避けた方が良いでしょう。
人の視線や足音、突然の動きに敏感な猫にとって、こうした場所はストレスを感じる要因となり、最悪の場合トイレを避けることもあります。
そのため、比較的静かで人があまり通らない隅のスペースや、部屋の端にトイレを配置するのが望ましいです。
『良いトイレ』のポイント~トイレの状態編~
5.頭からしっぽまで入る大きさ
猫が快適にトイレを使用するためには、トイレの大きさも非常に重要です。
頭からしっぽまでの全身がすっぽり入るサイズのトイレなら、猫が窮屈さを感じずにリラックスして用を足せます。
猫は狭い空間を嫌うわけではありませんが、トイレ中に体やお尻が壁やフチに触れると不快感を覚えやすいです。
そのためトイレの大きさは、猫が体の向きを変えられるくらいの大きさが理想的。
大きすぎても落ち着けないので、サイズは大きすぎず小さすぎずがベストです。
6.足が埋もれない程度の砂
猫の快適トイレのためには、猫砂の量にも気をつけてみましょう。
猫砂は、足が埋もれない程度の量がポイント。猫がバランスを保ちながらトイレを利用しやすくなります。
猫は本能的に用を足す前後に砂をかけますが、砂が多すぎると足が埋まって動きづらくなったり、一方で砂が少なすぎるとしっかりと隠せず、ストレスの原因となったりします。
そのため猫が快適にトイレを利用できるように、猫砂の量を定期的にチェックし、適切な深さを保ちましょう。
7.猫のお気に入りの砂を使っている
猫の快適トイレを実現するには、猫砂選びが重要です。
個体差もありますが、実は猫は猫砂の種類にうるさい動物。自分が気に入らない猫砂だと、そこで用を足すのを嫌がります。
猫砂には石系・紙系・木材系・シリカゲル系などがありますが、それぞれニオイや感触が異なります。ですので、まずは愛猫のお気に入りを見つけましょう。
なお、一般的には石系の砂が猫たちに人気です。初めて猫砂選びをする場合は、石系の砂から試してみるといいかもしれません。
まとめ
猫が快適に使えるトイレを実現するためには、トイレのサイズや形状、設置場所、トイレ砂の種類など、さまざまなポイントに注意する必要があります。
猫はこだわりの強い個体が多いため、愛猫のこだわりポイントに気づいてあげることも大切です。
ぜひ今回紹介した内容を参考に、猫が安心してトイレを使える環境を整えてみてくださいね。
(獣医師監修:葛野莉奈)