伝説の「アラン・シャペル」の賄い食が食べられる! 荒田町にできた洋食店『かくいにいくか』でお肉のランチを実食 神戸市
神戸市兵庫区荒田にオープンした洋食屋さん『かくいにいくか』に、連日行列ができているという噂をききつけ、取材に行ってきました。
神戸駅から山に向かって15分ほど歩き、静かな住宅街の中に可愛いお店を発見。東には神大病院、西には東山商店街も近く、湊川駅や大倉山駅からは5分ほどの距離です。
出迎えてくれたのはオーナーシェフの角井(かくい)正弘さん。名前を聞き、少し変わった店名の由来の謎が解けました。
「角井にいこうか」という気軽な感じで来てほしい、という思いから名付けたというのですが、実はこの人、すごい腕の持ち主。ポートピアホテルにあった伝説の名店「アラン・シャペル」でスーシェフを務めた後に独立し、三宮でフランス割烹「角井」を営んでいた本格フレンチの鉄人シェフで、本来なら気軽にいただけるレベルではありません。
今回はその「アラン・シェペル」時代にまかない食として人気だったという「ステーキどんぶり」を作っていただくことに。赤身肉をたっぷりいただける一品だそうで、腹ペコの胃袋が期待で躍りはじめるのがわかります。
注文後におよそ150g分の希少部位の「ハネシタ」をブロックから切り分け、軽く塩コショウします。
短時間で手早く表面を焼き上げると、そのまま奥のオーブンで調理スタート。じっくりゆっくり加熱され、ミディアムレア状態に仕上げます。
厚めにスライスされたお肉がびっしりと隙間なくのった「ステーキどんぶり」が到着!丁寧にとられたフォンドボーから作られたシェフ自慢のソースに、フライドガーリックもちりばめられています。
口に入れると柔らかく、噛めばじゅわっと旨味があふれる肉質は、赤身肉本来の濃厚な味わいと、クセがなく上品な甘さの脂とのバランスが最高で、上質な部位ならではのサシが生み出すハーモニーに悶絶。
中に隠れているバターライスも香り高く、ステーキとの相性もぴったり!と思いきや、これは白ご飯の上に、オリーブオイルとバターで炒めた玉ねぎやキノコをのせているのだそう。隠し味のしょうゆで風味豊かに整い、ご飯がすすみます。
「丹波篠山のお米にこだわったご飯もそのまま食べてほしい。各々の素材のおいしさを合体させているので、メニュー名は”どんぶり”なんです」と話す角井さん。くたっと柔らかな甘みの強い淡路産の玉ねぎに、しめじ、エリンギ、まいたけ、しいたけと粒立ちの良いお米、そこにジューシーなお肉を一緒にほおばれば一気に口福が訪れます。
一緒に添えられたみそ汁は奥様によるもので、麦と大豆の合わせ味噌でほんのりと甘く優しい味。ホールは主にお嬢さんが担当し、店内のインテリアは息子さんによる施工だとか。家族みんなの思いが詰まったお店は居心地もよく、時間を忘れてしまうほど。
充実したランチメニュー以外に、夜は予約限定でコースも楽しめるそう。2日前までに予算や内容を伝えると、角井シェフによる本格フランス料理をいただけますよ。
場所
かくいにいくか
(神戸市兵庫区荒田町4‐13‐17)
営業時間
ランチ 11:00~14:30
ディナー 17:30~20:30(予約のみ)
定休日
月曜日、第1・3日曜日
TEL
078‐515-6767