チョコを使っていないチョコ代替品の菓子「チョコか?」はチョコの味がするのか? 食べた率直な感想
私(佐藤)は菓子のなかでチョコレートが1番好きである。チョコ単体も好きだが、アイスとかシュークリームとか、そのほかチョコを使った菓子を好んで食べる。「俺は今、甘いモノを食っている!」という満足感を与えてくれるのがチョコレートなのである。
だが、原料のカカオは将来的に入手困難になる可能性が高い。そこでイオン株式会社は日本で初めて代替チョコを使った商品の販売を開始した。その名も「チョコか?」である。
チョコか? と問われても消費者としては返答に困るところなのだが、実際に食べてみたので、その率直な感想をお伝えしよう。
・チョコじゃない
この商品は2025年6月10日より、全国のイオン・イオンスタイル・マックスバリュで数量限定で販売が始まっている。
昨今、気候変動や経済情勢の影響でカカオが不足しており、価格の高止まりが続いている。しかしながら需要は衰えることがない。そこでイオンはドイツの企業が開発したチョコレートの代替品「チョビバ(ChoViva)」を使用した「チョコか?」の販売を開始したのである。
これはカカオではなく、ひまわりの種を使用して発酵・焙煎を経て、チョコのような香りと味わい、くちどけを再現したそうだ。
最寄のまいばすけっとで発見したので1つ購入してみた。販売価格は税込429円である。同じくらいのサイズのチョコレート菓子よりちょっと高いかも、代替品なのに……。
原材料を見ると、たしかに「カカオ」の文字は見つからない。その代わりに「サンフラワーシードパウダー」という表記がある。これがひまわりの種のことだろう。
パッケージの側面には「本商品は、ひまわりの種ベースのチョコレート代替品をかけたビスケットです」と記されている。商品名が「チョコか?」だから、チョコ菓子と思って買っちゃうよね。この注意書きはもっとデカくした方が良い気もするぞ、うん。
袋を開けて中身を出すとこんな感じ。紛れもなくチョコレート菓子に見える。見た目がこれなら味もかなり期待できるのでは。
室内で常温保存していたんだけど、この日は暑くて室内が28度くらいあったのかも。少し溶けちゃったなあ。でもその溶け方もチョコレートと変わらないな。
ビスケットにチョコレート……、じゃなくてチョコ代替品をコーティング。私はここまでの段階で、チョコとコレを同一視している。見た目だけなら、代替品はこれで良いとさえ思っている。
で、実際に食べてみると……。
違う! これはチョコじゃない!
でも、「じゃあ何か?」と問われると、答えが出て来ないのだ。チョコとは違うんだよなあ。5割くらいチョコっぽいんだけどね。
まず口どけはかなりチョコに近い。ねっとりと口の中にまとわりつく感じは、チョコが口の中で溶ける感覚とほぼ同じ。香りはそこまでしない。カカオのような華やかさはないかなあ。
味については苦味がないので、そこが決定的に違う気がする。でも、美味しくないかと言われるとそうでもないんだよなあ。悪い味ではないけど、チョコでもないという、何だか悩ましい味だ。
音楽にたとえるなら、聞きざわりのいいポップスみたい。良い曲でも悪い曲でもなく、邪魔にもならないけど、率先して聞く気になれない。そんな当たり障りのない楽曲みたいだ。何より、「俺は今、甘いモノを食っている」という満足感はあまり得られなかったことも、評価しづらい点のひとつでもある。
う~ん、チョコレートの代替品は、まだ発展途上と見るべきかもしれないな。少なくともチョコレートより安く販売できないのなら、代替品として使用する意味がない気もするので、さらなる進化に期待したい!
参考リンク:PRTIMES
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24