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翼和希のトップスターお披露目公演『レビュー 春のおどり』が開幕、OSK日本歌劇団が今の思いを語ったイープラス貸切公演も盛り上がる!

SPICE

OSK日本歌劇団 撮影=福家信哉

2024年9月にOSK日本歌劇団のトップスターに就任し、今年4月まで国内外で就任記念公演を行ってきた翼和希。6月14日(土)、劇団の本拠地・大阪松竹座でのトップスターお披露目公演『レビュー 春のおどり』がいよいよ開幕し、同日2回目の公演にてイープラスの貸切公演が行われた。満員御礼となった貸切公演では、出演者10名が参加するスペシャルアフタートークショーや抽選会、撮影会も開催。そのイベントレポートとともに、翼和希からSPICE読者に向けた独占コメントや、初日公演後に行われた囲み取材、新生OSK日本歌劇団の勢いに満ちた公演の模様を届けよう。

翼和希

パワフルな美声を活かした歌唱力や、エネルギッシュなダンスで観客を惹きつける翼和希。2023年にNHK連続テレビ小説『ブギウギ』で、ヒロインの先輩・橘アオイ役に抜擢され、OSK日本歌劇団(以下、OSK)の人気上昇に貢献。昨年9月トップスターに就任後、ミュージカル『三銃士』で主演をつとめるなど実績を重ね、2024年度の「咲くやこの花賞」も今年受賞した。

大阪松竹座で開幕した『レビュー 春のおどり』の初日公演を無事に終え、囲み取材に臨んだ翼は、「ホッとしたのが正直な感想です。一回一回お客様に真摯に向き合って、楽しんでいただける舞台を届けたいという気持ちが、一層強くなりました」と、創立103年目を迎えたOSKの先頭をゆく責任をかみしめた。

「花」

第一部は、花柳寿楽構成・演出・振付による和物レビューショー「翔~Fly High~」。「花鳥風月」をテーマに5つの場面で展開し、粋でいなせな“翼祭り”で盛り上がる幕開きから、バラエティに富んだシーンが続く。翼は、江戸がテーマのオープニングでは、「関西人ゆえ江戸っ子ができるのか心配もあった」そうだが、今は楽しい気持ちでつとめていると語る。「人外の役はなかなかなくて、すごくうれしい」という「鳥」の場面は、娘役トップスターの千咲えみが扮する「姫」を愛した「鳥」の役で、幻想的に伸びやかに踊っている。また、「風」の場面では「憧れがあったので、楽しく挑戦している」という「下駄ップ」(下駄でのタップ)を巧みに披露。ここは和楽器を手にした劇団員たちの踊りも素晴らしく、場内の熱気が一段と高まった。

「鳥」千咲えみ、翼和希

和物レビューの最後に堂々と歌い上げる「翔 ~Fly High~」は、翼が歌詞原案を担当し、芸名の“翼”の由来やOSKへの想い、観客への想いを凝縮した歌。「この歌をお客様の前で歌うことで、決意を伝えることができる場面になった」と、改めて実感したという。

「勝利の歌」

「伝説の一夜」桐生麻耶、城月れい

第二部は宝塚歌劇団所属の中村一徳が作・演出する洋物レビューショー「The Legendary!」。翼と娘役トップスター・千咲、同期ならではの距離感が振付に反映されたデュエットダンスや、桐生麻耶や朝香櫻子の“レジェンド”も加わる壮大な「Sakura伝説」など見どころが尽きない。第101期初舞台生も登場するロケットについては、翼が「みんなキラキラしていて。初舞台は人生に一回しかないことやし、どういう景色が見えたのか絶対忘れてほしくないです。そのとき感じたことは、今後、壁や試練にぶつかっても自分の助けになるから」と、温かいエールを送った。

■「“翼”という言葉を聞くたびに、初心を思い返せる」

続いて、イープラス貸切公演に向けての思いなども翼に訊いた。「貸切公演のときは、振付が自由なところでスッとさりげなく、イープラスポーズを入れ込むのが楽しみ」と話し、実際この日の洋物ショーで、しっかりイープラスポーズを披露していた!

また、貸切公演は初めてOSKを観劇する観客も多く、「そういう方々が徐々に「あ、こんな感じなんだ!」と乗ってくる感じがすごくおもしろいですね」と打ち明ける。トップスターになってからの貸切イベントは初参加だが、いつもと心持ちが違うのだろうか。「この立場になったことで、やっぱり発言には気をつけなきゃいけないなとは思いつつ、通常運転でお話できたらいいなと思っています」。

千咲えみ、翼和希

この日、朝から千咲とどのような会話をしたのかも尋ねると、「頑張ろうね、しか言ってないかも! 通常運転すぎて」と朗らかに笑う。気負わず臨めた初日だが、「ここも課題だなと気づくことがいっぱいあったので、次に向けてまた頑張りたいです」と常に前進することを誓った。

イープラスポーズでの撮影コーナー(スマホで撮影)

今作は“翼和希”の芸名をモチーフにしたシーンが散りばめられ、歌詞にも多く登場する。改めてこの芸名への思いを訊くと、「“羽”の下に“異なる”という字のつくりがすごく好き。人と違うことを恐れないで、大きく羽ばたこう、というのを目標にしてきたので、“翼”という言葉を聞くたびに初心を思い返せて、この芸名をつけて良かったなと思います」。まさに、大きな翼に乗って羽ばたいていく彼女の煌めきや熱量が、ふんだんに詰め込まれた作品になっている。

■イープラス貸切公演のイベントで、和気あいあいとした新生OSKの雰囲気が伝わる

左から羽那舞、唯城ありす、天輝レオ、城月れい、白藤麗華、翼和希、千咲えみ、華月奏、登堂結斗、壱弥ゆう

貸切公演後、羽那舞(はねなまい)の司会で行われたアフタートークショーの模様も届けよう。参加者は翼和希のほかに、千咲えみ、白藤麗華、華月奏、城月れい、登堂結斗、天輝レオ、壱弥ゆう、唯城ありす。現在、大阪・関西万博が開催中なのにちなみ、「好きな国は?」というお題がまず投げかけられた。

翼は「好きな国はジャパン! 理由は日本食大好き、日本文化大好き、歌劇大好き、OSK大好きだからです!」と元気いっぱいに答える。千咲も「アイ・ラブ・ジャパン! 四季があるところが好きで、OSKの『春のおどり』、桜も……やっぱり日本!」と笑顔。白藤も「私も日本。日本舞踊が、白米が大好き!」と。華月は、OSKの海外公演の地「シンガポール」と答え、「なんとも言えない上質な湿度が最高でした」と話す。

城月れい、白藤麗華、翼和希、千咲えみ、華月奏

城月は暑いのが苦手なので「ノルウェー」。登堂は「スペイン」を挙げ、洋物ショーの「オープニングの熱いパルマ、ぜひ一度ナマで聞いてみたい」と明かす。天輝は「ハワイ。南国独特の緩やかな時間の流れを経験し、幸せなひとときだった」と。壱弥は「美術館や宮殿に行ってみたい」とのことで「フランス」。唯城は「建物が美しくて大好きになりました」と、シンガポールを挙げた。司会の羽那は、「幼少の頃に何度か行ったグアムが好き」と、それぞれの個性が垣間見える回答。

「やさしい悪魔」ラインダンス

続いて今作の見どころについて振られると、ますます話が盛り上がる。城月は「ラインダンス。今回、下級生までピックアップが多いので、そこを観ていただけたら」と話し、華月は「第一部のオープニング。いつもと雰囲気が違う幕開き。翼が花道から登場するのが満を持してという感じで、ワクワクしながら頭(かしら)をやっています」と、芝居仕立ての演出について語った。

「Sakura伝説」

白藤は第二部の「Sakura伝説」で、初舞台生以外のメンバー全員が一瞬揃うところを「しっかり観ていただけるとうれしい」と話す。千咲は「二部のオープニングがスパニッシュから始まると聞いたときはびっくりしました。手拍子に翼への敬意と讃えとお祝いのすべてを込めている」と熱く語った。翼は「一部二部を通して客席での演出がふんだんに盛り込まれているのが見どころかなと。客席降りの演出がずっとできなかったので、いろんなところから登場できるのがとてもうれしくて!」と喜びを隠せない。

下駄ップも披露「風」

さらに稽古場エピソードでは、唯城、壱弥、天輝が、「風」での和楽器の扱いに苦戦したことなどを述べ、壱弥が銭太鼓のメンバーで「ゼニセブン」という呼び名までついていると話すと、メンバーからも大きな笑いが起きていた。

その後、サイン入りプログラムやサイン入りポスターが当たる抽選会が登壇者たちによって行われ、当選した人が喜びながら挙手する場面も。続いてスマホ写真撮影タイムや、客席をバックにメンバーがイープラスポーズをとっての記念撮影が行われ、約30分の盛りだくさんなイベントが終了した。最後に翼が、「本日はご観劇ありがとうございました。24日の千穐楽まで出演者一丸となり、先生方の愛がたくさん詰まった作品をお届けしてまいります!」と挨拶し、新たなメンバーでの門出の日が、華やかに幕を閉じた。

イープラスポーズでの撮影コーナー(スマホで撮影)

今作は6月24日(土)まで上演中。なお、2025年8月22日(金)~26日(火)に新橋演舞場で行われる『レビュー 夏のおどり』でも、イープラス貸切公演が25日(月)夜の部に開催される。こちらもさまざまな特典やスペシャルアフタートークショーが企画されているので、ぜひチェックしてほしい。

取材・文=小野寺亜紀 撮影=福家信哉

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