釣って良型、食べて絶品!長野・木崎湖で楽しむ、快適ボートワカサギ釣行
透明度抜群の木崎湖で、パワフルな2年魚を追う。ワカサギ釣りにおいて、釣果を大きく左右するのは「釣り座のシステム化」だ。リール台や魚探の位置が決まれば、手返しは劇的に向上する。今回はBMOのレールシステムを活用した、理想的な釣り座作りに注目。ストレスフリーな環境がもたらす、良型連発の模様をお届けする。
写真と文◎丸山剛
木崎湖のワカサギ釣り
長野県大町市にある木崎湖は、ワカサギフリーク達に人気が高い。人気がある理由は、湖の中では先陣を切って6月頃からワカサギが釣れ始め、冬が終わるまで長い期間釣れる湖ということ。また、夏シーズンから数釣りが可能で、2歳魚の大型魚も数多く釣れるためだ。
木崎湖は結氷しないので、ボート釣りがメインとなるが、冬はとてもボート釣りができる環境ではない。牡丹屋では冬のワカサギシーズンに据え置き型のドーム釣り施設を2基、湖に設置している。船でドームへ送迎してくれるので、厳冬期でもワカサギ釣りが楽しめる。木崎湖周辺は北アルプスの麓にあることから湖の中で伏流水が湧いていて、水質がよくワカサギの育ちがよいため魚影も濃い。加えてとても美味しいのも特徴である。
10月初旬、BMO社員の黒川直洋さんと浦野隆平さんが訪れたのは、湖の北側にあるレンタルボート店の牡丹屋。フラットで広いボートをレンタルした。エレキとバッテリーは持ち込んだものを使用し、アンカーとアンカーロープも2セット用意してきた。
レールシステムで快適なワカサギ釣り
この日、浦野さんが使うのは、新作のワカサギスペシャルパッケージ(クランプベース)II。クランプベース(800レールセット)を基幹としたボートワカサギ用のスペシャルパッケージである。リール台が2台付属したシンプルでありながらも必要なものが揃ったセットで、ボートワカサギ釣りに適したシステムになっている。
付属のワカサギレール用トレイは広くてステンレス製。磁石が付くようになっているので、小物に磁石を付けておけば転がって落とすことがない。広いトレイはエサ箱も置きやすい。リール台は好みに合わせて、上下、左右、前後の角度と位置調節が可能。魚探マウントはワカサギライブウェルホルダーの金具に取り付けられるので、レール中央の目線の高さに魚探を設置できるのが嬉しい。浦野さんはホンデックスPS-611CNII魚探に、ホンデックス魚探用バッテリー3.3Ahバッテリーを搭載して臨む。
・ワカサギスペシャルパッケージ(クランプベース)Ⅱセット内容
ワカサギレールシステム(置き型ベース)Ⅱ1個
ワカサギリール台(縦スライダーセット)2個
ワカサギライブウェルホルダー1個
ワカサギライブウェルネット1個
PS魚探マウント(アッパータイプ)1個
ワカサギレール用トレイ1個
ゆとりある960mmが登場
黒川さんが使用するBMOのワカサギシステムは、新しいクランプベースを使用したスペシャルバージョンである。通常のワカサギパックのアルミレールベースは全長800mmだが、新しく全長960mmのアルミレールベースのクランプベースが登場した。スペースにゆとりができるのが魅力だ。 そこにリール台2基、ワカサギレール用トレイをセット。魚探ボールマウントにホンデックスHE-90S、フィッシュセンサーアーム150mmタイプの下には振動子、上には船首方向が分かりやすいヘディングセンサー内臓GPSアンテナを取り付けてある。リール台の中心には、ワカサギライブウェルホルダーに一回り大きなコマセホルダーが付けてあり、角5Lの大型バケツがセットされている。
ワカサギライブウェルホルダーの上にはアッパータイプのPS魚探マウント+ホンデックスPS-610CIIワカサギパック魚探が取り付けてある。大型魚探HE-90Sの電源はBMOリチウムイオンバッテリー6.6Ahをシリコンケースに入れて使用。PS-610CIIにはBMOホンデックス魚探用バッテリーパックを取り付けてある。
新しくなったワカサギ電動リール用バッテリー。繰り返し使え、乾電池4本分の2 倍の容量を持つ。出力にUSBタイプAを2ポート、タイプCを1ポート。充電はマイクロUSBとタイプCに対応。新しい機能として、30分使用していないと、電源が落ちるシステムを採用。専用設計で出力は6Vと安定した電力供給も魅力
二丁派に欠かせない魚探の中央配置
魚探を2基使うのは、走行中にワカサギの群れを探す魚探と、釣りをしている時に使用する魚探で役割が違うからだ。後者の振動子は吊り下げて使う。ボート釣りの場合、振動子を吊り下げて使うほうが波の影響を受けにくいためである。フィッシュセンサーアームで固定してしまうと、波でボートが揺れると真下を映さなくなるからだ。
今までのPS魚探マウントでは魚探がレールの下側に配置されるため下を向かないと魚探が見えず、魚探を中心に配置するには、ワカサギライブウェルホルダーを中心からずらさなければならなかった。しかし、PS魚探マウント(アッパータイプ)はワカサギライブウェルホルダーの金具に取り付ける仕様になっているので、ワカサギライブウェルホルダーを中心にしたまま、目線を落とさない位置に魚探をセットすることができる。二丁で釣るならセンターかつ高めの位置に魚探があるほうが見やすいのだ。
ワカサギライブウェルホルダーの上に魚探マウントをセットできるため、目線を落とさずにサオをだせる
ボートへの取り付けも簡単
クランプベースは、ワンタッチストッパーとネジを使用することで簡単にボートのガンネル(ボートの縁)に挟むことができる金具である。レールシステムをボートのガンネルにクランプがまたぐように乗せ、ボートのガンネルに必要ならば、あて木を入れて、あらかじめ広げておいたネジを押し込む。ネジはワンタッチストッパーで仮固定されるので、後はネジを回すだけでしっかりと固定できる。2本のクランプによって、レールシステムをあっという間に誰でも簡単にボートへ取り付けられる。
牡丹屋のボートはガンネルが内側に曲がっているタイプだが、ボートによってはガンネルが外側に曲がっているものもある。そういったときは、クランプを逆にして、ネジ部を外側になるようにセットすれば問題なく取り付けることができる。ガンネルのラインが曲線を描いているボートにも取り付けることができるだろう。
クランプベースはボートのガンネルの形状に合わせてあて木を入れ、ネジを押し込んで回すだけで簡単に取り付けることができる
木崎湖らしい大型ワカサギが連発
牡丹屋の主人から数が出ていると聞いて出艇した二人は牡丹屋の対岸にある三角屋根の建物の沖、水深13mラインを目指して走った。ホンデックスHE-90Sの画面を見ながらポイントを探す。水深13mラインを流して探り、ワカサギの魚影を発見するとダブルアンカーを投入してボートがポイントからずれないようにしっかりと固定した。
仕掛けを入れるとすぐに黒川さんの穂先にアタリが来た。巻き上げの重さが穂先に出る。上がってきたのは2歳魚の大型ワカサギ4連発である。いきなりの釣果に黒川さんもびっくり。
浦野さんもすぐにワカサギを釣りあげた。黒川さんは連掛けをねらって少し巻き上げを遅らせてみると、ズバリ今度も3連掛けになったが、ここはスモールマウスバスも多いポイントで、あまり巻き上げを遅らせると仕掛けごと持っていかれるので注意が必要。案の定、浦野さんの巻き上げが遅れたほうの仕掛けにバスが食ってしまい、ハリを全部持っていかれてしまった。
木崎湖のワカサギは中層に入る群れも食い気がある時が多い。黒川さんは魚探で中層の群れに仕掛けを合わせてさらに連掛けさせていく。浦野さんは1尾1尾着実に釣っていく。 標高の高い木崎湖は10月になるとかなり涼しくなるが、陽が高くなればそれなりに暑くなる。黒川さんと浦野さんはBMO製のパラソルスタンド(クーラートレイ)を椅子で挟む。BMOオリジナルのパラソルを広げてスタンドに挿して快適にワカサギ釣りを楽しんでいた。日差しの強い日でも雨の日でも、湖上ではパラソルがあると何かと便利だ。
木崎湖はこれからさらに水温が下がると、散らばっていたワカサギの群れが集まって水深15m辺りに落ちてくる。そうなると、さらなる大釣りも期待できる。木崎湖のベストシーズンは秋。今年は釣果も良好とのことなので、BMOのワカサギスペシャルパッケージを使って、木崎湖の秋の釣りを満喫してみてはいかがだろうか。
木崎湖の2年魚の引きは強くて、引き味も楽しめる
※このページは『つり人 2025年12月号』の記事を再編集したものです。