思春期に覚えておくと心強い3ポイントって?5年後の自分を知っておこう【12歳までに知っておきたい男の子のためのおうちでできる性教育】
思春期に覚えておくと心強い3ポイント
思春期の体と心の変化が起こるとき、覚えておくべきことが3つあります。
体は清潔にすること今後5年間の成長を知ること相談できる大人を見つけること
このことを知っておくと、きたる思春期に慌てず、焦らず、臨むことができます。1は毎日お風呂に入り、性器を含め体を清潔に洗うといった基本的なことです。清潔な体を保つことは病気予防につながります。思春期に増えるニキビや汗、体臭の悩みも清潔にすることで、予防につながります。できればシャワーですますのではなく、湯船につかるとよいでしょう。
毎日洗うということは、毎日性器や体のことを見て、触れているということ。もし「なんか、ヘン?」「いつもより腫れている?」「なんか赤いかも?」などと気がついたら、病院を受診しましょう。このことに気がつけるのは、本人のみです。なんとなくの違和感で、病気を早く見つけることにつながるかもしれません。いつもと違うと感じたら、はずかしがらずに家族に伝えるようにします。
2は、今後の成長を知っておくと、自分の心や体に変化があったときに、慌てず不安にならずにすむということです。なぜ5年後なのかというと、性について気になりだす小学校高学年にとって5年後は、16~17歳。今はまだはじまっていなくてもちょうど二次性徴のころになります。学年でいうと高校1~2年生くらい。このころは、体はだいぶ大人に近づいているころです。
二次性徴は早い人もいれば、遅い人もいます。早い人は、早いことで悩んでしまうものです。そんなときに、今後の成長を知っていれば、いずれみんなに起こることであり、早いことで悩むことはないと知ることができます。反対に遅いと悩む人も、そのうち自分にも起こるんだと安心してよいととらえることができます。
また、親としても、今後5年間でどのような成長過程になるのかを知る機会にもなります。
5年後の自分ってどんなかな?
3は前項目でも説明をした、相談できる大人の存在についてです。困ったことが起こったとき、相談する先を3箇所くらい思い浮かべることができるとよいでしょう。親としては、信頼できる大人と子どもとを対面させておき、顔をつないでおくとよいですね。いざというときは、相談にのってあげてほしいことを伝えておきましょう。
小さいときに児童館に通っていたことがあれば、「児童館って、悩みごとを相談することもできるんだよ」と伝えるのもよいでしょう。また、専門機関の情報も教えたり、「ここに相談できるんだね。専門の人だから、安心だね」「名前を隠したまま、チャットで相談できるところもあるんだね。知ってた?」など、子どもの心に残るような情報提供をしておくとよいでしょう。誰を信頼し、相談するかは子どもが決めることですが、いろいろな選択肢を用意するのは親の役目です。
これら3つのことは、1回伝えただけでは伝わりません。ことあるごとに伝えていくことが大切です。思春期になったら、二次性徴がはじまったらではなく、小さいころから伝えておくと、より心構えができるでしょう。
ONE POINT
【出典】『12歳までに知っておきたい男の子のためのおうちでできる性教育』著: 高橋幸子