1974年に開業したニュータウン鉄道の歩みを振り返る ロマンスカーミュージアムで企画展「まちの多摩線50年」(神奈川県海老名市)
1974年の最初の区間開業から半世紀を迎えた、小田急多摩線の歴史をたどりながらまちづくりに果たした役割を考える企画展「まちの多摩線50年」が、2024年12月4日から小田急海老名駅に隣接するロマンスカーミュージアムで始まった。年末年始をはさんだ2025年3月3日まで。
新百合ヶ丘~唐木田間10.6キロの小田急多摩線、東京都の多摩丘陵を開発する多摩ニュータウンの鉄道アクセスとして計画された。1974年6月に最初の新百合ケ丘~小田急永山間の開業。時代が平成に変わった1990年3月に唐木田まで全通した。
東京都稲城、多摩、八王子、町田の4市にまたがる多摩ニュータウンは計画人口30~34万人(現在約22万3000人)。鉄道は2線が必要とされ、小田急多摩線と京王相模原線が役割を分け合う。
このため、永山(駅名は小田急永山と京王永山)~多摩センター(小田急多摩センターと京王多摩センター。同駅に乗り入れる多摩都市モノレールの駅名は多摩センター)で並走する。
企画展では、まちの発展や多摩線の開業から今日までの歴史を年代別の風景写真、開業当時のダイヤグラムや実際に車両に掲出したヘッドマークなどで回顧する。
子どもたちに向けた体験型イベントが12月14日、1月4日、18日、2月15日の4回開催する「多摩線づくりワークショップ」。大きな地図上に線路を敷いて駅をつくり、ニュータウン開発と鉄道アクセスを学ぶ。
年明け1月25日に、小田急多摩センター駅で開催するのが「多摩センターフィールドワーク」。駅や駅周辺を歩きながら、自然を生かしたニュータウンのまちづくりを実地に学ぶ。
1月11日には、ミュージアム館内で「多摩鉄道サミット」も。多摩センター駅に乗り入れる鉄道3社から、小田急新百合ヶ丘駅長、京王相模原管区長、多摩都市モノレール駅務管理所長が勢ぞろいして、多摩線にまつわるエピソードなどを語るトークショーを開催する。
一部催しは有料で、事前の申し込みが必要。企画展の詳細はロマンスカーミュージアムのホームページで。12月31日と1月1日、それに毎週火曜日は休館。
記事:上里夏生