『服を嫌がる犬』の特徴5選 慣れるための練習方法や苦手意識を克服するためにできることまで
「服を嫌がる犬」の特徴5選
1.逃げる・嫌がる
服を見ただけで後ずさりしたり、抱っこしようとすると体をよじって抵抗したりするなど、明確に服を避けようとする行動が見られます。
飼い主が服を手に取ると、不安そうな表情をしたり、低い唸り声をあげたりすることもあるようです。これは、過去に服を着せられた際の不快な経験や、服に対する警戒心が根付いているサインと考えられます。
無理に押さえつけて着せようとすると、犬の恐怖心を増幅させ、服への嫌悪感をさらに強めてしまう可能性も。まずは服に良いイメージを持たせることから始めるようにしましょう。
2.動きがぎこちなくなる
服を着せられた直後から、歩き方が不自然になったり、座るのをためらったりする様子が見られます。これは、服による身体的な束縛感や違和感が原因です。
特に、首周りや足回りが窮屈な服、硬い素材の服などは、犬の自由な動きを妨げやすく、ストレスの原因となります。
また、普段の自分の体とは違う感覚に戸惑い、どう動いて良いかわからなくなっている可能性もあります。このような場合は、犬の体に合ったサイズで、柔らかく動きやすい素材の服を選ぶことが重要です。
3.落ち着かない・震える
服を着ている間、そわそわと歩き回ったり、何度も体を掻いたり、床に体を擦り付けようとしたりするなど、落ち着かない様子が見られます。
また、ブルブルと震えるのは、強い不安や不快感を抱いているサインです。これは、服の素材が肌に合わなかったり、体温調節がうまくいかなかったりすることが原因として考えられます。
無理に着せ続けると、精神的な負担となり体調不良につながる可能性もあります。すぐに服を脱がせ、原因を探るようにしましょう。
4.元気がなくなる
普段は活発な犬が、服を着せるとぐったりと横になったり、反応が鈍くなったりすることがあります。これは、服を着ることで大きなストレスを感じ、精神的なエネルギーを消耗しているサインです。
また、服の重さや圧迫感が負担になっている可能性も考えられます。まずは服を着せない状態で愛犬が普段通りに過ごせるように配慮し、慎重に慣らしていくようにしてください。
5.特定の種類の服だけ嫌がる
全ての服を嫌がるわけではなく、特定の素材、デザイン、形状の服だけを極端に嫌がる場合があります。
例えば、ゴワゴワした素材の服、頭を通すタイプの服、足を通す回数が多い服などです。これは、過去の不快な経験や、特定の服に対するネガティブなイメージが結びついていると考えられます。
嫌がる服の種類を特定し、それ以外の犬が快適に感じやすい服から慣らしていくことが有効です。また、その服を嫌がる明確な理由も探るようにしましょう。
愛犬が服に慣れるための練習方法
愛犬を服に慣れさせるため、5つのステップを意識して練習していきましょう。
ステップ1:服を見せる・ニオイを嗅がせる
服を犬に見せ、自由にニオイを嗅がせます。この時、おやつや褒め言葉を与え、服が良いものと関連付くようにします。無理に触らせず、犬が自ら近づくまで待ちましょう。
ステップ2:体に軽く触れさせる
犬がリラックスしている時に、服で体に優しく触れます。最初は短時間で、嫌がる様子が見られたらすぐにやめます。成功したら、おやつや褒め言葉でご褒美を与えてください。
ステップ3:首や胴体に軽く当てる
服を犬の首や胴体にほんの数秒当てます。嫌がらないようであれば、徐々に時間を延ばします。ここでもご褒美を与え、ポジティブな印象付けを忘れないようにしましょう。
ステップ4:袖や首を通す練習
服の袖や首の部分に、犬の腕や頭を短時間だけ通してみます。無理に通そうとせず、スムーズにできたらご褒美を与えます。少しずつ、通す時間を長くしていきましょう。
ステップ5:完全に服を着せる
ステップ4まで問題なければ、完全に服を着せてみます。最初はほんの数秒から始め、犬が嫌がらなければ徐々に時間を延ばしてみましょう。
服を着ている間に、おやつを与えたり、遊んだりするなど、楽しい経験と結びつけることで、抵抗なく着られるようになっていきます。
服への苦手意識を克服するためには
犬の服への苦手意識を克服するために飼い主ができることは、段階的な練習に加えて、服そのものや着せる環境を工夫することです。
柔らかく通気性の良い素材を選び、犬の体に合った適切なサイズを選びましょう。きつすぎる服は動きを制限し、嫌がる原因になります。また、着脱しやすいデザイン、例えばマジックテープやスナップボタン式のものを選ぶと、着せる際の負担を軽減できます。
次に、ポジティブな環境作りを心がけましょう。「服を着る=良いことがある」と犬に連想させるために、服を着せた直後に特別なおやつを与えたり、大好きなおもちゃで遊んであげたりします。
さらに、無理強いをしないことが最も大切です。犬が嫌がる素振りを見せたら、すぐに中断し、決して叱らないでください。無理強いは苦手意識を悪化させるだけです。
焦らず、犬のペースに合わせてゆっくりと進めていきましょう。もし、どうしても克服できない場合は、ドッグトレーナーなどの専門家に相談することもおすすめです。
専門家は、犬の性格や過去の経験に基づいた、より個別化されたアドバイスをしてくれます。根気強く、愛情を持って接することで、犬の服への抵抗感を和らげることができるはずですよ。
まとめ
サイズが合わなかったり、素材が気に入らない服を着て不快に感じるのは、私たちも同じですよね。
犬も同じで、服を嫌がる理由があります。愛犬が何を不快に思っているのか、様子をよく観察しながら、ストレスなく服を着られるように練習と工夫を重ねていきましょうね。