猫舌は体質じゃないって本当!?一瞬でできる克服方法は「アールタベール」
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新進気鋭のコラムニスト、ジェーン・スーが、生活情報や人生の知恵をナイスなミュージックと共に綴る番組。
先々週のメッセージテーマが「神頼みしたいこと」。
神奈川県 ラジオネーム・アゴンヌさんのこんなメールをご紹介しました。
神頼みしたいことは、猫舌を治して欲しい!です!!
寒い日、カフェでホットミルクやラテを飲むのが好きなのですが
猫舌なので最初の一口だけ、いつも怖すぎます。。
ぬるめに注文することも出来ますが、
一口目 以外は温まるし、味は美味しいのにな~。
自分の舌が強化されたらいいのに!といつも思っています。
猫舌ってなぜあるの?という疑問が。
意外と知らない、猫舌のこと。水曜班で調べてみました。
火曜日の月1レギュラー、医師で医療ジャーナリストの森田豊さんにいろいろと教えていただきました。
そもそもなぜ“猫舌”というのか、その語源と、猫はなぜ熱いものが苦手なのか。
森田さんによると・・・
語源は、諸説ありますが、江戸時代に猫舌という言葉が生まれたようです。
当時、ペットまたは、ネズミを捕まえるために家の中で飼われていて、熱い食べ物を猫に食べさせようとしても、食べることができないという状況から、「猫舌」という言葉が生まれたとのことです。
我々人間も含めて多くの哺乳類の舌の表面には「味蕾(みらい)」という味を感じる細胞が集まっていますが、猫の舌の味蕾細胞は特に敏感だとされています。
犬舌という言葉は存在しませんが、実は犬も熱いものを食べることが苦手で、人間以外の動物はみな、猫舌ということです。
動物の中で唯一、火を使って食べ物を調理して食べるのは人間で、進化の過程で、徐々に熱いものでも食べられるようになったようです。
では、なぜ人間でも猫舌な人がいるのか。
舌・べろの中で、最も熱さに弱いのが舌の先端です。
熱い食べ物や飲み物が口の中に入ってきて、そこに触れると、誰しもが熱く感じます。
猫舌でない人の場合には、熱い食べ物や飲み物が口の中に入ってきた時に、舌は、口の奥の方速やかに移動し逃げます。その後、口の中で熱さが収まってから、舌先や舌の周囲を通って喉へと流し込んでいきます。
一方、猫舌の人では、熱い食べ物や飲み物が口の中に入ってきた時の、この舌の先端の移動が、速やかにできません。すなわち、舌先に、熱いものがすぐに接触してしまうのです。
猫舌って遺伝とか熱さへの耐性ではない!
猫舌か否かを決めるのは、舌の敏感さとか、感受性の違いではなく、熱いものが口に入ってきたときの舌の動きの違いによるものであることが分かってきました。
遺伝的なものでもないです。
人間の口の中のは、50~60度は耐えられると考えられています。 火傷を起こすのは70度を超える食べ物を食べたり、飲んだりした可能性が高いです。
この温度にはあまり個人差はないことなどから、人の舌の熱さへの耐性を鍛えることはできず、あくまでも舌の動きが猫舌に影響を及ぼしていてこの動きは鍛えることができるのです。
熱いものを食べるときに、意識的に舌を奥に引っ込め、特に舌の先に触れさせないように意識することで、猫舌を克服できる可能性があると考えられつつあります。
その動きについて、誰でも簡単にできる方法があります。
その克服方法が・・・
アールタベール法!
森田さんの親友の東海大学・高原太郎教授が考案したそう。
やり方は、英語のアール(R)の巻き舌発音をしながら飲む。舌先が後方へ運動するので、それで先端で迎えに行かないようにできるんです。
・アール(R)という発音をしてみましょう。すると、舌が後ろの方に引っ込みます。
・だから、アールタベールと言いながら、熱いものを食べたり飲んだりすれば、舌が引っ込むので、猫舌を回避できる可能性が高い、とのことです。
・ちなみに、森田先生も、「かなり猫舌でしたが、一週間ぐらいトレーニングしたら猫舌が解消された」と言っています。
スタジオでは、スタッフイチ猫舌だという刈屋プロデューサーが挑戦!
「アールタベール法」をやってみると・・・
「熱いコーヒーも飲めた!」
猫舌じゃない人は、元々この飲み方が実践できてるようです。
ちなみに・・・熱いものを食べたり飲んだりしたときに、上あごをやけどしたことありませんか?(粘膜が剥がれてしまった)上あごは、一番熱さに鈍感なところなんだそうで、熱いものが触れてもわかりにくく、やけどしやすいだそう。
これで猫舌とおさらばできるかもしれません!
火鍋でも小籠包でも食べ放題です!実践してみてください!
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)