振付家 ダミアン・ジャレと彫刻家 名和晃平のコラボによる新作パフォーマンスアート『Mirage [transitory]』が福岡にて開催
2024年9月27日(金)~ 10月6日(日)福岡・THEATER 010にて、『Mirage [transitory]』(ミラージュ [トランジトリー])が開催されることがわかった。
世界的に活躍するベルギー/フランスの振付家・ダンサー、ダミアン・ジャレと彫刻家、名和晃平のコラボレーションによる新作パフォーマンスアート『Mirage [transitory]』を、福岡・博多の複合施設「010 BUILDING(ゼロテン ビルディング)」併設のイマーシブシアター「THEATER 010(シアター ゼ ロテン)にて行う。
ジャンルや形式に捉われず、様々なクリエイターとコラボレーションしながら世界的に活躍するダミアン・ジャレと名和晃平。もともと日本文化に深い関心を寄せていたダミアン・ジャレが、2013年 の「あいちトリエンナーレ」で名和晃平のインスタレーション作品『Foam』に共鳴したことから、その関係は始まった。二人が10年にわたって続けてきたコラボレーションは、科学と神話、彫刻とダンスの境界を超えた表現を生み出している。
最新作となる『Mirage [transitory]』は、これまでのコラボレ ーション三部作 ——死と再生がテーマの『VESSEL(ヴェッセル)』、霧を用いた『Mist(ミスト)』、彷徨うものたちを描く『Planet [wanderer]』(プラネット[ワンダラー])に続く作品として、新たな展開を目指す。
出演には、ギリシャ・アメリカ・オランダ・中国・日本など世界中で活躍す るダンサーたちを招聘。さらに、音楽を元ダフト・パンクのThomas Bangalterが、衣装をテクノロジーと身体の関係性を追求するANREALAGEが制作する。
また本プロジェクトは、今回の福岡公演が海外公演に先駆けての“世界初公開”であり、今後、スイス・ジュネーヴ大劇場でスケールアップしたバージョンへの展開と、ヨーロッパ公演の巡回を予定している。本公演は、そうした継続的な発展へのプロローグとしても位置付けられている。
過去三部作はゆるやかなコンセプトの連続性を持っており、近作の『Planet [wanderer]』では、砂漠や別の惑星といった、荒涼とした環境において彷徨う人々の姿が描かれている。『Mirage [transitory]』では、そんな環境の中で限界を感じた人々が見る幻覚や蜃気楼に焦点が当てられる。 ゆらめく幻が実在するかどうか確かめられないまま、そこに希望を見出すものたち。ダンサーが近づいては離れ、離れては近づきを繰り返しながら、めまぐるしく姿を変容させていく様は、生命の儚さと永 遠性を同時に表現している。
イマーシブシアターならではの、観客とダンサーの距離が近い環境を活用した、ダイナミックな舞台構成にも注目しよう。