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3000万PV「クズ旦那」連載が暴く夫婦の修羅場! 「教育とお金」ですれ違う夫婦が迎えた“衝撃の結末”とは

コクリコ

3000万PV「クズ旦那」連載が暴く夫婦の修羅場! 「教育とお金」ですれ違う夫婦が迎えた“衝撃の結末”とは

3000万PVの人気連載『実録・私の夫はクズ旦那 本当にあったゾッとする話』が電子書籍化。著者・佐野倫子さんが、書籍に登場する実際の夫婦のエピソードをもとに、関係がこじれる夫婦の共通点と本当のパートナーシップを築く対話のコツを解説(全1回)。

【▶画像】【中学受験伴走】冬期講習&直前期 「合格した子」の親がやっていたこと

「一度は好きあった夫婦同士が、ここまでこじれるなんて……!!」毎回そう思わずにはいられないWEBマガジンmi-molletの人気連載「夫婦の選択~結婚生活、幸せですか?~」。

累計3000万PVを突破し、『実録・私の夫はクズ旦那 本当にあったゾッとする話』(2025年10月31日講談社刊)が電子書籍として発売されました。

本書で取り上げられているエピソードのなかでも、とくにコクリコ世代の読者が深く共感するのが「教育価値観の違い」から関係がこじれていく夫婦の姿です。

共著のひとり、教育ジャーナリスト佐野倫子さんに、今作について解説してもらいました。

『実録・私の夫はクズ旦那 本当にあったゾッとする話』 著:佐野倫子・山本理沙/イラスト:井上霞(電子書籍)

教育費を見据えて「家計を整えた」はずが……!?

写真:mapo/イメージマート

【書籍より抜粋】
「産休のタイミングなどを考え、真弓さんから提案して年子で産んだ2人の子どものため、教育資金をきちんと貯めようと導入したお小遣い制。生活費、子どもにかかわることには同額ずつ出したお財布から、日常にそれぞれかかるお金は6万円ずつのお小遣いから、となったそう。

そのころから、良平さん(夫)が目に見えてイライラしはじめました。そして真弓さん(妻)が、共同の生活費財布からお金を勝手に使っているんじゃないかと疑心暗鬼になり、1円単位でレシートと突き合わせるようになったのです」

将来を見据え、協力してお金の仕組みを作ったはずが、そこから関係が大きく崩れていくケースです。家計を「システム化」することで「安心」したかった妻に対し、夫は「監視されている」と感じてしまったパターンですね。

家計や教育資金の話は、信頼関係のバロメーターです。仕組みだけ整えても、納得や共有がないと逆に不信感の温床になります。“数字の透明性”よりも、“気持ちの透明性”を意識することが大切だと3年間、多くの家庭への取材から学びました。

教育費や家計の管理は、家庭の“運営”の問題であると同時に、夫婦の“信頼”の問題でもあります。ここで対話を怠ると、坂を転がるように関係が悪化してしまうのです。

このご夫妻はなんと、疑心暗鬼になった夫が夜更けに妻の財布に手をかけるまでになってしまいました。その衝撃の結末はぜひ、『実録・私の夫はクズ旦那』をお読みいただければと思います。

育児の偏りが“心の孤立”を生む

次に紹介するのは、出産と育児を機に関係が崩れてしまった夫婦のエピソードです。

写真:graphica/イメージマート

【書籍より抜粋】
「とにかく、夫は都合が悪いときはずっとゲームをしているんです。スマホになってからは動画も加わりました。1人目の産後から、ずっとその調子でしたね。子どもが泣いていてもお構いなし。私が新生児育児にナーバスになって、『うっかり世話が行き届かなくてこの子が死んでしまったらどうしよう……』と夜中に情緒不安定でシクシク泣いていても、子どもと私の泣き声が耳に入らないようにと耳栓。ご丁寧にアイマスクも。(中略)

熱心にプロポーズしてきた人と同一人物とは思えません。目の前に解決すべき問題があるのに、決して向き合わない。その姿勢に気がついて、背中がひやっとしました」

育児の負担がどちらかに極端に偏るのは本当に危険です。思いやりのない行動は、相手の尊厳を深く傷つけます。当事者意識をもって育児に関わること。そしてパートナーの精神状態に目を向けることが、家族を守る最大の防御線ですね。私も出産を経験して、そのときの母親の精神状態は、一見恵まれた状況だとしてもやはりハードなものだと感じました。

取材を通して実感したのは、“我慢しすぎず、気持ちを伝える工夫”の重要性です。相手が気づかないことを責めるより、「助けてほしい」と素直に言葉にする勇気を持つこと。夫婦は同じ家に住んでいても、沈黙すれば「他人」になってしまうのです……。

「ここより下はナシ」──中学受験で露呈する教育観の溝

写真:beauty_box/イメージマート

各家庭への取材をしている中、多く寄せられる相談が「中学受験による夫婦の衝突」でした。中学受験にまつわる記事は、数十万以上のPVのものも。やはり中受にまつわるトラブルは、子育て世代からの関心が高いことがわかります。

【書籍より抜粋】
「『ここより下はナシ』と中学受験の各校の偏差値表に線を引け、と夫が言い出したんです。私は夫が育ってきた環境を否定しているわけではないし、むしろ尊敬しています。でも、それは夫ひとりだけの成功例。子どもの教育を考えたときに、再現性があるのかは未知数です。

可能性を広げる方法の話をしているだけなのに……。正直、話し合いが平行線になると感じています」

このエピソードは、中学受験に熱を上げる妻と、「公立で十分」と主張する夫のケース。それぞれの正義がぶつかり合い、会話が「勝ち負け」の構図に変わっていきます。

中学受験をめぐる議論は、単なる進路の話ではなく、実は「生き方」や「価値観」の話なんです。なので、どちらの考えも一理ある。だからこそ、夫婦の議論の前提を、「どんな大人に育ってほしいか」という共通の目的に戻すことが大切になってきます。

そこで夫婦関係を良好に保つために以下3つを提案します。

①“正しさ”より“理解”を選ぶ
相手の意見を論破するのではなく、「なぜそう思うのか」を尋ねる姿勢が、対話の第一歩。教育でも育児でも、価値観のすり合わせには時間が必要です。

②感情を“共有”する習慣を持つ
「忙しい」「疲れた」を理由に感情を押し殺すと、関係は冷めていきます。日々の小さな不安や不満を、安心して話せる空気づくりを心がけましょう。

③“子どもの前で笑い合う”
夫婦が笑顔でいられることは、最高の教育環境です。子どもは親の関係性を通して“人を信じる力”を学びます。お子さんがいるご家庭は、夫婦で笑いあう姿を見せましょう。

───◆───◆───

この本に載っているエピソードは、単なる“すれ違い”の物語ではありません。教育・家計・育児など、日常の小さな選択が、夫婦の関係を試している物語です。その結果、壊れていく夫婦もいれば、再生していく夫婦もいる……。

完璧な夫婦などいません。けれど、話し合い、歩み寄り、再び選び直す勇気があれば、新しい形を探ることができます。教育も結婚も家族も、すべては“選択”の連続。その一つひとつをどう重ねていくか。それぞれの形が記されている本だと言えそうです。

文/佐野倫子

『実録・私の夫はクズ旦那 本当にあったゾッとする話』 著:佐野倫子・山本理沙/イラスト:井上霞(電子書籍)

ウェブマガジン「mi-mollet」で累計3000万PVを達成し、漫画「さよなら私のクズ旦那」(Kiss)の原案ともなった大人気連載が待望の電書化! 実際に各夫婦へリアル取材した、すべて実話のノンフィクション作品です。
以下、掲載エピソードの一例。
◎都心のタワマン在住なのに生活費を全然くれない夫
◎重度障害児がいるのに、外で浮気をくり返す夫
◎「少子化を食い止める」と主張し、婚外子を作りまくる夫
◎夜の寝室で、妻の財布から1000円抜く夫
……etc.

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