身近な波止で釣れる6魚種の【平均寿命と最大サイズ】を知ろう
沿岸でよく釣れる魚たちの寿命や最大サイズについて、視点でまとめてみた。これらの情報は、釣りの計画やターゲット選びに役立つということもないかもしれないが、豆知識的に知っておきたい。しかし前もって言っておくと、魚が本当に何年生きるかは、どうも全般的に不確からしいので、参考までに。
ライトゲーム対象魚の寿命と最大サイズ
まずは、ライトゲームの対象魚からいこう。おおむね「30cm」がランカー級といわれる彼ら。どんな生涯を送るのだろうか。ちなみに筆者はメバルとカサゴについては尺キャッチを達成しているが、何より励んでいる魚種のアジはまだ未到達である。
カサゴ
寿命:約10年
最大サイズ:体長30~40cm
カサゴは、岩礁帯や堤防の隙間にひっそりと身を潜める、根魚の代表格だ。成長は遅めで、10年ほどかけて30~40cmに達する。そのため、釣り人の間では「10年越しの一匹」として、長期的な楽しみを提供してくれる。小さいサイズは殺生無用である。大型になって帰ってくるのを待って再放流推奨だ。
メバル
寿命:約10年
最大サイズ:体長30~40cm
メバルは、夜行性で夜釣りのターゲットとして人気がある。成長は比較的ゆっくりで、10年ほどで30~40cmに達する。その引きの強さと美味な食味から、多くの釣り人に愛されている。根魚の中でも特にじわじわと大きくなる魚種で、30cmに達したサイズに接するのは珍しい。難易度の高いランカーだ。
アジ
寿命:長くて5~7年
最大サイズ:体長50cm
アジは、回遊魚であり、潮に揉まれながら餌をバクバクと食うため、成長が早いのが特徴だ。最長で5~7年ほど生き、最大で50cmに達することがある。沿岸では20cmそこそこがアベレージだが、沖では大物を狙える魅力的なターゲット。限界突破サイズ60cmまではなかなか聞かないが、いそうではある。
沿岸の大型魚の寿命と最大サイズ
続けて、沿岸で見られる大型魚について。彼らは全般に天敵を持たないため、放恣に大きくなっていくが、やはり人間に身長の高いの低いのがいるように、でかいのと、大きくならないやつもいるらしい。
シーバス(スズキ)
寿命:約10年
最大サイズ:体長120cmほど
シーバスは沿岸域での釣りの代表格で、特に夜間の活性が高い。成長は比較的早く、10年ほどで70~80cm、それを超えて1m超えも存在し、果ては120cm以上にも達する。
その引きの強さ。ゲームフィッシュとしての魅力から、多くの釣り人にターゲットとされている。シーバスの寿命ほどわからないものはないと専門家にも言われるほど、基本は長生きするが、一等長生きするものの寿命は不明のようだ。
チヌ(クロダイ)
寿命:約10年
最大サイズ:体長60~70cm
チヌもまた沿岸の大型釣りの代表格で、特に春から夏にかけての産卵期に活性が高まる。成長は比較的遅く、10年ほどで60〜70cmに達する。
その引きの強さと、沖の回遊個体は食味も良いことから、多くの釣り人に愛されている。50cm以上の個体を、何年生きているかわからないということで「年無し(としなし)」という。
タチウオは「長生き魚」
さて、最後に。沿岸のターゲットとしてポピュラーで、もっとも長く生きるのは、コイツに違いない。
タチウオ(太刀魚)
寿命:6~8年(最長で15年の個体も確認されている)
最大サイズ:最大234cm、体重7kg
タチウオは、その細長い体と銀色の光沢が特徴的な魚で、名前の由来もその姿にある。成長は比較的速く、3年で1mほどに達する。最大で234cmに達する個体も確認されており、釣り人の間では「ドラゴン」と呼ばれることもある。水中では細長い魚体を立て佇む姿が特徴的だ。回遊時には横向きに泳ぐ。
ちなみにこのタチウオ、白身の魚なのだが、最近では突然変異種なのか、赤身の魚が見つかるなどしてちょっとした騒ぎになった。その味わいやいかに。生態系の変化なら、今後赤身化していくことも!?
<井上海生/TSURINEWSライター>