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なぜネーミングライツがない? 救急車1回呼ぶコストは? 四日市市議会の一般質問

YOUよっかいち

一般質問のやりとりが続く四日市市議会=四日市市諏訪町

 三重県の四日市市議会は2月28日、一般質問を再開し、外国人集住都市会議からの脱会、市はなぜネーミングライツを実施しないのか、市営住宅の再編、自然を切り崩す太陽光発電の扱いなどで質疑があった。救急車利用の有料化問題、四日市市と旧楠町の合併20年、災害時の道路の管理なども取り上げられた。

 質問に立ったのはフューチャー四日市の加納康樹さん、竹野兼主さん、早川新平さんと、新風創志会の辻裕登さん、石川善己さんの計5人。

〇外国人集住都市会議退会はなぜ

 加納さんは、市が、発足時から加盟していた「外国人集住都市会議」を、議会への説明もないまま2022年度末に退会しており、多文化共生をめざす市の方向に反していないかと質問した。ブラジルなどの日系人が各地で増え、2001年に設立された組織で、最大29市町まで会員都市が増えたが、現在は10余都市に減っている。三重県では鈴鹿市のみが会員に残っているが、津市、四日市市、亀山市、伊賀市は退会しているという。

 市は、外国人との共生は、今では特定の都市に限らず、全国のどこにも共通する課題になっており、南米系が主流だった出身国も最近ではベトナム、ネパールなどアジアの伸びが大きく、会議をめぐる社会情勢が変化したなどと説明。国も全国的な課題として施策を考えるようになったため、会議の意義は認めるものの、会員として活動する必要性はなくなったと判断したという。ただ、退会の説明を丁寧にすべきだったとも答弁した。

〇救急車の出動コストは幾ら?

 加納さんは、救急搬送されたが入院しなかった軽症患者から保険適用外の「選定医療費」7700円を徴収する松阪市の発表が、「救急車の有料化」と騒がれたことに関連し、1回の救急車の出動でコストは幾らかと質問した。市消防本部は、指先を少し切った程度のけがや、酒を飲んで寒気がしたなど、ほとんど症状がない通報は確かにあると説明したうえで、コストについては1件6万円を超える計算になると回答した。消防庁の検討会議では、一部有料化については生活困窮者が救急車を呼ぶことに躊躇してしまう心配があり、現時点で出動費を徴収しているところはないという。市も動向を見ながら慎重に判断すると答弁した。

〇伊勢湾台風資料館で歴史を伝えては

 竹野さんは、市と旧楠町が合併して20年になり、来年2月に記念の催しも企画されているとして、合併の効果や、合併後の施設の適正化によって建物をなくすだけでなく、「伊勢湾台風資料館」などの形で残すことを考えてもよいのではないかと提案した。

 市は、合併によって人口が30万人に達し、保健所をもつことができた、貴重な自然がある吉崎海岸や酒蔵の街並みが市の財産になった、合併特例債は205億円を発行し、震災対策や河川改修などに投じられ、市民の一体感をつくる大四日市まつり、花火大会などにも財源の一部をあてられたなど合併効果は大きかったと答弁した。一方で、伊勢湾台風資料館として施設を残すことには消極的な答弁だった。竹野さんは、伊勢湾台風は災害の歴史の中で忘れてはならないものであり、犠牲者を出さなかったとされる旧楠町の歴史的な状況と合わせ、資料館として歴史を伝える意味はあると再考を求めた。

〇災害時の「道路啓開」は

 早川さんは、能登半島地震を教訓に、災害時に緊急車両などを通すため、最低限のがれき処理や段差修正をして救援ルートを開く「道路啓開」の考え方について質問した。市は、国道1号、国道23号など優先順にルートを開く考え方を述べ、情報収集や避難の拠点になる地区市民センターへの通行を確保していく方針とした。早川さんは、飲み水の備蓄や緊急用トイレの設置などを含め、平時にこそ準備を進めてほしいと求めた。

〇ネーミングライツ導入を

 辻さんは、公共施設に企業名を付ける代わりに対価を受け、施設管理などにあてるネーミングライツについて、市も導入をと求めた。市は、過去の検討で、四日市には素材型企業が多くて効果が少ないと判断されたことや、「四日市」そのものをPRすべきなどの意見もあり、実施を見送ったようだと答弁。現在も広告料金の算定が難しい、ひとつの施設なのに何度も名前が変わる、企業の不祥事があるとイメージが悪くなる、などの課題もあるとした。ただ、人材確保などの面で意味を感じる企業もあり、まずは企業へのアンケートから取り組みたいと答弁した。辻さんは、集合住宅などが増え、自転車が増えている近鉄富田駅周辺の対策なども質問した。

〇環境対策に税の検討できないか

 石川さんは、風致地区にもメガソーラーを設置する計画が始まった現状をとらえ、能登半島地震で崩れ落ちた太陽光パネルの写真が「X」で発信されたことも紹介し、「開発を伴う山林などへのパネルの設置は平地とは区別すべきだ」と意見を述べた。

 そのうえで、宮城県が再エネ導入による土砂災害など安全面の不安や環境への影響を巡る地元との調整が難しい場合、両立をめざす共生促進のための税を導入する取り組みをしていること、岡山県美作市でも、地方税法に基づく法定外目的税で設置面積に応じた太陽光パネル税を課税する議論がされていることを紹介し、四日市市でも太陽光パネルによる自然破壊や環境対策を用途としての法定外目的税について前向きに検討すべきではないかと求めた。

 石川さんは、猫の糞尿などの被害の相談が増えているとして、京都市の動物との共生に向けたマナー等に関する条例を参考に、飼い主への啓発、周辺の理解が進む方策を取ってほしいと求めた。また、市営住宅の老朽化で、現在396戸が募集を停止しており、集約や除却など改善を急ぐべきだと求めた。市は住み替えに抵抗を示す人もいて難しい面もあると説明したが、一方で、古い市営住宅を除却して民間業者に販売して一戸建てができたところ、子育て世代が入る家になり、地域から歓迎された例もあると説明した。石川さんは「虫食い状態の非効率をやめて集約化してほしい」と求め、災害時に被災者支援の拠点にもできる活用法も考えてほしいと求めた。

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