中国「渡航自粛勧告」から1週間経った、東京・浅草を見に行ってみた
中国外務省が中国国民に対して、当面日本への渡航自粛を呼びかけたことを受けて、国内の観光地では動揺が広がっている。ThreadsなどのSNSには中国人観光客が減ったという内容を見かける一方で、とくに変化はないと投稿する人もおり、地域によって反応はさまざま。
私(佐藤)も池袋のガチ中華フードコートに行ってみたのだが、以前は混雑していたお店が、たまたまなのか閑散としていた。それが勧告の影響なのかは不明だが、とにかく私が行ったタイミングではお客さんがいなかった。
では、東京の代表的な観光名所のひとつ、浅草はどうなのか? 渡航自粛勧告が出て1週間を経た平日に行ってみると……。
\\ 浅草寺雷門前はめっちゃ人いた~! //
仮に中国からの観光客が減ったとしても、他のアジア圏や欧米からの人が減っていなさそうなので、変わらず混雑してる様子。ちなみに私が訪れたのは午前11時半頃である。
私も一応観光気分で記念撮影をしておきました。都内在住でも雷門前で写真を撮ると、ちょっと旅行に来た気分を味わえるので、オススメです。
もしや、人が多いのはここだけかな? と思って、仲見世を進んでいくと、全然いるねえ。普段と変わらず。
宝蔵門(仁王門)前はご覧の有様。平日でこの様子だと、週末はすれ違うのが困難なほど人でごった返しているんだろうなあ。ちらほらと中国語らしき言葉も聞こえてくる。どちらからの観光客かはわからないけど、中国の方も結構いる気がするなあ。
伝法院通りの方に行くと、「浅草メンチ」は相変わらずの賑わい。修学旅行生を中心に長蛇の列ができている。その周りの食べ歩きグルメを提供しているお店も盛況だ。
ホッピー通りを抜けて6区の方に来ると、観光客の姿はいくぶん少なくなるけど、これもいつもの光景だな。少なくとも私が確認した範囲では、影響らしきものは確認できなかった。
テレビなどのニュースによると、今回の渡航自粛が長期化すれば地域の経済に影響は出るところもあるようだが、今のところ浅草は、中国以外の地域からの来訪客も多いので、そこまで深刻な影響はないように思う。
そういうわけで、どこに行っても混雑しているので、昼食を食べるのに苦労する。そんなときに私は「喫茶ニューライト」に寄るようにしている。
浅草の老舗喫茶店で、店内にはところ狭しと矢沢永吉さんのポスターが貼られており、店内BGMは永ちゃんオンリー。どっぷりYAZAWAに浸れるお店なのである。
ちなみに店内は全席喫煙可で決済は現金のみ。90分制で、パソコンやタブレット端末の使用は控えるようにとのこと。こういう昔馴染みの硬派な喫茶店、好きなんだよなあ~。
ここで私は「目玉焼き定食」(1300円)を注文。ただの目玉焼きではなく、なんとハムエッグだった! 予想していなかったので、私のテンション爆上がり! やべえ、ハムがついている。しかも納豆と海苔までついてて、マジでご馳走だ!
観光向けのお店が多いのは浅草の魅力のひとつ。その一方で、ここのように古き良き飲食店が多いのも浅草なんだよねえ。観光地ゆえに、国際情勢に客足や売上を左右されることも多いだろう。それでも、地元の人に愛されるお店が末永く続いていくことを願っている。いつまでも変わらないものがある。それも浅草なのだから。
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24