【ウイスキー教養】詳しく解説!ウイスキーの製造工程 『発酵』
前記事では、温水と麦芽を混ぜ、元となる麦汁を作る『糖化』を紹介しました。本記事では、ウイスキーづくり、4つ目の工程である『発酵』を行い、麦汁に酵母を加えて、アルコールを作っていきます!
では見ていきましょう!
発酵
4つ目の工程は「発酵(ファーメンテーション)」です。
糖化してできた麦汁の糖に酵母を加えて発酵させることで、「モロミ」を作ります。
「モロミ」とは、発酵中の麦汁に酵母を加えて発酵させた、アルコール度数が約7~8%液体のことです。
発酵の流れ
1.麦汁を発酵槽(ウォッシュバック)に入れる
2.酵母を加えると、糖をアルコールと炭酸ガスを造り出す
3.発酵中に泡が出るので、泡切り機で調整
4.発酵が終わったら、蒸溜工程へ
発酵槽(ウォッシュバック)の違いによっても以下のように味わいや風味につながってきます。
ステンレス製 :洗浄や微生物管理が容易で、味わいを均一にする点で優れています。
木製 :保温性が高く、発酵に影響を与える乳酸菌も存在するため、ウイスキーに独特の風味を与えてくれる点で優れています。
発酵の期間(3つの段階)
1.酵母が増える(酵母増殖期)
2.糖をアルコールと炭酸ガスに変える(アルコール発酵期)
3.乳酸菌が増えて風味が変化する(モロミの熟成期)
ウイスキーの発酵において、1950年代にウイスキーづくりの特性に合わせて開発された発酵力のある「ディスティラリー酵母」を使うことが主流になっています。他にも、ビールによく使われるブリュワーズ酵母や日本酒酵母、パン酵母を使う蒸溜所もあります。
どの酵母を使うかで、ウイスキーの香りや味が変わります!
終わりに
本記事では、『発酵』についてご紹介しました。
発酵が進み、アルコールが含まれるようになり、ウイスキーに近づいてきました。
次の記事では、モロミのアルコール度数を上げるための『蒸留』をし、長期間熟成させるウイスキーづくりの重要な過程を紹介します!