【体験レポート】進化する老舗酒蔵の銘酒と新鮮地魚料理に舌鼓!2蔵を巡る初夏の千葉・房総プレミアム酒蔵ツアー
千葉県房総地域の2つの老舗蔵を訪ねる「プレミアム酒蔵ツアー」が、2025年6月7日に開催されました。
都内からバスで出発し、御宿町の「岩瀬酒造」と勝浦市の「東灘醸造」を訪問。
今回は酒サムライでもあるフリーアナウンサー・あおい有紀さんがガイドとして同行し、日本酒の知識と地域の魅力を学びながら、地元の美酒・美食を堪能する充実の一日となりました。
あおい有紀さんのトークで、今日一日の期待が膨らみます
岩瀬酒造を訪問:硬水が生む個性際立つ銘酒を体験
最初に訪れたのは、江戸後期創業・300年以上の歴史を誇る「岩瀬酒造」(御宿町)。
この蔵の特長は、全国的にも珍しい“硬水(硬度240)”を仕込み水に用いていること。貝殻層を通ることでミネラルを豊富に含んだ水が、力強くキレのある酒を生み出します。
青空のもといよいよ最初の訪問地 岩瀬酒造の見学。
当日は蔵元・庄野代表のごあいさつののち、杜氏・四宮さんが蔵内を案内。
歴史を感じる梁や窯、整然とした道具類を前に、酒造りのこだわりを丁寧に紹介していただきました。
甑を載せてお米を蒸すための窯。壁にはきれいに整頓された道具が並びます。
歴史を感じる蔵の中には、昔ながらの設備はもちろん、新しくなっている部分も混在しているのが印象的でした。
普段はなかなか入れない麹室にも特別にご案内いただき、発酵の繊細な世界に触れることができました。
見学後は、代表銘柄「i240」シリーズ8種類の試飲を実施。それぞれの特徴を解説いただきながら、参加者はじっくりと味の違いを体感しました。
ずらりと並ぶ「i240」シリーズ。なんと8種類!
岩の井純米大吟醸や古酒のテイスティング、また古酒を使ったオリジナルアイスもありました
また、純米大吟醸や熟成古酒のテイスティング、古酒を使用した“古酒アイス”の販売もありました。
特に、成田ゆめ牧場とのコラボによる古酒アイスに、さらに古酒を追いがけして味わう贅沢なスタイルが大好評。
参加者の多くがその大人な味わいに魅了されていました。
古酒アイスに古酒を追い掛け。芳醇な味わいの古酒とアイスがベストマッチ!
昼食:「白鳥丸」で地魚と酒粕料理のペアリングを体験
続いて訪れたのは御宿の海沿いにある「白鳥丸(しらとりまる)」。
もともと魚屋として営業していたお店を改装し、新鮮な地魚と地酒が楽しめる飲食スペースに。店頭では鮮魚や千葉のお土産も購入できます。
お店の入口で千葉のお土産物や、地元で獲れた鮮魚を販売。お魚丸ごと1匹購入できます。
新鮮なお刺身が贅沢に盛られたお刺身御膳。今回はツアー限定で粕漬焼魚と酒粕チーズケーキつき
日本酒を味わいながらのランチに舌鼓
新鮮なお刺身と日本酒の相性はもちろんですが、岩の井の酒粕を使ったメニューとのペアリングも風味豊かな味わいが相まってお酒が進みます。
ここでしか味わえない「地酒×地元食材」の絶妙なペアリングを楽しむひとときとなりました。
遠見岬神社を参拝:港町・勝浦を一望する癒しの時間
昼食後はバスで勝浦市へ。
港町を歩きながら訪れたのは、高台に鎮座する「遠見岬(とみさき)神社」です。
新緑の中に映える赤い灯篭が美しい石段をのぼります
勝浦の町からも見える、長い階段をのぼっていくと
勝浦の町と港を見渡せる絶景スポットが!
登り切った先にある立派な龍の彫刻が目を惹くご本殿
赤い灯籠が並ぶ石段をのぼり、参拝ののちには勝浦の港を一望できる絶景を堪能。
静かな風と鳥のさえずりに包まれたひとときで、旅の合間に心がほどけていくようでした。
東灘醸造を訪問:海のそばで進化を続ける「鳴海」を体感
最後に訪れたのは、創業160年以上の歴史を持つ「東灘醸造」(勝浦市)。
外房線の線路をくぐった先にある蔵では、杜氏の菊池さん含めてお二人を中心に酒造りが行われています。
奥に見えている外房線の線路をくぐった先に蔵があります
菊池さんは2020年に同蔵へ移籍。これまで名だたる酒蔵で研鑽を積んできた名杜氏です。
当日は、酒造りの工程や使用する酵母の違いなどを資料とともに解説いただきました。
普段はツアーなどは受け入れていませんが、今回特別にご案内いただきます
ひんやりとした蔵の中で、酒造りの行程などを説明
お米の精米歩合に合わせて酵母を替え、個性豊かな味わいを醸す
鳴海5種と「鰹正宗」、猫ラベルの「にゃるか」
試飲では、代表銘柄である「鳴海(なるか)」をはじめ、関東随一のカツオ水揚げ量を誇る勝浦にちなんだ「鰹正宗」、猫ラベルが可愛い「にゃるか」など全7種を飲み比べ。
特に季節限定酒「鳴海の風」は、低アルコールでありながら爽快な飲み口が印象的でした。
ほろ酔い気分で鳥のさえずりを聞きながら、勝浦の潮風を感じるひととき
最後に
今回のプレミアム酒蔵ツアーでは、長い歴史を持ちながらも常に新たな挑戦を続け、「進化」を続ける2つの蔵を訪問しました。
それぞれの個性が光る酒、自然の恵みを活かした料理、そして杜氏や蔵元との心あたたまる交流。
あおい有紀さんの丁寧な解説とガイドとともに、日本酒の魅力をあらためて感じられる、実り多い旅となりました。
日本酒を心ゆくまで堪能する、充実の旅。次回のプレミアム酒蔵ツアーも、きっと忘れられない思い出となるでしょう。
酒蔵プレス編集部プレミアム酒蔵ツアーの最新情報はこちらで掲載しています。
https://premiumsake.jp/
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全国に日本酒蔵は約1200、焼酎蔵は約300、泡盛蔵は約50くらいあります。
酒屋万流、是非訪れてみてください。