今週のヘラブナ推薦釣り場2024【埼玉県・明善谷沼】
桜の開花が始まり、待ちに待った春本番が到来した。冬眠状態から目覚めたヘラが体力の回復を目的に荒食いし、春のビッグイベントの巣離れ~乗っ込みへと突入。この季節になると、普段は目に入らない小川などでも大型ベラやコイが産卵を目的にソ上する光景をよく見かける。今回紹介する埼玉県東松山市にある明善谷沼は、春になると定期的に放流されている新ベラに交じり、地ベラ化した肉厚ベラが強烈に竿を絞り込む。
明善谷沼の概況とポイント
東松山市から嵐山小川付近にはかんがい用の溜め池が多数あり、そこに漁協などでヘラを放流した釣り場が点在する。明善谷沼もそのなかの1つで、毎年12月後半から年明けに新ベラが放流されている。
この釣り場は藻が密集している関係で放流直後は新ベラの数釣りができるが、ひと通り口を使うと藻の中に潜り込んでしまう。そして春先になると、藻の中から出てきて再びエサを追うようになる。地ベラ化した大型も多く、巣離れの時期になるといかつい魚体をした尺上が狙える。
ポイントは大きく分けて、西側にある固定桟橋と北側にあるエン堤の2つ。
桟橋は33席の釣り座がある。エン堤側が釣り座1番で、水深は2本強。南側にいくに従い浅くなり、右角の33番付近の水深は約1m。春先は浅場を魚が回遊するため南側に魚が着く傾向があるが、前述したとおり藻が密集しているので、底の状態がいいポイントには深場でも魚が着いている。
エン堤の水深は2~2.5m。駐車場から少し歩くので、普段は竿を出す人が少ない。桟橋が混雑した時や北寄りの風が強い時に入る人が多い。冬場は沖めに魚が着くので18尺前後の竿で狙う人が多い。どちらかと言うと夏場の宙釣りで実績があるポイント。
釣り方とエサ
これからの時季は大型の釣れる確率が高くなるので、普段から使用している仕掛けよりも宙・底釣りともに若干、太めを使用したほうが安心。
道糸は1~1.25号、ハリスは0.5~0.6号を使う。この釣り場は尺前後のマブナや半ベラが多く、宙釣りのほうがヘラの釣れる確率が高くなる。
宙釣り
これからの季節は両ダンゴでも釣れるようになるが、確実に釣果を上げることを考えるとバラケにウドン系を食わせに使用したセット釣りがお勧め。セットのハリスは上8~10cm下40~55cm、ハリは上がバラサまたはセッサ5~7号、下はリグル3~5号を使う。ウキは足長の場合はボディ4~6cmで、パイプかPCムクトップが使いやすい。
バラケは、粒戦100㏄+とろスイミー50㏄を水150㏄に浸す。それからヤグラやセットアップ、ふぶきなどで調整する。食わせは感嘆の場合、粉10㏄に対し水11~12㏄で作る(計量カップの中で100回くらい練り込む)。
底釣り
上ハリスは30~35cm下40~45cm。ハリはセッサまたはバラサ4~6号。ウキはボディ8~11cmで全長30~35cm前後。トップはパイプがいい。
エサはマッシュが多めに入った両グルテンのほうが、若干だがヘラの釣れる確率が高いようだ。配合例を挙げると、1対1粉末マッシュ40㏄+アルファ21 を60㏄+水100㏄で作る。エサ持ちが悪い時は、アルファ21の比率を多くする。
底釣りはアタリの選別が重要。ズルッやモゾッと入るアタリはマブナや半ベラが多い。戻し後にツンと1目盛前後明確に入るアタリを取ると、本命が釣れる確率が高い。
<週刊へらニュース山野正義/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2024年4月5日号に掲載された記事を再編集したものになります。