『ロード・オブ・ザ・リング』ピーター・ジャクソン監督、新作映画を複数執筆中 ─ ドキュメンタリー作品も引き続き手がける意向
『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』シリーズのピーター・ジャクソン監督が、11年のブランクを経て、新作映画の脚本を執筆中であることを明かした。
1961年生まれのジャクソン監督は、2001年~2003年の『ロード・オブ・ザ・リング』3部作で高い評価を受け、『キング・コング』(2005)や『ラブリーボーン』(2009)を経て、2012年~2014年に『ホビット』3部作を手がけた。しかし、劇映画としては『ホビット 決戦のゆくえ』(2014)を最後に新作を撮っていない。
米の取材にて、ジャクソンは「決して引退したわけではありません。今は3本の異なる脚本を執筆しているところです」とコメント。アンディ・サーキス監督・主演による『ロード・オブ・ザ・リング:ザ・ハント・フォー・ゴラム(原題)』の脚本・製作に携わっていることにも言及したが、3本のひとつが『ザ・ハント・フォー・ゴラム』なのか、さらに別の企画が3本進行しているのかはわからない。ジャクソンがそれ以上の詳細を口にしていないためだ。
劇映画を撮っていない11年のあいだに、ジャクソンは第一次世界大戦の記録映像からなるドキュメンタリー映画『ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド』(別邦題『彼らは生きていた』)(2018)や、約8時間におよぶビートルズの長編ドキュメンタリー『ザ・ビートルズ: Get Back』(2021)を製作。2023年には、“ビートルズ最後の新曲”として発表された「ナウ・アンド・ゼン」のも手がけていた。
今回、ジャクソンは「ドキュメンタリーの製作は楽しかったし、ビートルズのさまざまな作品に関われたこともすばらしかった。おそらく今後も続くでしょう」と述べ、継続的にドキュメンタリー作品にも関わる意向も示している。
ただし、ジャクソンが現在もっとも注目しているのは、故郷ニュージーランドにかつて存在した巨大鳥類ジャイアントモアを蘇らせるプロジェクトだ。アメリカのバイオテクノロジー企業・コロッサルに自ら投資し、「私が作れる映画と同じくらい、いやそれ以上にエキサイティング」なプロジェクトだと説明。「たくさんの映画を作ってきましたが、ジャイアントモアの復活は現時点で何よりも興奮するものになると思います」と熱を込めて語った。
今後ジャクソンが手がけるフィルムメイカーとしての新作は、監督業ではないが、2027年12月に米国公開予定の『ロード・オブ・ザ・リング:ザ・ハント・フォー・ゴラム』となりそうだ。同作はJ・R・R・トールキン著『指輪物語』に基づき、『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムを「旧3部作に近い雰囲気で掘り下げる」作品になるという。プロットやゴラム以外の登場人物は明かされていないが、撮影は2026年上半期にも開始される見込みだ。
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