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バルミューダは非常事態を脱せるか 2023年12月期決算は20億円の最終赤字

セブツー

家電製品の「バルミューダ(BALMUDA)」を展開するバルミューダは2月13日、2023年12月期通期決算を発表した。売上高は130億1100万円(前年比26.1%減)、営業利益は13億7500万円の赤字(前年は7500万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億7100万円の赤字(同300万円)と減収減益だった。

バルミューダは2021年に携帯端末事業に参入し、5Gスマートフォン「バルミューダフォン(BALMUDA Phone)」を開発・発売したものの、売上不振で2023年5月に撤退。この撤退に伴い第1四半期に計上した特別損失を加えて約20億円の最終赤字だった。

昨年11年の2023年12月期の第3四半期決算発表時には、「今は非常事態だと考えており、まずは最速での黒字化を目指します」としていたバルミューダだが、来期は最も得意としている家電カテゴリーで積極的に製品を投入していくことで巻き返しを図る。新製品として2月20日にトースター「リベイクトースター(Rebaker)」、3月19日に扇風機「グリーンファン スタジオ(GreenFan Studio)」を発売し、下期にも新製品の発売を複数予定している。

さらに、製品の積極投入に加えて、黒字転換への対策として、売上総利益の改善、固定費の圧縮をあげている。レンジやトースターなどの主力商品は現在の為替水準で利益が出るようモデルチェンジしており、売上総利益率は改善に向かっている。固定費も2022年に213人だった人員を2024年3月末までに約3分の2となる約140人にまで削減する。これにより人件費は前年比で約24%減の10億6000万円まで削減できるとしている。

これらの対策を踏まえて、2024年12月期通期の業績予想は、売上高は132億円(前年比1.4%増)、営業利益は1億5000万円(前年は13億7500万円の赤字)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億円(同20億7100万円の赤字)とし、黒字転換を目指すとしている。

携帯端末事業は失敗に終わったものの、バルミューダの積極的なチャレンジ姿勢は評価できる。現在も小型風力発電機の開発と将来的な普及を目指して、さまざまな実験に取り組んでいる。2023年9月にはJAXA(宇宙航空研究開発機構)で風洞実験を実施するなど、さらなる技術確立を目指している。バルミューダが非常事態を脱し、来期は黒字転換することを期待したい。

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