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塀の穴に潜んで怯えていた猫が、やさしい男性に出会って幸せをつかむ 米国

ねこちゃんホンポ

塀の穴の中で暮らす猫

画像はイメージです

米国アリゾナ州に住むSpencer Tawesさん(29歳)は、数週間前から路上の「塀にできた、狭くて丸い割れ目の中」に猫が潜んでいるのに気づいていました。

「この地域には野良猫がたくさんいますが、どうもこの猫はだれかに捨てられたようです。だって、わたしのことを怖がってはいるものの、餌を差し出すと逃げずにその場所にじっとしているからです」と彼。

その猫の毛並みはふさふさと長く、あまり痩せてもいません。病気もないようです。でも小さな塀の穴に隠れたまま、ずっと悲しそうな表情を浮かべていました。

気になったSpencerさんは、猫のようすを録画してソーシャルメディアに投稿しました。毎日ビデオを更新していくうちに、彼は「この猫をどうしたらよいのか」と悩むようになったといいます。この猫は小さな塀の穴の中で1ヵ月以上も暮らしていたのです。

「獣医でスキャンすれば、体にマイクロチップが埋め込まれているかもしれない」と思い、餌を与えて猫の信頼を得ることにしたのです。

徐々に慣れてきた猫

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「やがて、猫はぼくに体を撫でさせてくれるようになり、甘えるそぶりも見せ始めました」と話すSpencerさん。

2025年10月2日に自身のアカウントに投稿した動画で、彼は「初めて出会ったころの猫」の映像を紹介しています。猫は穴の中で縮こまり、悲しげな表情で押し黙っており、彼を警戒してじっと目を見張っていました。その後、塀の穴のようすが変わっていく過程が映っています。暖かい毛布とドライフードの入った皿が近くに置かれ、喜んで餌を食べる猫。でもSpencerさんが近づきすぎると、たちまち穴の中に隠れてしまいます。

次の動画では、この猫がSpencerさんにどんどん慣れていくようすが映し出されます。近づきすぎてもすぐには逃げなくなり、むしろじっと見つめ返すようになりました。

彼はこのとき、決心しました。「この猫を家族にする」と。

家族に迎えられ、落ち着いた毎日

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そして最新の動画では、キャリーケースに入った猫が彼の自宅にいるようすが映っています。猫はまだ用心深そうですが、比較的落ち着いて周囲を見回しています。やがてSpencerさんに近づいた猫が頭を撫でてもらいました。その後猫がベッドの上でリラックスして横たわっている姿も紹介されています。まるで生まれてからずっとそこにいるかのようでした。

Spencerさんによると、この猫を自宅に迎えてから2ヵ月が経ち、「何度か獣医に診てもらった後はすっかり健康になりました」ということです。

「とてもおしゃべりで愛情深く、抱っこが大好きな猫です。まるでぬいぐるみのように、抱き上げてどんな場所に置いても、まったく抵抗せずにされるがままになっています。わたしの胸に載って狂ったようにゴロゴロと喉を鳴らすのです。こんな猫は初めて見ました」と話すSpencerさん。

ソーシャルメディア上でこの動画は27万回以上再生され、7万件近くの「いいね!」を獲得しました。彼がネット民に向けて名前を募集したところ、「Angel」や「Bilbo」「(塀の中に住んでいたから)Wally」などの案が寄せられました。最終的にSpencerさんが決めた名前は「Cheese Curd」(略してCheeseまたはCheesy)です。というのも、この猫が潜んでいた塀はチーズを使ったファストフード店の前だったからです。

毎年、アメリカ全土で何百万頭もの動物が保護施設やシェルターに収容されています。全米動物虐待防止協会(ASPCA)によると、2024年だけでも580万頭の犬と猫がシェルターに収容されました。その約60%が迷子の犬猫だったといいます。

出典:Man Discovers Stray Cat Living in Hole in the Wall—Then Everything Changes

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