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行列ができる目黒『こんぴら茶屋』で名物牛かれーうどんランチ。太い自家製麺にカレーがよく絡む!

さんたつ

目黒 こんぴら茶屋

目黒駅から目黒通りを白金方向に3分ほど歩いたところにある『こんぴら茶屋(ちゃや)』。カレーうどんの名店として知られている。これまでメディアには幾度となく取り上げられ、芸能人にもファンが多い。ランチタイムは年中行列ができていることがほとんどだが、店の前を通りかかるだけで、カレーの香りが胃を刺激して、少しぐらい待っても『こんぴら茶屋』のカレーうどんが食べたいと思わされるのだ。

こんぴら茶屋(こんぴらちゃや)

10年以上、試行錯誤を繰り返し誕生した看板メニュー「牛かれーうどん」

目黒通り沿いにあるお店は、黄色いのれんが目印。

創業は1983年。創業者は讃岐うどんの本場・香川県出身で、東京で讃岐うどんの味と魅力を広めたいと今の場所に店を開いた。店名の『こんぴら茶屋』は、創業者の生家が「こんぴらさん」として親しまれる金刀比羅宮のそばにあることから名付けたという。出汁の効いたかけうどんやきつねうどん、天ぷらうどん、冷たいざるうどんなどの一般的なうどんのメニューが創業当時から今もある。

店の代名詞ともなっている牛かれーうどんは、訪れる人の8割以上が注文する。しかし、お店を開いた当初から牛かれーうどんが店の名物だったわけではない。

オープンからしばらくのちに、創業者が賄いとしてうどんにカレーをかけて食べたことがきっかけとなり、自家製麺に合うようにカレーの研究を開始。なんと10年以上にわたって試行錯誤を繰り返して、今のようなとろみのあるカレーうどんにたどり着いた。その牛かれーうどんが人気となって、行列のできるお店となったのは2000年代になってからのことだ。

特製和風出汁を使ったカレーに合う餅を特注

毎日製麺するうどん。

讃岐うどんといえば、麺の強いコシが特徴。材料は小麦粉と塩、水だけで、小麦は香川の製粉所に『こんぴら茶屋』だけのブレンドを依頼して送ってもらっている。その小麦で作る自家製麺は太め。「カレーに合うようにしているので、極太と言ってもいいぐらいの太さです」と店長の鈴木康生(やすお)さん。ゆで時間は20分もかかるが、作り置きはしないようにしている。行列ができる店だけに、ランチタイムは常に麺をゆでているような状態だ。

厨房で1〜2人前ずつ調理されていく。

出汁は、いりこと昆布とかつお節でとっていて、さらに小豆島の醤油を使っている。その出汁はもちろんかけうどんにも使うし、カレーうどんのカレーにも使っている。この出汁が、『こんぴら茶屋』のカレーうどんをおいしくする重要な要素だ。

店長の鈴木康生さん。

カレーには玉ねぎと牛肉が入っていて、青ネギがトッピングされているのが基本の牛かれーうどん。またカレーにはレギュラー(中辛)とホット(辛口)がある。

「みなさん、お好きなようにトッピングを選んでいただいています。生玉子か温泉玉子を入れて、辛さを中和される方もいます」

餅入り牛かれーうどん1690円。餅は半分の小もある。

「当店自慢の餅メニュー」とメニューに書かれている、餅入り牛かれーうどんも人気メニューのひとつ。和菓子店に依頼して、福島産の餅米、こがね米をせいろで蒸して作ってもらっている餅をこんがりと網焼きにして牛かれーうどんにのせている。「お餅はトロッとして、人気があります」と鈴木さん。

特注の餅が入った餅入り牛かれーうどん。丼そのものが大きくてインパクトがあるが、その表面積の3分の1程度を占める大きな餅。カレーから漂うスパイスの香りと焼き餅の匂いが食欲を刺激する。

レギュラーのカレーは、食べやすい辛さ。とろみが強いので麺にしっかり絡み、太くてもっちりした麺に負けていない。程よく煮込まれた玉ねぎの甘さや柔らかな牛肉の味わいも同時に感じられる。

食べ応えのある大きな餅!

存在感たっぷりの焼いた餅は、箸でつまんだだけで伸びて柔らかな食感がカレーともよく合う。焼き色がついた部分の味わいもいい。

オーダーの前に勧められたのがライス。「麺を食べたあと、スープが余るんですよね。それでご飯を追加してもらって、丼の中でカレーリゾットのようにして、麺とご飯の2段階で召し上がってみてください」とのこと。ライスは福神漬け付きで、レギュラーサイズが240円、小サイズが190円だが、ランチタイムには一律190円とお得だ。

カレースープにご飯を入れる。間違いないおいしさ。

カレーのスープが残った器に、ご飯を入れて食べるうまさは言うまでもない。食べ進むと、麺の切れ端が隠れていて、ご飯とは異なる柔らかさと甘みがアクセントとなり、小麦の麺と米、どちらにも合うカレーのおいしさを改めて感じる。

季節限定メニューも豊富!回転率が高く、夜遅くまで営業する使い勝手のいいお店

春夏限定の揚げなす&チーズ牛かれーうどんは1590円。

卵にコーンにチーズなど、トッピングの種類も豊富。うどん専門店らしく天ぷらうどんも好評だ。季節ごとの限定メニューがあり、10月はパンプキン牛かれーうどん、冬にはチーズ入りポパイの牛かれーうどん、夏は冷たいサラダうどんも人気だ。

お店は11時にオープンして23時まで休憩なし。ランチタイムには周辺のオフィスビルで働く人が多くやってくる。うどん専門店だけあって、食べ終わると席を立つ人も多く、スタッフさんたちもキビキビと対応しているので回転が高いことも知られている。

京都『一休堂』の一味と七味。七味は、レンゲにすくった牛かれーうどんのルーに入れると香りが際立つ。

一方で、ランチタイムに待ちたくないと考える人は、わざと休憩時間をずらして訪れ、ゆっくりカレーうどんを楽しんでいく。そのため一般的なランチタイムを過ぎた頃に店内がいっぱいになることも少なくない。

夜遅い時間までやっていることから、お酒を飲んだあとや周辺で行われたイベント後に訪れて、締めにうどんを食べる人もいる。週末や学校が休みの時期は家族連れ、最近は外国人観光客もカレーうどんを食べにやってくる。カレーうどんが食べられる店としてはもちろん、目黒の頼れる食事処としても覚えておきたい。

こんぴら茶屋(こんぴらちゃや)
住所:東京都品川区上大崎3-3-1 坂上ビル/営業時間:11:00~23:00/定休日:無/アクセス:JR・私鉄・地下鉄目黒駅から徒歩3分

取材・文・撮影=野崎さおり

野崎さおり
ライター
2016 年よりライターとしての活動を開始し、複数のweb媒体で食べ物やお出かけネタを中心に執筆。おいしいものはもちろん、作る人とその背景に興味あり。都内をバスか徒歩で移動するのが好き。

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