安産祈願にも!? 祇園祭限定の老舗和菓子屋による「夏の和菓子」【京都市中京区】
コンチキチンのお囃子の音が聞こえてくると、京都の長い夏が始まります。豪華絢爛な山鉾が建ち並び、提灯に灯りがともる宵山の夜。あの独特の熱気と高揚感は、何度体験しても心躍るものですよね。
そんな祇園祭の大きな楽しみのひとつが、この期間にしか味わえない特別なグルメ。たくさんの屋台やお店が限定メニューを出す中、「これは絶対に食べておきたい!」という逸品があります。
そこで、きょうとくらすライターがおすすめする“祇園祭に食べたいグルメ”をご紹介。
今回は、ライター・中村ゆかが、占出山町の会所にて販売される『大極殿本舗』の『吉兆あゆ』をご紹介。前祭の宵山期間のみ購入可能で、京都の夏を感じる特別な逸品。祇園祭ならではのお菓子を探している方は要チェックです!
安産のご利益があるといわれている「占出山」で限定販売
祇園祭前祭の宵山期間(7月13日夕方ごろ~16日)にのみ、占出山町の会所で販売されている『吉兆あゆ』(1包 1,800円)。1885年創業の老舗和菓子屋『大極殿本舗』によって作られている祇園祭限定の和菓子です。
『占出山』は、古くから安産の神として信仰されている神功(じんぐう)皇后を御神体とする山鉾で、神功皇后が肥前国松浦で鮎を釣って戦勝の兆としたという故事から、『鮎釣山(あゆつりやま)』とも呼ばれています。
この『鮎釣山』の名にちなみ、鮎を象った『吉兆あゆ』が占出山ゆかりのお菓子として販売されているのだそう。
占出山の会所では安産のおまもりや腹帯も授与されています。妊娠中の方自身が拝受されることはもちろん、出産を控えている方への贈り物としても人気の授与品なので、『吉兆あゆ』と併せてチェックしてみてくださいね。
「吉兆あゆ」はどんなお菓子?実際に食べた感想
占出山町の会所で販売されている『吉兆あゆ』は、高級感ある竹の皮で包まれ、まるで祇園祭の粽のようなフォルム。
1包5個入で、それぞれ個包装されています。
カステラ生地を折りたたみ、鮎のフォルムやエラのかたちが成形されています。
鮎のかたちのお菓子は他にもたくさん見かけますが、エラを焼印ではなく生地自体で表現しているのは珍しいですね! 職人技を感じる仕上がりです。
中にはもちもちの求肥がみっちりと詰まっていて、しっかりとした食べ応えがあります。卵のコクを感じる香り高いカステラ生地はしっとり&ふかふか。
子どもから大人まで大好きな味わいで、和菓子が苦手な人でもおいしくいただけるお菓子だと感じました。
「若あゆ」として「大極殿本舗」でも購入可能
竹の皮に包まれ、『吉兆あゆ』として販売されているのは前祭の宵山期間のみですが、それ以外の期間にも『大極殿本舗』本店では『若あゆ』(1個 324円)として同商品が販売されています。
こちらはバラ売りもされているので、宵山期間中に占出山町に行くことが難しい人は店舗での購入も検討してみてくださいね。
商品詳細
大極殿本舗 吉兆あゆ
販売場所:占出山町 会所
住所:京都府京都市中京区錦小路通烏丸西入占出山町
販売期間:2025年7月13日(日)夕方〜7月16日(水)
※『若あゆ』としては大極殿本舗本店でも購入可能。9月上旬ごろまで販売予定。無くなり次第終了。
ライター・中村ゆかのひとこと
占出山は、山鉾巡行のくじ順が早いとその年はお産が軽いといわれていますが、今年の占出山のくじ順は山の1番目!(長刀鉾はくじ取らず) 身近に妊娠中の方がいる人は、ぜひ情報をシェアしてくださいね♡
写真・文/中村ゆか
【画像】中村ゆか
※この記事は取材時点の情報です。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
※文中の価格はすべて税込みです。
※画像は昨年以前に撮影したものです。