多摩モノレール検討会 街づくり素案発表 交流人口増狙い 意見求む〈町田市〉
多摩都市モノレールの町田方面への延伸に伴う街づくりについて議論を重ねてきた検討会は先月、構想の素案を発表した。多摩市の多摩センター駅から、小野路や野津田、団地エリアなどを経て町田駅につながるルートに関するもので、検討会に名を連ねる町田市の担当者は「沿線地域の特性を生かした街づくり計画になっている。モノレールが通ることによって新たな交流が増えればと考えている」と話している。
多摩都市モノレールはJRや私鉄各線などが多摩地域を東西に結ぶなか、南北をつなぐ公共交通機関として1990年代後半に開通。多摩センター駅から、東大和市までの約16キロをつなぎ、現在は地域住民の足として定着している。
22年には瑞穂町の箱根ヶ崎方面への延伸計画が発表され、町田方面に関しては約16キロに及ぶルートがモノレールを運営する東京都などで構成される団体により選定されている。延伸ルートでつながる町田・多摩両市は有識者などと共にモノレール開通後の沿線まちづくりについて話し合う検討会を発足し、昨年12月の素案発表に至った。「モノレールに乗り、これまで町田に来たことがなかった人にも足を運んでもらえるようになればと考えている。みどりなど、沿線地域の特性を生かした街づくり計画。交流人口の増加につながれば」と町田市の担当者は話す。
「早期に」
一方、町田方面延伸ルートの早期建設着工を呼びかける町田商工会議所の都市整備・まちづくり委員会で委員長を務める江成勝敏さんは「近隣の都市でも新しい開発計画が進んでいる。町田がより発展していくためにもその競争に先んじていく必要性を感じている」と力を込め、「署名を多く集め、モノレールの早期開通の機運を高めていきたい」と意気込んでいる。
19日まで
検討会は今後、まちづくり構想・素案に関する意見を1月19日(金)まで市民らに求め、集まった声を参考に固めたものを3月に発表する予定という。都の担当者は「事業化への検討材料になるもの」とし、その後のスケジュールに関しては未定としている。素案への意見提出方法は町田市のHPなどを参照のうえ。町田市役所などで閲覧もできる。