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「たこ焼きはもちろん、たこ焼き器を使えば、一口サイズのパーティーメニューも簡単にできますよ」と教えてくださったのは、食育を推進するNPO「食育暮楽部（くらぶ）」を運営する森野恵子先生です。クリスマスにもおすすめのアレンジメニューと、たこ焼きに加えたい子どもの成長に役立つ食材を紹介します！

たこ焼き器の選び方

子どもといっしょにつくるなら、どのタイプ？

たこ焼き器には、ホットプレートタイプで熱源が電気のもの、カセットコンロタイプで熱源がガスのもの、鉄板でガスコンロやIH調理器、カセットコンロに載せて使うものがあります。

子どもといっしょにつくるなら、火を使わない電気式のほうが安全性が高いでしょう。温度調節機能がついているものなら、焼き加減の調整も簡単です。
ガス式は火力が高く、具材に火が早く通るので、素早く調理できます。火力が高い分、焦げないように注意が必要です。

穴の数も12個ほどのものから、30個一度に焼けるものまでさまざまです。1〜2人で食べるなら12個ほどのサイズで、3人以上なら18〜24個ほど焼けるものがおすすめです。
また、ホットプレートタイプのもの、カセットコンロタイプのものは、プレートが外れるものを選べば、丸ごと水洗いできるので、手入れがしやすいです。

たこ焼き器でパーティーメニュー5選

たこ焼き器でつくるメニューは一口サイズで食べやすく、コロッとしたかわいい見た目に仕上がるので、パーティーにぴったりです。みんなでわいわいしながらつくるのも楽しいですね。

そして、たこ焼き器での調理は種類や材質により加熱時間が変わります。火加減は弱火から始めて様子を見て、しっかり具材の中心まで火が通るようにしましょう。油を入れすぎたり、具材に水気が残っていたりすると、油がはねる原因になるので気をつけてください。

また、加熱したたこ焼き器に手が触れないように気をつけましょう。具材を返すときは、たこ焼き用のピックや金串、竹串を使います。けやがやけどには十分注意し、必ず大人がいっしょに調理します。

ホットケーキミックスのミニカステラ

［材料（36個分）］
ホットケーキミックス　150g
卵　1個
牛乳　100mL
粉糖　適量
サラダ油　適量

［つくり方］
①　ボウルに卵を割り入れ、よく溶き、牛乳を入れる。
②　①にホットケーキミックスを入れてよく混ぜ、生地をつくる。
③　たこ焼き器を弱火であたため、サラダ油を引き、一度火を止める。
④　穴の8分目まで②を流し入れて、弱火で焼く。
⑤　④のふちが固まってきたら、たこ焼き用ピックなどで穴にそってくるっと回して引っくり返す。くるくると回しながら、焼き色をつける。
⑥　できあがったら器にのせ、粉糖をかける。

森野先生のおいしくなるアドバイス

生地を流し入れたときに、ドライフルーツやあんを入れると、よりおいしくなります。小さく切ったソーセージを入れると、アメリカンドッグ風になります。

餃子の皮のピザ

［材料（30個分）］
餃子の皮　30枚
ピザ用チーズ　100g
ピザソース　100g
コーン（缶）　50g
ミニトマト　7〜8個　
ドライバジル　適量
サラダ油　適量

［つくり方］
①　ミニトマトは洗ってヘタを取り、4等分に切る。
②　コーンはざるに上げて、水気を切る。
③　たこ焼き器を弱火であたため、サラダ油を引き、一度火を止める。
④　穴にそわせるように餃子の皮を置く。
⑤　④に①と②、ピザソースを入れ、ピザ用チーズをのせる。
⑥　ふたをして弱火で10分弱焼く。ふたがない場合は、アルミホイルをのせる。
⑦　ピザ用チーズが溶けて、中まで火が通ったら皿に盛りつけ、ドライバジルを振る。

森野先生のおいしくなるアドバイス

たこ焼き器に餃子の皮を置くときは、やけどに十分注意しましょう。赤と緑のピーマンを刻んで入れて焼き上げれば、クリスマスカラーの一口ピザができあがります。

冷凍パイシートのキッシュ

［材料（24個分）］
冷凍パイ生地シート　2枚
卵　2個
牛乳　100mL
塩　少々
コショウ　少々
ピザ用チーズ　50g
ウインナー　2〜3本
玉ねぎ　1/4個
しめじ　少量
サラダ油　適量
ドライパセリ　適量

［つくり方］
①　冷凍パイ生地シート1枚を、12等分に切る。
②　ボウルに卵を割り入れ、よく溶き、牛乳、塩、コショウを入れて混ぜる。
③　ウインナー、玉ねぎ、しめじを細かく切る。
④　フライパンにサラダ油を引いて③を炒め、塩とコショウで味を調え、冷ましておく。
⑤　たこ焼き器にサラダ油を引いて、①を穴に入れて中央をくぼませる。
⑥　⑤に④を入れ、②を流し、ピザ用チーズをのせて、ふたをして弱火で10分弱焼く。ふたがない場合は、アルミホイルをのせる。
⑦　ピザ用チーズが溶けて、中まで火が通ったら皿に盛りつけ、ドライパセリを振る。

森野先生のおいしくなるアドバイス

具材をバナナとチョコレートにすれば、デザートキッシュになります。あんこを入れて、和風にするのもおすすめです。ほかにもさまざまな具材でつくってみてくださいね。

枝豆やコーンを使った焼きシュウマイ

［材料（30個分）］
シュウマイの皮　30枚
豚のひき肉　200g
長ネギ　100g
枝豆（冷凍）　適量
コーン（缶）　適量
塩　適量
コショウ　適量
しょうゆ　小さじ2
料理酒　小さじ2
ごま油　小さじ1
片栗粉　小さじ2
サラダ油　適量

［つくり方］
①　長ネギをみじん切りにする。枝豆は解凍して、さやから出す。コーンはざるに上げて、水気を切る。
②　豚のひき肉にみじん切りにした長ネギと塩、コショウ、しょうゆ、料理酒、ごま油、片栗粉を加えてよく混ぜる。
③　たこ焼き器にサラダ油を引き、穴にそわせるようにシュウマイの皮を置く。皮の中央にスプーンで②を入れて形を整え、枝豆とコーンをのせて軽くおさえる。
④　弱火で3分ほど焼き、皮に焼き目がついたら、水（分量外）を入れ、ふたをして弱火で6分ほど蒸す。ふたがない場合は、アルミホイルをのせる。
⑤　竹串などを刺して、中まで火が通ったことを確認したら、ふたを外して焼き、水気を飛ばす。

森野先生のおいしくなるアドバイス

たこ焼き器を使うと、シュウマイの成形が簡単にできます。皮がパリパリしたおいしいシュウマイができあがりますよ。シーフードミックスを入れれば、海鮮シュウマイができます。クリスマス風に、赤と緑のピーマンをトッピングしても良いですね。中までしっかり火を通しましょう。

カラフル食材のアヒージョ

［材料（4人分）］
オリーブオイル　150mL
ニンニク　1片
塩　少々
ドライバジル　適量
ウインナー　4本
小エビ　12個
ブロッコリー　小房に分けたもの　12個
ミニトマト　12個
マッシュルーム　12個

［つくり方］
①　ウインナーを一口サイズに切る。
　　小エビを洗ってざるに上げ、水気を切る。
　　小房に切り分けたブロッコリーを洗い、ざるに上げて水気を切る。
　　ミニトマトはヘタを取り、洗ってざるに上げ、水気を切る。
　　マッシュルームはキッチンペーパーで汚れをとり、石づきを切る。
　　ニンニクはみじん切りにする。
②　ボウルにオリーブオイル、ニンニク、塩、ドライバジルを入れて、混ぜ合わせる。
③　たこ焼き器の穴に、②を1/3ほどの高さまで入れて加熱する。
④　③が温まってきたら、①の具材を穴に入れ、時々返しながら加熱する。中まで火が通ったらできあがり。一口大に切った食パンやクラッカーなどにのせる。

森野先生のおいしくなるアドバイス

具材はしっかり水気を切って、油がはねないように気をつけましょう。焼いた食パンを一口大に切っておいて、火が通った具材をのせて食べるのもおすすめです。具材を食べ終えたら、残ったオイルをパンにつけて食べれば、おいしくて無駄がありません。

たこ焼きに加えて栄養もおいしさもアップする食材4選

おやつにもぴったりのたこ焼きは、材料を常備していつでもつくれるようにしておくと便利です。つくればつくるほど上手に焼けるようになるので、子どもが料理を楽しむきっかけにもなります。

基本のたこ焼き

［材料（30個分）］
たこ焼き粉　150g
卵　1個
水　450mL
ゆでダコ　100g
青ネギ　2本
たこ焼き用ソース　適量
マヨネーズ　適量
かつお節　適量
青のり　適量
天かす　適量
紅しょうが　適量
サラダ油　適量

［つくり方］
①　ゆでダコを一口大に切る。青ネギは小口切りにする。
②　ボウルに卵と水を入れて溶き、たこ焼き粉を入れて混ぜ合わせて生地をつくる。
③　たこ焼き器を弱火であたため、サラダ油を引き、一度火を止める。
④　③に②をたっぷり流し入れ、①と天かす、紅しょうがを入れる。
⑤　弱火で2分ほど焼き、生地が白くなってきたら、たこ焼きピックなどで穴の周りの生地を寄せて、さらに2分ほど焼く。
⑥　生地が固まってきたら、穴にそってたこ焼きピックなどでたこ焼きをくるっと回し、引っくり返す。
⑦　くるくると回して丸く焼く。
⑧　中まで火が通ったら器に盛り、たこ焼き用ソース、マヨネーズ、かつお節、青のりをかける。森野先生のおいしくなるアドバイス

生地を流し入れたら、焼けて固まってくるまでは生地をさわらないようにしましょう。ある程度固まってから引っくり返したほうがうまく焼けます。

たこ焼きに加えて健康アップ食材

いつもの具材に加えて、成長期の子どもに必要な栄養がとれる食材も入れましょう。子どもが苦手な食材も、たこ焼き用ソースやマヨネーズなど、たこ焼きの味付けで、抵抗なく食べられるかもしれません。

チーズでカルシウム

チーズは子どもの成長に欠かせないカルシウムが豊富です。ピザ用チーズや細かく切ったスライスチーズを、たこ焼きの生地に混ぜて焼きます。

緑黄色野菜でビタミン

緑黄色野菜には、体内でビタミンAに変わるβ-カロテンやビタミンC、葉酸、ミネラルなどが豊富です。ブロッコリーやにんじん、パプリカ、ピーマンなどを細かく切り、さっとゆでてからゆでダコといっしょに加えます。

豚肉でビタミン

ゆでダコの代わりに、一口サイズに切った豚肉もおすすめです。豚肉はビタミンB群や鉄分が豊富なので、疲労回復や貧血の予防に役立ちます。また、タンパク質もとることができます。豚肉を入れる場合はキャベツも刻んで入れると、一口サイズのお好み焼きになります。

サバの水煮でDHA・EPA

サバには良質なタンパク質をはじめ、DHA（ドコサヘキサエン酸）やEPA（エイコサペンタエン酸）といった、体内で合成することができない栄養素が多く含まれています。サバの水煮缶を使えば、これらを簡単に取り入れることができます。サバの水煮の水気をよく切って、たこ焼きの具材に加えてみてください。

今回は、たこ焼き器を使ったパーティーメニューと、いつものたこ焼きに加えて栄養価がアップする食材を紹介しました。おいしさと栄養が一口サイズにたっぷりつまったメニューを、ぜひお子さんといっしょにつくってみてくださいね。