歴代巨人投手の通算勝利数ランキング、菅野智之が江川卓を抜いてTOP10入り
2024年は15勝3敗と復活した菅野智之
2024年は4年ぶりのペナント奪回に成功した巨人。その要因のひとつが、昨季のチーム防御率3.39から今季2.49と大きく改善された投手陣にあることは言うまでもない。
3年連続12勝とフル回転した戸郷翔征とともに目立ったのが、昨季の4勝8敗から今季15勝3敗と見事な復活を果たした菅野智之。最多勝と最高勝率(.833)の二冠に輝いた。
プロ12年間で9度の2桁勝利を挙げ、最多勝4度、最優秀防御率4度、最多奪三振2度、最高勝率2度の輝かしい実績。通算276試合登板で136勝74敗、防御率2.43の実績を引っ提げ、来季はメジャーリーグに挑戦することを決断した。
多くの名投手を輩出してきた巨人の球団史上では、あの江川卓を抜いて歴代10位に浮上。改めて通算勝利数を振り返ってみよう。
トップは221勝の別所毅彦
巨人の通算勝利数歴代20傑が下の表だ。
歴代トップは別所毅彦の221勝。滝川中時代に甲子園で左肘を骨折しても投げ続けた伝説の右腕は、南海時代に1度、巨人に移籍後に2度の最多勝に輝くなど、NPB歴代5位の通算310勝を挙げた。
2位は209勝の中尾碩志。戦前から戦後にかけて活躍した左腕で、1948年には27勝、防御率1.84で二冠に輝いた。
3位は「悪太郎」堀内恒夫の203勝。甲府商高から入団1年目の1965年に開幕13連勝を記録するなど16勝を挙げて最優秀防御率、最高勝率、沢村賞、新人王に輝いた。1972年に26勝で最多勝のタイトルを獲得し、引退後の2004、2005年には監督も務めた。
4位は199勝のヴィクトル・スタルヒン。ロシア生まれの長身右腕は、1939年に現在もNPB記録の42勝でタイトルを獲得するなど5度の最多勝に輝いた。戦後は太陽や大映、高橋などでプレーし、通算303勝を挙げている。
5位は183勝の藤本英雄。1943年に34勝でタイトルを獲得し、1947年に1年だけ在籍した中日時代の17勝も合わせて通算200勝をマークした。
斎藤雅樹、桑田真澄、槙原寛己の「3本柱」は6、7、8位
6位は180勝の斎藤雅樹。サイドハンドから内外角に投げ分ける投球で1989、90年に2年連続20勝をマークするなど5度の最多勝、3度の最優秀防御率、3度の最高勝率、1度の最多奪三振に輝いた。沢村賞も最多タイの3度受賞している。
7位は桑田真澄の173勝。PL学園高時代に甲子園を沸かせ、巨人でも最優秀防御率のタイトルを2度獲得したが、意外に最多勝は獲っていない。2024年は巨人の二軍監督を務めた。
8位は159勝の槙原寛己。斎藤、桑田とともに3本柱を形成し、1994年5月の広島戦では完全試合を達成した。ロッテの佐々木朗希が完全試合を達成して再び脚光を浴びた。
9位は141勝の城之内邦雄。右のサイドスローで1年目から24勝を挙げて新人王に輝くなど、7年連続2桁勝利を挙げた。
10位は先述の通り、136勝の菅野智之。35歳以上のシーズンで15勝は1955年の中尾碩志以来69年ぶり、貯金12は1953年の藤本英雄の11を更新する球団新記録となった。
上原浩治は日米通算100勝100セーブ100ホールド
11位は江川卓の135勝。作新学院高時代から「怪物」と騒がれ、ドラフトで阪神に指名されながら小林繁との電撃トレードで巨人入りすると、2年目の1980年から2年連続最多勝に輝くなど、在籍9年で135勝をマークした。
12位は2022年に引退した内海哲也の133勝。13位が129勝の大友工、14位が126勝の西本聖、15位が119勝で後に監督も務めた藤田元司が続く。
16位は上原浩治。1年目から20勝を挙げて最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振、沢村賞、新人王などタイトルを総なめにし、メジャーでも活躍した。巨人では112勝だが、日米通算では134勝93敗128セーブ104ホールドをマークした。
17位が110勝の高橋一三、18位は96勝の加藤初、19位は83勝の渡辺秀武、20位は80勝の新浦寿夫となっている。
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記事:SPAIA編集部