【不老泉】別府駅から徒歩5分!昭和天皇も訪れた市営温泉の中で最も広い浴槽を持つ温泉
おんせん県大分の中でも、特に知名度の高い温泉地といえば”別府市”を挙げる方が多いのではないでしょうか。
今回は別府駅から徒歩5分の場所にある市営温泉『不老泉』をご紹介したいと思います。
アクセス
不老泉はJR別府駅から南東へ進み、徒歩およそ5分の場所にあります。
不老泉には駐車場が9台、うち身障者等用駐車場1台がありますが、入浴される方は駅前本町にある「つるみカーパーク」を一時間無料で利用することができますので満車の際はそちらもご活用ください。
『不老泉』について
明治8年(1875年)の「速見郡村誌」には、「不老湯、質温、硫黄、明礬気ヲ以テす、瘡毒、皮鮮、悪瘡等総テ諸腫物、痒瘡症ニ即効アリ、浴場弐ケ所」という記述があります。不老泉は昔、「不老湯」や「田中ノ湯」、「田の湯」とも呼ばれていたそうです。
明治21年(1888年)には既に共同浴場が設けられていたようですが、明治35年(1902年)に改築が行われ3階建ての大規模な施設に整備されたといいます。
大正8年(1919年)から大正10年(1921年)にかけて2度目の改築が行われ、男女それぞれの浴槽の他にも家族風呂や電気治療温泉があったと言います。
昭和14年(1925年)に出版された稗田武士著「別府温泉」には、「光栄-摂政宮殿下には、大正九年十一月七日本泉に行啓相成りました。」という記述が。摂政宮殿下とは、後の昭和天皇であり当時皇太子だった裕仁(ひろひと)様のことで、当時の不老泉が別府市を代表する温泉だったことがわかります。
昭和32年(1957年)には3度目の改築が行われ、1階に温泉、2階に地区公民館、3階に集会室が設けられていました。
現在の建物は鉄筋コンクリート構造2階建て。4度目の改築後平成26年(2014年)8月8日にリニューアルオープンしました。
男湯と女湯の入り口には明治35年(1902年)の1度目の改築当時の鬼瓦が配置されています。
施設内は視覚障害者対応エレベーター、多目的トイレを備え、エントランスへのスロープの設置などバリアフリーデザインを多く取り入れた誰もが使いやすい設計になっており、浴室は改築前同様、市営温泉で最も広い浴槽を持ち、好みに合わせて入浴できるよう「あつ湯(44度)」と「ぬる湯(41度)」2つの浴槽が設けられています。
集会所
平成26年(2014年)8月にリニューアルオープンした際、不老泉の2階には集会所が設けられました。
階段は不老泉入り口左にあります。
エレベーターでも昇降できる造りになっています。
木質系の材料を使用したフローリングの西側はおよそ28畳、東側はおよそ37畳で、下記の写真のように西側と東側をあわせて一面で使用することもできます。
受付と料金について
不老泉の営業時間は6時30分から22時30分。ただし、14時から15時までの1時間は清掃時間のため入館・入浴ができませんのでご注意ください。
料金は、中学生以上の大人250円、小人100円、小学生未満は無料です。
受付は入り口奥。こちらで料金を支払いましょう。
つるみカーパークに駐車した方は、こちらで1時間の駐車サービス券が受け取れるので支払いの際に申告してください。
各種アメニティーの販売も行っています。
下足箱は玄関を入って右にあります。
下足箱奥の部屋は休憩所となっています。
自動販売機のある休憩室には不老泉の歴史がわかる写真も展示されていますので、お風呂上がりには体を休めながらこちらも見てみてくださいね。
また休憩室入り口には面白い「温泉ガチャ」が。市営温泉と地区温泉が合同企画したものだそうで、別府市内の温泉の入浴券とおまけが入っているそうですよ。
初級編(300円)は温泉の場所を示す地図も入っているそうですが、中級編(300円)には地図がついていないとのこと。ここでしかできないということですので、挑戦してみてくださいね!
温泉について
男女とも、脱衣場にはコインロッカーもあります。
また、男女ともにベビーベットを備えてあるのでお子さん連れでも安心です。
市営温泉で最も広い浴槽がこちら。窓から日が差し込む開放感のある造りとなっています。
「あつ湯(44度)」と「ぬる湯(41度)」に分けられているので好みに合わせて温泉を楽しむことができます。
掛け湯の横にある桶を持って洗い場をご利用ください。
泉質
泉質は、刺激が少なく身体に優しい「単純温泉」。
筋肉若しくは関節の慢性的な痛みや運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、抹消循環障害、胃腸機能の低下などに効能が期待できます。
別府駅にほど近く、昔から多くの人たちに愛されてきた『不老泉』。
みなさんもぜひ、綺麗な建物と広い浴槽を持つ温泉を利用してみてくださいね。